めんどくせぇことばかり 『国家の盛衰』 渡部昇一 本村凌二

『国家の盛衰』 渡部昇一 本村凌二

NHK NEWSWEB 2015/10/11
トルコ史上最悪のテロ事件に 95人死亡
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151011/k10010266351000.html
(抜粋)
死者が少なくとも95人、けが人も240人以上に上り、トルコ史上最悪のテロ事件。トルコの政府軍は、ことし7月以降、クルド人武装組織に対して大規模な軍事作戦を行っており、今回の現場ではこの軍事作戦に抗議して、和平を訴えるデモを行おうと、多くの人が集まっていた。トルコでは、7月に隣国シリアとの国境近くで過激派組織IS=イスラミックステートとつながりのある男による自爆テロがあり、30人以上が死亡している。

今日紹介する本は、ちょうど一年ほど前に読んで、十一月に記事を書いている。一年経ったけど、どうにも世界は混沌を深めたようにしか思えない。さて、その時の過去記事です。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
遠くの異朝をとぶらえば、普の趙高、漢の王莽、梁の周伊、唐の禄山、これらは皆、旧主先皇の政にも従はず、楽しみを極め、諫めをも思ひ入れず、天下の乱れんことを悟らずして、民間の愁ふるところを知らざつしかば、久しからずして、亡じにし者どもなり。
近く本朝をうかがふに、承平の将門、天慶の純友、康和の義親、平治の信頼、これらはおごれる心もたけきことも、皆とりどりにこそありしかども、間近くは六波羅の入道前太政大臣平朝臣清盛公と申しし人のありさま、伝え承るこそ、心も詞も及ばれね。

そんな仏教的無常観が染み付いてしまっているせいか、この本の題名にもなっている『国家の盛衰』であるとか、覇権の移り変わりというのは、「当然そうなるもの」として受け入れてしまっている。それって、日本人にしてみれば、おそらく当然のことだと思うんだけど、その辺いったいどうかなぁ。・・・だから、たぶん日本人で、あえて世界の覇権を望むようなやつはいないと思うのね。

近くに覇権を主張している国家があるじゃないですか。とりあえず、東アジアにおいては覇権国家であるかのようにふるまう国が・・・。日本的心情からすれば、正反対のところにある国が、私たちのすぐ近くに・・・。
『国家の盛衰 三〇〇〇年の歴史に学ぶ』 渡部昇一 本村凌二

祥伝社  ¥ 907

どのようにして交流したのか。その力の源泉は何か。何故に衰退、あるいは滅亡したのか。
はじめに   歴史に学ぶ(本村凌二)
序章   国家の繁栄と派遣の条件
第一章   ローマー世界帝国の典型
第二章   スペイン・オランダー海上覇権と貿易
第三章   イギリスー工業技術による産業立国
第四章   アメリカー実権国家、人口国家の活力
第五章   中国ー覇権国家になりうるか
第六章   日本ーこれから歩むべき道
おわりに   文明圏としての日本(渡部昇一)

覇権っていうのは、所詮は“強さ”。“強さ”とは軍事力と、それを支える経済力。文化の力を言う人もいるけど、それは付随的なもので、せいぜい使い道もあるというところ。結局は負けてしまえばおしまい。まあ、そうは言ってもね。そこから生み出される文化はあこがれの対象となって、辺境を引きつける。そして今度は辺境が力をつけていく。

なかでもローマ、イギリスなんて名前聞くと、たしかに覇権を握るべくして握ったってところがあると思うんだよね。いかにも、支配層には“ノブレスオブリージュ”の精神がありありとしていてさ、だからこそ大多数の国民もそれに従っていける。
いったん緩急あれば、国民が一つにまとまるような感じっていうのかな。

スペインは、レコンキスタの情熱をエネルギーにして始められた大航海で世界の富を集めた。オランダはスペインからの独立と、それこそ国家創出の情熱がエネルギーになったか。

アメリカは、ピルグリム・ファーザーズの結んだメイフラワー号の誓約やその末裔による独立宣言にあらわされる理想がエネルギー源か?でもなぁ、・・・アメリカ、好きじゃないんだよね。インディアンをやっつけて土地を奪い取り、黒人を奴隷にしてお金貯めてさ、苦力とかの支那人やアジア人を差別してうまいこと使ってもうけてきてさ。この本にも出て来るんだけど、二〇世紀初頭のイギリスのジャーナリスト、セシル・チェスタトンは、『アメリカには中世がない』と言ったらしい。至言だね。「伝統的武勇、忠誠、敬虔」といった中世にはぐくまれた概念がアメリカには希薄であると、彼は言ってるらしいんだけど、まさにその通りだね。

だけど、たしかにアメリカは、“唯一の超大国”、“世界の警察”としての地位を築いた。「凋落が始まった」とは言われ、いろいろなところにほころびが現れてはいるが、やはりそれは“はじまり”にすぎない。グローバリズムとは言われるが、明らかに次の世界秩序が見えているわけでもない。とってかわる覇権国家が、目の前にいるわけでもない。支那・・・?誰がこの国にあこがれる?

支那あたりは、東アジアにおける覇権国家であることを声高に主張して、周辺国にその認識を押しつけることにより、自国の望む既成事実を積み重ね、逆にそのことによって覇権を実現しようとしているように思える。そんなの馬鹿な話でさ。冒頭のように、覇権っていう地位は移り変わる。必然として移り変わる。それを承知の上で覇権を望むなら、その行為は、《自分の時代だけはとりあえずそうであればいい》、《後のことなんか知ったこっちゃない》ということを意味している。

それにしてもさ、多くの人が思ってることって、平和裏に、多くの人々が満足して生き、そして死ねる社会を作り上げたい、永続させたいってことだよね。日本人の多くが思っていることもそうだと思うし、世界にはそういう人がたくさんいると信じる。
第六章で対談者お二人が言ってることもそういうことだと思うんだよね。






 


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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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