めんどくせぇことばかり 『おばあちゃんの知恵レシピ』

『おばあちゃんの知恵レシピ』

電子レンジはないしね。冷蔵庫はいつもなにか唸っていたし、スーパーマーケットなんてものはなかった。かまどの思い出は小学校三年まででガスに変わったけど、マッチで火をつけるのはおんなじだったな。

学校から帰ると、すぐに冷蔵庫じゃなくて、戸棚を開けたな。食い物はそこにあった。食っていいか悪いかを決めるのは、賞味期限じゃなくて自分の鼻。いいと悪いの微妙な差は、何度も身にしみて、やがて感得した。

私にとっての『おばあちゃんの知恵レシピ』は、まったくそのまま貧乏人の知恵。何しろ若い頃には、糸吐きそうもないダメ蚕を食ってたような人だったからな。

にわとりを何羽か飼ってたのね。休みの日の朝早く、野球のユニフォーム来て試合に行こうとしたら、「ちょっと待ってろ」って朝から畑をやってた祖母に呼び止められてね。鳥小屋から出てきた祖母は、その手にウンコまみれの卵を持ってた。そのとんがったところを石にぶつけて丁寧に割ってね。かけらを取り除いた卵を私に渡して、「飲め」って。・・・な~んか、力が湧いたな~
『おばあちゃんの知恵レシピ』  

主婦の友社  ¥1,296

「さぁさ、たんとたべなさい」・・・台所の春夏秋冬
春の七草  ふき  いちご  夏みかん  にら  玉ねぎ  さやえんどう  たけのこ  キャベツ  
貝類  鯛  海藻類
きゅうり  枝豆  じゃがいも  トマト  青じそ・みょうが  梅  あじ  たこ  かつお  いか  
かんぴょう
なす  かぼちゃ  さつまいも  里芋  長いも  とうがん  さやいんげん  きのこ  栗  りんご  
柿  いわし  汁物  さば  鮭  さんま  米  小麦・雑穀
大根  みかん・雑柑  人参  レンコン  かぶ  ねぎ  ごぼう  ほうれんそう  白菜  春菊  
小松菜  えび  カキ  たら  ぶり  まぐろ  豆腐・豆  こんにゃく  お漬物

春夏秋冬の食材ごとに料理をまとめるっていうのは一つのパターンで、料理本としてめずらしい構成ではない。でもね、取り上げてる料理が“さすが”。なんといっても、『おばあちゃんの・・・』という触れ込みですからね。それに恥じないものにしないとね。だから、季節の食材にしたって、選び方っていうもんがある。“春”代表のいちごに夏みかん。昔は酸っぱかったよね。だから酸っぱいいちご、酸っぱい夏みかんが前提。それからふき。熱湯でゆでてから、水にさらすとあくが抜けるんだよね。自家製の「伽羅ぶき」、大好きよ。

畑だけで食っていけるようなうちじゃなかったからいろんなことやってたけど、売り物にならないような野菜でも、成るときにウワーってみん成っちゃうんだよね。いくらなったからと言っても、きゅうりの味噌汁やとまとの味噌汁は許せない。でもなぜかさやえんどうの味噌汁は、何日続いても大好きよ。この本の中では《くずひき》が紹介されてる。狭い庭だけど、さやえんどうを植えたくなったな。

どうも山育ちなもんだから、魚の旬っていうのがよくわからない。あじは夏なんだ。たこも夏かね。いかも夏か。・・・なになに、『たこは長く、いかは短く』だって。火の入れ方らしい。いかはサッと火が通ってあとは硬くなる・・・。たしかに・・・。たこは素早くゆでようとするとかえって硬くなるんだってさ。コトコト煮込んで、味付けも柔らかくなってからだってさ。

ポピュラーな料理も紹介されてるけど、ちょっと目先の変わった食い方も同時に紹介されている。たとえば里芋。ごく普通の煮っ転がし。なんだか当たり前すぎてめずらしい。それからもう一つが里芋でおやきを作るんだって。つぶして片栗粉を練り込んで、味をつけて、成形して焼くんだって。なんか楽しいね。

地域の郷土料理も取り入れられている。「干しキノコのこご飯」なんてとても魅力的。いつも土曜は私が朝飯をやるんだけど、今日の味噌汁は、この本に載ってたやつ。地元埼玉の郷土料理で《鋳物汁》。キューポラのある町川口のものだってさ。油で玉ねぎの薄切りを炒めて、出汁とさいの目に切った豆腐を入れた味噌汁。最後にごま油を落とすのが味のポイントか。・・・うんまかったよ。

この本、ノーマル、ポピュラーではあるが、とても利用価値の高い本でした。






 


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テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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