めんどくせぇことばかり 『日本史の法則』 渡部昇一

『日本史の法則』 渡部昇一

この本が出たのは平成一七(二〇〇五)年、今から十年前ですね。私はその頃にこの本を読んだ。四五歳の頃か。当時、一七歳だった娘に、「お前がもし歴史に興味をもつことがあったら、迷わずこの本を読め」と言った覚えがある。娘は迷わず美術の道へ進み、高額の学費を消費したうえで張り子づくりを職業として、一児の母となった。

長女と六歳離れた長男が高校生の時、やはり同じように、「お前がもし歴史に興味をもつことがあったら、迷わずこの本を読め」と告げた。息子は迷わず物理学の道を専攻し、もはや私には理解することの出来ない数式を相手にしている。来年の春からは年老いた両親を残して、滋賀県の企業に就職をするらしい。

結局、子どもたちはこの本を読んでない。勧め方が悪かったな。もっと強引に、「読め❢」と命ずべきだった。ある意味では、場合によっては“歴史”に関与せずに生きていくかもしれない彼らだからこそ、この本を読んでおく必要があった。

祥伝社  ¥ 1,028

あしたの予見する歴史の読み方
第一章  「日本史の法則」とは何かー古から日本を動かす原理・原則を探る
(1)日本的発想の基本
(2)日本史を支える三本の柱
(3)日本人のこころと西洋の価値観
第二章  日本史に関する十の誤解ー日本史を歪める悪意と誤解には、こう反論せよ
(1)日本民族の独自性とは
(2)はたして日本は「男尊女卑」か
(3)「日本人は残虐」という伝説の嘘
(4)今も生き続ける「大和言葉」の謎
(5)明治維新で最大の過ちとは
(6)日本の「憲法」のなにが問題か
(7)日本の伝統教育とは何か
(8)「正義」と「腐敗」は、どちらが善か
(9)「科学的歴史学」など存在しない
第三章  日本史を動かした「代表的日本人」ー「日本らしさ」を決定づけた各時代の英傑たち
聖徳太子、藤原一族、源頼朝、楠木正成、足利義満、織田信長、明治の軍人、戦後の経済人
実は、この本が書かれたのはずっと前のことで、最初は昭和五四(一九七九)年、『歴史の読み方』という題名で刊行されたんだそうです。

どうも私はせっかちなもんで、あとから本の素性が知りたくなると“まえがき”やらを読む。だから、あとから「えっー❢」ってことはよくある。およそ一〇年前にこの本を読んだ時もそうだった。あとから昭和五四(一九七九)年に書かれたもんだってことを知って、「えっー❢」。その時点、というのは一〇年前だけど、ちっとも古臭さなんか感じなかった。

ということは、残念ながらこの本が最初に出された昭和五四年から平成一七年にかけて、日本の“歴史”、あるいは学校における“歴史教育”は何ら変わり映えしていないことを意味する。

韓国や支那が言い立てる“歴史認識”に、さすがに嫌気が差して、昨今ようやく変化の兆しが見られるものの、諸悪の根源である歴史教育そのものは泰然自若として、まさに動かざること山の如し。

だからこの本、今読んでも古臭くない。つまり、この本が古臭くないということは、日本人にとって悲しむべきことなんだな。

おそらく日本は世界で一番分かりづらい国。世界には歴史を見る“基準”というものがある。大概の国は、その基準によって推し量ることができる。ところが日本をその基準で推し量ろうとすると、わけの分からない化物のような国になってしまう。それを“未開人”と切って捨てられれば問題はない。欧米人はそうやって片付けてきた。

ところが、日本人だけは欧米人に匹敵する、時には上回る力を発揮してきた。日本人には基準が当てはまらない。当てはまらないが、欧米人に匹敵する能力を持つ。欧米人にすれば、わけの分からない怪物だ。

ポイントはいくつかある。一神教を受け入れてないこと、民族の交代がなく神話から現代まで歴史が連続していること、そのあたりのことはこの本にも書いてあった。この本に書かれていないことを一つ加えておきたいんだけど、それは世界を襲った“ペスト”。“ペスト”によって世界は、古代からの伝統と権威と文化に意味をもたせることができなくなった。
人の親となっていつか道を説く日が来るなら、あるいは就職して日本の看板を背負うこともあるのなら、あいつらにはこの本を読ませておかなきゃいけない。今度はこう言おう。「四の五の言わずに、読め





 


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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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