めんどくせぇことばかり 『古代史 50の秘密』 関裕二

『古代史 50の秘密』 関裕二

もしも徹底抗戦していれば、二本は分裂し、双方を英仏が支援し、これに米国が加わって、国土は掠め取られ、植民地化されていたに違いない。そんな将来を読んでいた徳川慶喜は、潔く負ける決断をした。二本の安寧のために苦杯をなめた徳川慶喜は再評価されるべきだ。

資料が整っている百数十年前のことでも、人物の評価は難しい。何しろ歴史は勝者が作るから。そしてその人たち、その子孫たちが力を持っている以上、勝者の作り上げた歴史はくつがえらない。・・・しかし、敗者たちも、真実の歴史を、・・・どこかに隠していないとも限らない。
こんな前書きで、古代史50の秘密が語られることになる。  
新潮文庫  ¥ 529

気鋭の歴史作家が埋もれた歴史の真相を鮮やかに解き明かす。文庫オリジナル
第一章  外交と天皇
聖武天皇の豹変  中国王朝が倭国を重視した理由  端境期に現れる異端児・地方  出雲国造家 ほか
第二章  古代文書と考古学の世界
邪馬台国論争  日本滅亡の危機  天皇陵発掘は?  富士山を無視した日本書紀 ほか
第三章  古代氏族と政争
大化の改新の実相  平泉の戦略的重要性  戸籍は権力そのもの  渡来人と日本の神 ほか
第四章  古代女性の輝き
聖武と光明  男系天皇と女帝  天照大神は女神か  かぐや姫の怨念 ほか
第五章  戦略と陰謀
白村江の地理と戦略  東北と都の関係  鉄と森林  奈良の雑煮は丸餅 ほか  

歴史は勝者によって語られる。あきらかにされている歴史の背景にいかに巧妙に隠されようと、しかし真実は表れやすい。この本の著者には敗者の声を聞き取る耳があるのか。敗者が歴史のひだの間に隠したメッセージを拾い集め、ほんの少しだけ明らかになった真実の歴史を拾い集め、それを慎重につなぎあわせて語られる古代史50の秘密の書かれた本ということだな。

・・・、実はここまで書いた時点で、まだ本編は読んでない。読んでもいないのに紹介するとはなんと無責任な・・・、とは思うんだけど、・・・多分、関裕二さんの本なら大丈夫。いつも面白いもん。

でも、冒頭の徳川慶喜のことは、ちょっとどうかな。それでいいのかな。《先を見通し、いさぎよく負けを選択したこと》は、慶喜があえて《日本人の安寧のために苦杯をなめた》ということなのかな。

著者の言い方からすると、慶喜が闘いを放棄したことによって日本は植民地化を免れたということになる。たしかに内戦はその危険を高めることになったろうが、あとは“もしも”のお話。それから慶喜の行ったことは闘いを放棄したことだけではない。同時にあらゆる責任を無責任にも回避した。多くの人々に極めて大きな災難をふっかぶせておいて、「あとは知りません」って奴を再評価ってのはどうもね。

・・・あれ、いつも面白いから、この本も面白いよ。・・・きっと。





 


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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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