『中国崩壊後の世界』 三橋貴明
ついこの間、石平さんの『暴走を始めた中国2億6000万の現代流民』という本を読んだ。今日紹介するこの本も、同じ流れの中にある。絶望は深まるばかりというところだけど、・・・それにしても、この手の本は間をおかずに読むと、ちょっと食傷気味になる。ゲップをしている場合ではないんだけどね。・・・おそらく、もう始まっているからね。
《鬼城》・・・、そういうんだそうだ。不動産バブル崩壊の象徴。ゴーストタウンのことだな。チャイナでは、どうもそんなのが結構あるらしい。
中でもここに紹介されている内モンゴル自治区の西南部に位置するオルドス。二〇一〇年には石炭バブルの影響で空前の好景気に酔いしれたオルドス。二〇〇九年にはただの砂漠だったオルドスにコンクリートや芝生を敷き詰め、今では一〇〇万人が生活できる大都市となっている。「・・・なっている」だけで、実際には町を管理するだけの、最小限の人間しか存在していない。
こっちのバブルがはじけちゃったから、それに変わるものとして株式にバブルを立ち上げた。不動産バブル目当てに外国から流れこんだ投機資金が、全部引き揚げられちゃうと困るってことだな。でもね。国家の経済政策として立ち上げた株式バブルだからね。けっきょくは昨年、見事に砕けて散ったけど、踊らされて首をくくった人たちは、習近平のところに化けて出る権利があるね。


ビックリするのは、《なりふり構わない》ってところだね。数字はまったく信用出来ない。ちょっとそれが、すごく分かりやすく紹介されている部分があったので紹介します。海外からの投資、それも技術力を持った国々からの投資なんだけどね。それが実質的に減少しているはずなんだけど、チャイナの発表を見ると増えてるんだよね。でもね。二〇一四年の対チャイナ投資は、日本が前年比で三八.八%のマイナス。アメリカが二〇.六%、EUが五.三%、ASEANでさえ二三.八%、台湾も一.三%と、もちろんいずれもマイナス。
確かに増やしたくにもある。主要国の中では二つだけ。一つは韓国で二九.八%、もう一つがイギリスで二八%と、いずれもプラス。なに考えてんだろう。
いずれにしても、これで「海外からの投資が増えている」って言ってはばからないんだからね。
それはそうと、なにやってんだろうね、韓国とイギリスは・・・。そう言や、昨年、習近平の訪英が話題になったよね。たしかにAIIBの立ち上げが話題になった時、イギリスは先進国の中で真っ先に参加を表明したよね。この訪英でも大型プロジェクトとして、チャイナの資金提供でチャイナ製の原発を建設する話が最も話題を集めた。・・・対チャイナ投資前年度比二八%増っていうのと含めて、どうも胡散臭いんだよね。あのイギリスだからね。チャイナをどうしゃぶり尽くすかという話じゃないかって気がする。きっと、イギリスにチャイナ製の原発はできない。
方や韓国。こちらはやばそう。すでに、アジア通貨危機の時期を超えて、《デフレに向けて真っ逆さま》という状況にあるんだそうだ。そのなかで、韓国は望みの綱を、よりによってチャイナに伸ばした。そうね、もともとが安い労働力を武器にした輸出で力を伸ばした両国だから、ライバルなんだよね。にも関わらず韓国は、チャイナ市場への依存を深めてしまった。「あ~あ」だよね。
でも、本当に問題なのは日本なんだよな。天安門事件に対する国際的制裁に、まず最初に日本が率先して穴を開けて、欧米都の経済関係の糸口を作った。その後も率先して、資本を移転し、技術を移転し、しかも盗むままにした。垂れ流したODAと合わせて、その利益のすべてが今のチャイナを作り上げた。日本と高速鉄道や原発の売り込みで争うチャイナ、日本から尖閣を奪おうとするチャイナ、南シナ海を埋め立てて軍事基地化を目論むチャイナ、みんな日本が育て上げたチャイナ。中央アジア諸国に食しを伸ばすチャイナ、アフリカの貧乏に漬け込んで資源を手に入れようとするチャイナ、みんな日本が育てたチャイナ。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
《鬼城》・・・、そういうんだそうだ。不動産バブル崩壊の象徴。ゴーストタウンのことだな。チャイナでは、どうもそんなのが結構あるらしい。
中でもここに紹介されている内モンゴル自治区の西南部に位置するオルドス。二〇一〇年には石炭バブルの影響で空前の好景気に酔いしれたオルドス。二〇〇九年にはただの砂漠だったオルドスにコンクリートや芝生を敷き詰め、今では一〇〇万人が生活できる大都市となっている。「・・・なっている」だけで、実際には町を管理するだけの、最小限の人間しか存在していない。
こっちのバブルがはじけちゃったから、それに変わるものとして株式にバブルを立ち上げた。不動産バブル目当てに外国から流れこんだ投機資金が、全部引き揚げられちゃうと困るってことだな。でもね。国家の経済政策として立ち上げた株式バブルだからね。けっきょくは昨年、見事に砕けて散ったけど、踊らされて首をくくった人たちは、習近平のところに化けて出る権利があるね。
『中国崩壊後の世界』 三橋貴明 小学館新書 ¥ 842 不動産バブルはすでに崩壊。昨年には株式バブルも崩壊した。もはや、打つ手はない。 |
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ビックリするのは、《なりふり構わない》ってところだね。数字はまったく信用出来ない。ちょっとそれが、すごく分かりやすく紹介されている部分があったので紹介します。海外からの投資、それも技術力を持った国々からの投資なんだけどね。それが実質的に減少しているはずなんだけど、チャイナの発表を見ると増えてるんだよね。でもね。二〇一四年の対チャイナ投資は、日本が前年比で三八.八%のマイナス。アメリカが二〇.六%、EUが五.三%、ASEANでさえ二三.八%、台湾も一.三%と、もちろんいずれもマイナス。
確かに増やしたくにもある。主要国の中では二つだけ。一つは韓国で二九.八%、もう一つがイギリスで二八%と、いずれもプラス。なに考えてんだろう。
いずれにしても、これで「海外からの投資が増えている」って言ってはばからないんだからね。
それはそうと、なにやってんだろうね、韓国とイギリスは・・・。そう言や、昨年、習近平の訪英が話題になったよね。たしかにAIIBの立ち上げが話題になった時、イギリスは先進国の中で真っ先に参加を表明したよね。この訪英でも大型プロジェクトとして、チャイナの資金提供でチャイナ製の原発を建設する話が最も話題を集めた。・・・対チャイナ投資前年度比二八%増っていうのと含めて、どうも胡散臭いんだよね。あのイギリスだからね。チャイナをどうしゃぶり尽くすかという話じゃないかって気がする。きっと、イギリスにチャイナ製の原発はできない。
方や韓国。こちらはやばそう。すでに、アジア通貨危機の時期を超えて、《デフレに向けて真っ逆さま》という状況にあるんだそうだ。そのなかで、韓国は望みの綱を、よりによってチャイナに伸ばした。そうね、もともとが安い労働力を武器にした輸出で力を伸ばした両国だから、ライバルなんだよね。にも関わらず韓国は、チャイナ市場への依存を深めてしまった。「あ~あ」だよね。
でも、本当に問題なのは日本なんだよな。天安門事件に対する国際的制裁に、まず最初に日本が率先して穴を開けて、欧米都の経済関係の糸口を作った。その後も率先して、資本を移転し、技術を移転し、しかも盗むままにした。垂れ流したODAと合わせて、その利益のすべてが今のチャイナを作り上げた。日本と高速鉄道や原発の売り込みで争うチャイナ、日本から尖閣を奪おうとするチャイナ、南シナ海を埋め立てて軍事基地化を目論むチャイナ、みんな日本が育て上げたチャイナ。中央アジア諸国に食しを伸ばすチャイナ、アフリカの貧乏に漬け込んで資源を手に入れようとするチャイナ、みんな日本が育てたチャイナ。


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