めんどくせぇことばかり 『封印された古代史の謎 大全』 瀧音能之
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『封印された古代史の謎 大全』 瀧音能之

面白いんだよなぁ、日本ていう国はさ。

この列島に住む者にとっては、良かれ悪しかれ、“ここに住む”ということが、思想や行動様式、さらには生きるということそのものに、決定的な影響力を持ってしまう。言いようもないほど美しく、優しく、同時にこれ以上ないほど峻厳に有無を言わせず、己の命まで自然の一部にすぎないことを思い知らせる。それがこの列島。ここに住む者はその峻厳さを引き受けたうえで、ここで生きることを積極的に受け入れた。

そのことにおいて、今を生きる私たちと、私たちのルーツとの間に別け隔てはない。自分と一万年前のご先祖様は、この列島に住むものとして、ある種の認識を共有できる。そんな確信を持って歴史を考えることができる日本っていう国ははさ。・・・面白すぎるよ。

ただ、すごくめんどくさいんだけど、歴史、っていうのは書き残された民族の来し方ね。日本の場合、なんか前後のつじつまがあわないところがあるんだよね。二箇所ほど。一つは敗戦にともない、戦勝国アメリカが正義を粧うために良者と悪者を入れ替えた。ちょっと時間はかかるだろうけど、どちらかと言えばこれはけっこう分かりやすい。もう一つは、めんどくさいことに、ヤマトの、ひいては日本という国の立ち上がりに関わる部分。こっちは本当にめんどくさい。何しろ日本の神話を含む、日本建国にかかわるよってたつ原典が、最初の歴史の改竄だってんだからね。・・・まいったな。

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古代日本の実像は、今、ここまで明らかになった
第一章  日本人のルーツ
第二章  ヤマト政権の成立
第三章  奈良時代
【特集1  『古事記』と『日本書紀』のいまだに解けざる謎を追う】
第四章  平安時代前期
第五章  平安時代後期
【特集2  日本神話と古代日本の知られざる実像を追う】
それぞれの章には多くの謎が掲げられていて、合わせて全部で47。《神々の国、出雲で一体何が起きたのか》、《「初期の天皇」
をめぐる解けざる謎》、《蘇我・物部戦争の原因》、《聖徳太子の実像》、《悲運の皇子・大津皇子》、《長屋王の悲劇》、《藤原氏が政権を握るまでの経緯》・・・。このくらいにしておくけど、一個一個のテーマ設定はとても魅力的。どれを取り上げても、一冊の本で読んでみたいようなテーマでしょ。

だけど、それを47も設定しているわけだから、どうしたって総花的にならざるをえない。んん~、並んでいるだけで、踏み込んでない。しょうがないか。おそらくそういうものとして、著者も書いているんだろう。それはやむを得ないことだし、そういうやり方で歴史ファンの“ウズウズ”をあおることが目的なら、けっこう成功してるんじゃないかな。

ただし、致命的な欠陥があると思うんだ。生意気なことを言うようだけどさ。古事記偽書説はともかくとして、古事記だろうが日本書紀だろうが、そこに書いてある事自体よりも、それを書いた時代の政治情勢をしっかりと把握することが鍵。それこそが古代史の鍵。それをもとにして記述内容を検証し直さないとね。その鍵がないと、その後の時代を知るための扉も開かない。

だよね不比等、それから鸕野讚良。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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