めんどくせぇことばかり 『戦争・天皇・国家 近代化150年を問いなおす』 猪瀬直樹 田原総一郎

『戦争・天皇・国家 近代化150年を問いなおす』 猪瀬直樹 田原総一郎

猪瀬直樹さんと田原総一朗さんの対談もので、表紙にも二人の名前が並べられているけど、実質的に自分の考え方を陳述しているのは猪瀬さん。田原さんは聞き役、その引き出し役といったところ。まあ、合いの手入れて話を誘導していくのは、この人上手だもんね。

まずこの本の特徴は、“戦後から現代”を対象にしているわけじゃないってことかな。問いなおしているのは“150年”。
なんか、支那だのロシアだのが《戦勝70周年》とかって騒いでるけど、実際に日本を負かしたアメリカですら、当然かかえているはずの後ろめたさに大騒ぎしたりしないのにね。支那、しかも中国共産党が大騒ぎってのはね。やっぱり戦争っていうのは勝っておかないと、とんでもない大ウソでも受け入れないといけなくなるわけだ。

そう言えば、韓国までちゃっかり・・・、まったくもう

それはともかく“150年”。いまから150年前っていうと、1865年。幕末まっただ中。ちょっとずれるけど、黒船以来の150年ってことね。ここが猪瀬さんがものを書くようになってからの大きなテーマなんだそうです。・・・ちなみに《黒船来航》の1853年のごろ合わせは、「いやでござんす。ペリーさん」で決まり。

『戦争・天皇・国家』 猪瀬直樹 田原総一郎

角川新書    ¥ 864

なぜ日本は変わらないのか?戦後論だけでは語りえない国家の本質とは?
序章  「戦後レジーム」ではなく「黒船レジーム」で考えよ
黒船の恐怖が大日本帝国を生んだ  肥大化する「黒船レジーム」の問題点  
日本はなぜ負ける戦争をしたのか  日本はなぜ負ける戦争をしたのか  
「ディズニーランド」国家の終焉  国難にどう立ち向かうのか
第一章  近代国家「日本」の誕生
第二章  意思統合不能が戦争をおこした
第三章  戦後日本はこうして形づくられた
第四章  「ディズニーランド」化した日本
第五章  黒船の呪縛を乗り越える
終章  アメリカにできない交渉で力を発揮せよ

序章は問題提起。第一章から第四章は、黒船以降現在に至る歴史の振り返りね。第五章はとても面白い。この本の核心部。終章は、猪瀬さんの考える、今後の日本の進むべき道。もちろん、今が大きな変化の時期であることが前提になるのね。どう変わるか、あるいは変わらない道というのがありえるのか。

第五章の対談の中に、昨年十月に亡くなられた岡崎久彦さんの話が出てくる。そう言えば今年の五月、岡崎久彦さんの本、『国際情勢判断半世紀』を読んで、ブログに記事を書いた。岡崎さんの本の中で語られていたことが、二人の対談の中でも引き合いに出されていた。
岡崎さんは、《アングロサクソンと戦うのは世界を敵に回すことだ。そのため、友人となること、多少の屈辱は我慢すること》と猪瀬さんに語ったという。おんなじことが、岡崎さんの本にも書いてあった。

今の日本は安保条約にかかわる日米地位協定があるから米軍基地をなくすことはできないし、基地と米兵の存在を前提にした日本を受け入れるしかない。米軍基地の優先飛行空域が設けられて、日本には航空主権がないから、自由に空を飛ぶこともできない。原子力協定があるから原発だって勝手にやめられない。まさに“属国”というにふさわしい。

それでも、《アメリカと手を切るなどあり得ない》というのが岡崎さんの持論だった。安倍首相もその前提に立ってるだろう。田原さんは、安倍首相が目指しているのは、「
強いアメリカから信頼される日本」であると言っている。その上で「アメリカにできないことができる日本」という方向へ、猪瀬さんの話は進んでいく。
強烈な言葉があったよ。《「ディズニーランド」の中で育った若い人には、そもそも屈辱という意識がない》ってさ。猪瀬さんの言葉だけど、アメリカとの関係で日本を考えるとき、そこに《屈辱》という意識を介在させずに思考が成り立つ人がいるなんて、どうにも私には理解できない。

《屈辱感》が根底にあるからこそ、「強いアメリカから信頼される日本」であることに意味があるし、「アメリカにできないことができる日本」になろうという意欲もわく。こんなときに思うことは、やはりつくづくと、戦争には負けてはいけないということだな。






 


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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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