めんどくせぇことばかり 中国五千年? おいおい(覚書)『岡田英弘著作集 第四巻 シナとは何か』

中国五千年? おいおい(覚書)『岡田英弘著作集 第四巻 シナとは何か』

んんっと、《支那》はダメなのね。《シナ》もね。《支那そば》も、《シナチク》もダメ。《支那事変》はダメ?ダメなの?その代わりに日中戦争って言ったって、事変と戦争じゃ意味が変わっちゃうじゃん。東シナ海と南シナ海はいいんだ。めんどくせぇ。

ちなみに「中華」に始まる国名は支那の王朝に古くからある華夷思想に基づくもので、周辺の野蛮に対して自らの文明を誇る名称である。だから、周辺の国々に対して、「僕のことは“中国君”と呼んでくれ」というのは無理やり周辺に野蛮を受け入れさせる、本質的に周辺諸国に対して大変失礼なこと。

「相手が嫌がっているんだから支那と呼ぶべきじゃない」っていう人が多いけど、これもわけが分からない。《支那》の元はこの地域の初の統一帝国である秦。始皇帝の秦ね。これがインドで《シナ》と発音されるようになり西側にも伝わった。もともとの音はシーナだったみたいね。英語ではChinaチャイナ、ドイツ語ではChinaヒーナ、オランダ語はChinaシーナ、フランス語はChineシーヌ、イタリア語はCinaチナ、スペイン語はChinaチナ、タイ語チーン、ラオス語ヂーン、タガログ語ツィナだそうですよ。どうしましょう。日本ではもとは「カラ」とか「モロコシ」って言ってたみたいだけど、まあ、外来語としてシナ、書いて支那を使ったわけだ。

あっ、韓国は「チュングク」、ベトナムは「トゥルンコック」だって。これは《中国》の韓国語読み、ベトナム語読みだね。もとの家来国家には、そう読むように命じてるわけだ。・・・日本は家来じゃないよ。間違えないでね。


『岡田英弘著作集 第四巻 シナとは何か』『岡田英弘著作集 第四巻 シナとは何か』

藤原書店 ¥ 5,292

第Ⅰ部 シナ文明とはなにか
第Ⅱ部 歴史はこうして作られたーシナの歴史家たち
第Ⅲ部 シナ史の諸相
第Ⅳ部 漢字とはなにか

支那を中国と呼ぶなら、それは《中華人民共和国》か、あるいは《中華民国》の略称ということになる。《中華人民共和国》なら一九四九年生まれ。《中華民国》なら一九一二年生まれ。それ以前、つまり一九一二年以前には中国と略するにふさわしい国は存在せず、日本人が支那と呼ばれる領域には清と名のる帝国が存在した。

これは満州人の帝国で、一九一二年まで二六八年の間、支那を植民地として支配した。この間、漢人は植民地人として支配される二級市民であった。世界史の教科書などでは「満漢偶数官制」などと言って漢人も満州人と同等に扱われたようにカモフラージュされているが、科挙の試験を受けて官僚になった漢人は支那の行政についてのみ関与を許されたのであって、帝国の経営にはまったく関与できなかった。

当然、満洲は支那ではないし、一緒に帝国を形成したモンゴルもチベットもウイグルも支那ではなかった。モンゴルもチベットもウイグルも、それぞれ違う事情で帝国に参加し、それぞれの土地事情に合わせて、それぞれ独自の法典と、独立の行政組織があった。

だから、一九一二年に満州人の清が滅びた時点でモンゴルもチベットもウイグルも帝国の縛りから解き放たれたのであって、かわって漢人の支配を受けなければならない根拠はなんにもない。現在そこにある支配、非支配の関係は、モンゴル、チベット、ウイグルと漢人との間の間に生み出された、新たな“力による関係”、つまり新たな植民地支配にほかならない。

このあたりのことは、この本に詳しく書いてあって、いちいち腑に落ちる。

日清戦争で日本が戦った相手は《中国》と呼ばれたがっている国ではない。何しろそんな国は一八九四年には存在しなかった。日本が戦ったのは満州人の支配する清という帝国で、勝った日本はその国から台湾の割譲を受けた。
・・・というわけで、中国五千年なんて到底ありえない。せいぜい百年。でも、支那ならけっこう長い。なんせその名の由来である秦。なんども言うけど、始皇帝の秦。秦がいわゆる中原に覇を唱えたのは紀元前二二一年。夫婦一緒に秦王朝である。中国は百年だけど、支那なら二二三六年になる。

どうだチャイニーズ。けっこうお得だと思うけど・・・。





 


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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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