めんどくせぇことばかり 『地図で読む 世界史』 柴宣弘
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『地図で読む 世界史』 柴宣弘

最近、やたらと『・・・・の世界史』とか、『・・・・からみた世界史』とか、“世界史”を題材にした本の出版が多い。めずらしい傾向だね。
まあ、私としては、準本職の分野なんだから喜ばなきゃいけないところなんだけど、本心を言うと、そっとしておいてほしいんだよなぁ。飲みに行ったときとかにさぁ。なんだかんだと変に知識つけた人と一緒になるとさぁ。・・・とどのつまり、めんどくさくてさぁ。


この間紹介した『世界史と日本史 裏話大全』とおんなじで、もとが大きな風呂敷で包まれたお話だから、この中のこれがこうで、あれがそうでという話にはならない。
看板が《学びにも、ビジネスにも使える、現代の理解するための見る世界史》っていうような内容だからね。全体を貫くテーマとして、なにか胸に宿す熱いものがあるわけでもない。
それでいて、細かい地図資料や統計資料まで使って、しかもそれをきわめて分かりやすく提供してくれている。ものによっては、二〇年、三〇年前の研究者ならのどから手が出るほどほしいような資料が、素人のために惜しみなく使われている。
・・・ということは、どういう本かというと、《素人の暇つぶしに最適な本》ということになる。

変にとらえないでね。これ以上のほめ言葉はないと思ってそう言ってるんだからね。

たとえば、P196~P201の『中華帝国』という項目。P199に使われている〈五族の住地〉という地図。清王朝の本質を考えるときにきわめて大きな助けになる。この本の中で十分に活用されているかというと、ちょっとなんだけどね。
『地図で読む 世界史』 柴宣弘

実務教育出版    ¥ 2,700

世界史の知識を五テーマに分類・整理。地図による解説で歴史上の出来事を地政学的に理解
第一章  今の世界を読む
第二次世界大戦後の主なテロ、竹島問題、尖閣諸島問題、印パ紛争、ジェノサイド、イスラエルとパレスチナ・・・他
第二章  近現代の戦争を世界
日清戦争、日露戦争、二度の世界大戦、東西冷戦、朝鮮戦争、キューバ危機、中東戦争・・・他
第三章  冷戦終結から新時代
ISIL(イスラーム国)、コソボ紛争、9.11テロとの戦い、冷戦以後の世界・・・他
第四章  世界を理解する宗教地図
世界の宗教・言語分布、仏教、キリスト教、イスラーム、ユダヤ教、宗教改革・・・他
第五章  帝国の興亡
古代ローマ、オスマン帝国、ハプスブルク帝国、ナポレオン、ロシア帝国、中華帝国・・・他
世界史にかかわる本が盛んに出版されるのは、やっぱり世界の先行きに何らかの不安を感じる向きがあるからだろうね。それからもうひとつは、やっぱりアメリカの力の低下だな。アメリカの顔色だけ伺っておけば何とかなった時代がけっこう長かったからね。その時代、ある意味、多くの日本人は、日本と世界との関連性っていうのを見失ってる向きさえ少なくなかったんじゃないかな。
それが、アメリカの影が薄まったことで、急にその向こうに広がる世界が見えてきた。今までだって、決して盲目であったわけじゃないんだろうけど、”アメリカ”っていうだいぶ濃い目のフィルターを通してしかみることのできない世界だったからね。

まあ、アメリカの影は薄まっただけで、フィルターの濃さは、決して無効の世界を自由自在に見渡せる状況にあるわけじゃない。それも部分部分、濃淡があってね。
世界史の本が多くでてるのは、フィルターの向こうにおぼろげに見える世界を、確固たるものとして自分の脳に再構築したいという思いの現れかな。そんなふうに思うんだけどね。

三十八度線。上海株。原油安。大きな変化は意外と早くやって来るかもしれない。・・・めんどくせぇなんて言ってられないね。飲み屋でもどこでも、いろんな人とやりあわなきゃね。





 


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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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