めんどくせぇことばかり 『義貞の旗』 安部龍太郎

『義貞の旗』 安部龍太郎

同姓の武将が出てくるんですよね、この物語の中にも・・・。どうやらうちのご先祖は上野国新田郡あたりなんだろうな。観応の擾乱で空中分解してあっちこっちに飛び散ったんだろうけど、多分、そん中の一派かな。

そんなこともあってか、私は義貞がいい。尊氏は茫洋としてとらえどころがなさすぎる。直義ほどは小賢しくない。師直ほど非道かないし、道誉ほど悪くもない。円心ほど計算高くないし、正成みたいな硬っくるしい思いはまっぴらだ。えっ、後醍醐? あれは化物でしょ。

そう考えると、義貞しかいないんだよね。私が心を通わすことが出来そうな男は・・・。粗忽で?戦いには強いが政治的能力に乏しい? 女をあてがわれてのぼせ上がって、時勢を読み切れない? ・・・やっぱり私にぴったりだな。

『義貞の旗』  安部龍太郎
集英社  ¥ 2,160

どんなに時代に揉まれようと、自分の旗を掲げられたなら・・・
朝廷方として鎌倉幕府を滅亡させ、建武の新政に貢献し、のちに離反した足利尊氏・直義兄弟と激闘を繰り広げた坂東武者・新田義貞。鎌倉幕府の滅亡から南北朝時代に歴史の表舞台を駆け抜けた「太平記」の雄。その魅力溢れる人物像と、劇的な生涯を描ききった傑作歴史長編。
ということで、書かれているのは元弘の変の千早城の戦いから、藤島の戦いで討ち死にするまで。一三三二年から一三三八年だから、ほんの数年間なんだけどね。とっても濃いですね。

義貞に、自らの掲げる旗を自覚させたのは、後醍醐天皇の皇子、大塔宮護良親王。何時頃読んだか覚えていないんだけど、おそらく太平記を子供用に仕立て直したものだろう。その頃は、護良親王を《もりながしんのう》と読んでたんだよね。あれ、どうしてあえて《もりなが》っていう読みだったんだろう。

とりあえず、大塔宮との出会いによって、義貞は“天皇親政のもとに誰もが平等に暮らせる世”を旗印として掲げた。それって、そのまま、“一君万民”だね。全般に、『太平記』をもとにした解釈から、もっと自由に人物や歴史を評価しようという試みが感じられる。それってけっこう面白いことなんじゃないかって思った。
でも、粗忽で、戦いには強いが政治的能力に乏しく、 女をあてがわれてのぼせ上がって、時勢を読み切れない新田義貞で、私には十分に魅力的な人物なんだけどね。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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