めんどくせぇことばかり 『竹林はるか遠く』 ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ

『竹林はるか遠く』 ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ

昨日に続き、『竹林はるか遠く』を紹介する過去記事です。2013年の8月、もう二年も立つんだな。15日、16日と書いた記事を一つにまとめました。続巻は4月に発行されている模様です。
以下、過去記事ね。
《2013/8/15》
羅南市街羅南 日本の敗戦に伴い、満洲国境に程近い朝鮮北部の町、羅南から、母と二人の娘が逃げる。このような人々が、いったいどれだけいたんだろうか。戦争に負け、“海外”に置き去りにされる形になった日本人が、一斉に祖国をめざす。その一つ一つの家族に、一人ひとりに、それぞれ異なる物語があったはずだ。

今回は、この本の記述に従って、羅南を脱出した母子三人が日本にたどり着くまでを、時間とともに整理してみた。  
アレっ?
一九四五年七月二十九日
深夜、ソ連侵攻の危険を訴える松村伍長からの勧めに従い、羅南の家を捨てて脱出。駅へ向けての道すがら、反日朝鮮軍(朝鮮匪賊)を目撃。
七月三十日午前四時
傷病兵輸送列車に乗り込むことに成功し、京城をめざす。深夜、元山に停車し、共産兵が乗り込む。羅南の朝鮮人駅長からの通報で、川島家族を探索している様子。
七月三十一日
京城に向かう列車の機関車が爆撃を受ける。代わりの機関車を要請。
八月一日
川嶋家族であることが知られることを恐れて、徒歩で七十キロ先の京城を目指すことになり、列車から降りる。昼間は茂みに隠れ、夜歩く毎日が続く。
八月八日
鉄橋を越える。川に降りて行水。
八月九日
朝、頭上を飛行機が通過。遠くで爆撃。茂みに隠れる。丸一日休養。
八月十日
朝食後、三人の共産兵に発見される。姉に向かい、「今夜楽しむにはちょうどいいとし頃だな」との言い草。直後飛行機による爆撃を受け、共産兵三人は即死した模様。擁子も耳と胸部に怪我を負う。共産兵の軍服を着用し、髪をそって偽装して、京城をめざす。
八月十六日
京城到着。広島、長崎への原爆投下、日本の敗戦を知る。日本の施政機関下に入る。擁子は医師の診察を受け、入院する。
京城到着五週間後
姉が、朝鮮人が日本人女性を藪の中に引きずり込んだり、若い女性に乱暴をしているのを目撃。「女の人達は金切り声を上げて日本語で助けを求めていたの」・・・釜山に向かうことを決める。
二日後
釜山行きの列車に乗車
三日目
釜山駅到着。駅では朝鮮人の独立祝賀会が開かれる。ドアも、男女の別もないトイレで順番待ちしていたところ、前の女性がしゃがんで用を足すと、それで女であることを確認した朝鮮人がその女性を無理やり連れ去る。女性は悲鳴を上げるものの、誰も助けられなかった。姉は、サラシを巻いて胸の膨らみを隠す。祝賀会で酔った朝鮮人が姉に目をつける。胸を触らせて諦めさせる。何人もの日本女性が朝鮮人の慰みにされる。度々女性たちの悲鳴が聞こえる。翌朝、ゴミ漁りに出た擁子は小川の草むらで日本人女性が朝鮮人に乱暴される様子を目撃。玄界灘を渡ることを決意。
三日後
博多港入港。初めて日本本土の土を踏む。

『竹林はるか遠く―日本人少女ヨーコの戦争体験記』 ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ『竹林はるか遠く―日本人少女ヨーコの戦争体験記』 ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ
(2013/07/11)
ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ
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一九四五年七月二十九日、真夜中、母と姉と私は、竹林の中にある家や友人に永遠の別れを告げて、朝鮮北部の羅南から脱出した。
羅南は★の位置。

清津市南部の区域。羅北川支流の渓谷に形成された小平野。三方を丘陵に囲まれきただけが開けた天然の要害で、日本時代には軍事都市として発達した。市域の半分を兵営,兵器廠など軍機関が占め,市街地は碁盤状に区画されていた。日本人の居住者も多かった。

本書には、七月二十九日に危険を知らされて、翌朝出発の、赤十字列車で逃げたとされているが、実際にはどうだったろうか。ソ連が侵攻してくるのは八月九日で、それ以前に朝鮮匪賊が暗躍している状況があっただろうか。

八月一日に京城まで七〇キロの位置から歩き始め、京城到達が八月十六日。いくらなんでも時間が掛かり過ぎる。このへんに、記憶の混乱があったんじゃないだろうか。
地図

《2013/8/16》
金完燮著、2002年に韓国で出版、邦題「親日派のための弁明」という本の中から「キム・ソンス君の証言」より
和夫さんはとても人間への暖かい愛情を持った人であった。また、和夫さんの家族は、周囲に孤児がいると連れて帰って面倒を見ていたが、一人、二人と増えていき、1945年にはいつの間にか施設孤児院の規模にまで増えてしまっていた。

しかも、和夫夫婦はこの孤児達を家族のように愛し、自ら喜んでその子達の父母と名乗った。和夫一家は日頃から朝鮮人を愛し、日本の軍国主義を批判していた。だが、天皇の降伏宣言後、自ら育てた『朝鮮人孤児達によって、むごたらしく虐殺された』

和夫の孤児キム・ソンス君の報告

和夫さんが実の子のように育て、東京帝国大学まで留学させていた朝鮮人Aを中心に、和夫さんの家で教育を受け、成人するまで育ててもらった朝鮮人青年達が、カマとツルハシ、シャベルをもって、和夫さんのもとに押しかけた。当時、現場にいたキム・ソンス君は、この時の状況をこう語っている。

和夫:(優しい目で)何故こんなことを、お前たち。

朝鮮人A:チョッパリ!日本へ失せろ!失せろってんだ!!

和夫:(わざと怒り声で)「私が何かお前たちに間違った事をしたかい?お前たちは、みな私の子供達だし、私はこの家の家長でありお前たちの父親だ。お前たちの祖国が独立する事は、私も日頃から強く望んできた事だ。踊りたくなるような嬉しい日に、なんだって凶器を持って私のところに摘めかけてきたんだい?私はお前たちをこんな風に教育した覚えはない。(涙を流して)本当に悲しいよ、朝鮮の子供達。私は愛情を注いで育ててきたが、結局、日本人と朝鮮人は交じり合う事は出来無いということなのかい?お前たちが望むんなら、帰ってやろう」

朝鮮人A:意味深長な目配せをBに送る。(財産を全部処分して帰ったら、俺達はどうやって食ってくんだ?)

朝鮮人B:死ね!チョッパリ!!(日本人への蔑称)この糞野郎!!!

次々にツルハシが和夫さんの後頭部に振り下ろされ、それと同時にたくさんのシャベルとカマが体をズタズタに引き裂き始めた。和夫さんの妻は耐えられずに飛び出してきた。それまでじっとしていた朝鮮人Cは、和夫さんの妻を見ると、彼女の髪をつかんで庭の片隅まで引きずっていった。

そして、なんとその和夫の孤児達13人は、一週間前まで「お母さん」と呼んでいた“彼女を強姦し始めた”。彼女はひどい集団強姦の途中で虐殺された。朝鮮人Dは、普段、お母さんと呼んでいた彼女の“全身をめった刺し”にし、それでも足りずに“内臓をかき出して”撒き散らした。

和夫さんには「ひみこ」という娘が一人いた、普段から模範的で良い子だった「ひみこ」は、学校が終わって家に戻り、両親に起きた“惨状を”見ると、気が触れてしまった。当時、「ひみこ」の慟哭が何日も続き、近所の住民は眠れなかったという。その後、孤児となった「ひみこ」は、食べ物乞いに村を回ったが、誰一人見向きもせず、知らないふりをした。結局、「ひみこ」は9日後、村の橋の下でやせ衰えた死体となって発見された。「ひみこ」は小学六年生だった。和夫の財産は、和夫が精魂込めて大切に育てた朝鮮人孤児達(この恩知らずの鬼畜ども)の手に丸ごと渡り、この事件は、『村人達の沈黙の中で徐々に忘れ去られていった』

日本の敗戦後、南朝鮮地域では9月初めに第24軍団が進駐するまでの約1ヶ月、無政府状態の時期があった。その時、朝鮮に住むに日本人は米軍政府の命令に従って、日本に強制引き上げさせられた、その中には虐殺された日本人も多くいた。
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(2013/07/11)
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一九四五年七月二十九日、真夜中、母と姉と私は、竹林の中にある家や友人に永遠の別れを告げて、朝鮮北部の羅南から脱出した。

【和夫一家惨殺事件】や、それによく似た話を聞いたことのある人は少なくないと思う。私も“特攻くずれ”の父の友人からよく聞かされた…主に国内の話だけどね…。ただ、その方は、いわゆる“ガラの悪い”方で、周囲が煙たがっているのがよく分かった。なぜかうちの両親や祖父母は、その方に優しかったんだけど・・・。とにかく、酒飲みながら、つばを飛ばし、バリバリの差別表現でまくし立てていた。悪いんだけど、その方の言ったことであるからこそ、信憑性に疑いを持っていた。

でもやはり、その方の言っていたことは嘘じゃなかった。そういうことだな。『勝ち馬に乗る』ってのは、どこでもあること。しかしそうは言っても、支那、韓国は独特だ。支那や朝鮮の歴史の中では、その判断は、そのまま命にかかわる。勝ち馬以上の勝者に徹さなければ、間違いなく敗者として扱われることになる。そして支那、韓国で敗者として扱われるということは、「殺される」、「犯される」と、ほぼ同義だ。だから、ロシア参戦の8月9日、敗戦の8月15日、満洲、朝鮮の日本人民間人は、突如として圧倒的多数の“勝ち馬以上の勝者”の群れの中に投げ入れられたも同然となったわけであり、「殺される」、「犯される」が常態化した。残っているのは、限度の問題と、「そうじゃない人もいた」ってことだけ。

まさしく、“特攻くずれ”のその方の言ったとおりだ。
ずいぶん前に読んだ本だけど、この『沈黙の四十年』、副題は“引き揚げ女性 強制中絶の記録”です。朝鮮北部ではソ連兵や北鮮人に繰り返し強姦された日本女性が多かったようで、北鮮人のほうがたちが悪かったそうです。ソ連兵よりもたちが悪いって、ちょっと想像がつかない。

とにかく、日本人は“沈黙”してきたわけです。やられた女たちも、守れなかった男たちも、日本という国家そのものも・・・。

川嶋擁子さん、そしてヨーコ・カワシマ・ワトキンズさんは、遠く離れて黙っている必要もなかったってだけのことだ。ヨーコさんは、今、79歳か。80の人だって、90の人だって生きている人はいるけど、ほんとうに頑張ってくれました。だから、もういいだろう。黙って生きて来た人は、今さら言う必要なんかない。日本人は韓国人とは違うからね。

ただ、私たちは“おもんばかる”。ソ連兵や北鮮人や韓国人に殺された日本人のことも、ソ連兵や北鮮人や韓国人にひどい目にあわされた日本人のことも、誰も何も語らなくても、“おもんばかる”。
終戦時、海外に残された日本人は六六〇万人。祖国の土を踏めなかった人も多い。戦時中の、他の出来事も含めて、こんなにも近い歴史の中に、日本人はこれだけの悲劇を持っている。“おもんばかる”ことが及ばないことも、まだまだ多い。






 


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