めんどくせぇことばかり 『名画は嘘をつく』 木村泰司

『名画は嘘をつく』 木村泰司

そうだね。まず、その絵はなんの目的で書かれたのか。「画家自身が個人的な世界観を表現」・・・なんて、十九世紀半ば以降のことだってさ。おまけに作品のタイトルも画家自身がつけるようになったのもこの頃からだってさ。所有者の財産目録に記された絵の説明文がそのままタイトルになってるんだってさ。

ああ、いつも歴史を考える時はその時代に立ってって、そう心がけてるのにな。またまた恥ずかしい人生を生きてきてしまった五四歳の私だ。しかも、まもなく五五歳だ。
 私たち日本人は、どうしても「ヨーロッパ」をひとくくりで語りがちですが、歴史も社会も、そのような単純なものではありません。わたしが美術史を学んで楽しかったのはヨーロッパの歴史や社会がより深く理解できるようになったことでした。
 歴史的及び社会的な要素が、造形的に表現されているのが西洋美術です。描かれている作品世界を「見る」だけでなく「読む」ことによって、目から鱗が落ちるように鮮明に絵画鑑賞ができるようになります。感性だけで鑑賞するのは非常にもったいないのです。
本書P3~4

恥ずかしいな。
『名画は嘘をつく』 木村泰司『名画は嘘をつく』 木村泰司
(2014/11/12)
木村泰司

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ー名画にはどんな「嘘」が秘められているのかー
第1章  タイトルの嘘
第2章  モデルの嘘
第3章  景観の嘘
第4章  王室の嘘
第5章  設定の嘘
第6章  見栄の嘘
第7章  画家の嘘
第8章  天界の嘘
第9章  見方の嘘
第10章  ジャンルの嘘
ナポレオン1目次を見ていて、第6章にはきっとこの絵があると思ったらやっぱりあった。本当にコンプレックスの塊みたいな人物だったらしいからね。それがこの人の力の根源でもあったんだろうけどね。・・・右の絵だって十分かっこいいけどな。ナポレオン2
右の絵にはショックを受けちゃいました。これ、レンブラントの『夜警』ね。おなじみの・・・。1642年に書かれたって言うから、日本では江戸時代初期、ちょうどいわゆる鎖国体制が整ったあたりだね。オランダは日本との貿易を独占したわけだ。当時のオランダは中継貿易で力をつけ、世界の商業覇権を掌握していた。夜警
スペインと闘いぬき、イギリスを出し抜いて世界の海に君臨したオランダ。『夜警』と呼ばれるこの絵はまさに、「たとえ夜であっても自分の安全と財産は、自分自身の手で守りぬこうというオランダ人の気概を感じさせる」・・・なんて考えてた。国家の役割を、国防と国内の治安維持に限定した自由主義国家を「夜警国家」って呼んだのは誰だったっけ。・・・ラ・サール?まあ、まさにそんな言葉と重なって、印象に残る絵でした。

ところがだ。この絵は昼の場面を描いているんだってさ。暗い夜でも元気よく出動していく様子かと思ってたのに・・・。これは市警団の集団肖像画で、暗~く見えるのは、表面のニスが時間とともに褐色化してしまったためだそうです。これも、所有者の財産目録の作品説明が、そのまま題名化してしまったものなんでしょうかね。

紹介されている絵画は全部で101作品あります。知っている絵が52作品ありました。私はつまり、52の「嘘」に騙されておりました。





    


 


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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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