めんどくせぇことばかり 『この世はウソでできている』 池田清彦

『この世はウソでできている』 池田清彦

平成二五年五月に新潮社から出された本の文庫版ということです。池田清彦さんの本なら読んでるかなって思ってペラペラっと立ち読みしてみた。池田さんが以前から世に警告していることが繰り返されているけど、どうやら読んでない。平成二五年、池田さんの本が出されたことに気づかずにいたようだ。
平成二四年に出された『アホの極み』。・・・笑った、笑った。なにしろ表紙に温泉マークですからね。・・・右の本ね。その中で著者本人が言っている、「他人の首を占めているつもりが、気がついたら自分の首だったという今の日本の状況に、一人でも多くの人が気づいて欲しいというのが、私のささやかな願いである」という言葉。強烈ですね。
その本を紹介した時、その言葉の背景には〈著者の優しい心根がある〉と書いた。でも、あれから四年経った今は、感じ方がちょっと違う。そして、四年前も、本当ならこう書くべきだった。つまり私は四年前、著者の真意にちっとも気づいていなかった。
「まあ、なに言ったって、ほとんどの人には分からないんだろうけどね」・・・大方の人に理解して欲しいのは山々だけど、そのことへの絶望感が、著者にそう言わせたんだな。


新潮文庫  ¥ 529

ウソは巨大で組織的なほど見破るのが難しい 温暖化からがん検診、果てはレバ刺し禁止まで

確かにダイオキシン騒動を考えれば絶望もする。著者はこれを、《科学的な言説で人を脅かして金儲けをした最もわかり易い例の一つ》としてあげている。・・・《人を脅かして金儲け》の部分だけを抜き出せば、ヤクザの所業。“科学的な言説で人を脅して”ということなら、詐欺師の所業。世の人々を騙すのに、例えば大学教授という地位がものをいうとするなら、大学教授とは詐欺師にうってつけの肩書。関係官僚も同様。やっぱり、“うってつけ”。各レベルの代議士なんてのは、それらさまざまな肩書を持った詐欺師の皆さんの古くからのお友達。関係官僚という肩書の詐欺師が仕込み、大学教授という肩書の詐欺師がでっち上げ、各レベルの代議士が分前を求めて群れてくる。

ああ、そうそう、ダイオキシン。
 一九九七年になると、所沢市の産廃焼却炉からダイオキシンが出ていて新生児が死んでいるというような話が出回った。同年秋には、文部省が全国の小中学校の焼却炉を使用しないように通達を出した。
 一九九九年二月にテレビ朝日の「ニュースステーション」が所沢産のホウレンソウから高濃度のダイオキシンが検出されたかのように報じて騒ぎになったことがあったのを憶えている人も多いだろう。結局それは誤報だったのだが、その半年後にはダイオキシン法が成立してしまった。
 ダイオキシンを大量摂取すればもちろん人体に有害なのだが、それは、仮に一日の摂取量が通常の百倍になったとしても半致死量の三千分の一にすぎないという水準の話である。・・・日頃の摂取量で健康や命に障るようなものではないのだから、当然ながら、日本でダイオキシンで死んだ人は一人もいない。
 にも関わらず国は、ダイオキシンの大半がゴミの焼却から発生するとして、ダイオキシン法によってゴミの自家焼却を厳しく制限した。そして、超ハイテクの高級焼却炉を各自治体のゴミ焼却場に導入したのである。全国の古いゴミ焼却炉から新しい高級焼却炉への切り替えには、毎年、膨大な税金が使われた。
本当に、考えれば考えるほどひどい話だな。確かに、高級焼却炉の導入でゴミの焼却時に発生するダイオキシンの量は十分の一に減ったそうだ。だけど、私たちが摂取するダイオキシンの九五%は食品からの摂取なんだってさ。・・・責任者、出てこーい。
家庭ごみを自家焼却しても、ダイオキシンを原因とする新生児の死亡は、ない。

家庭ごみを自家焼却しても、ダイオキシンの環境ホルモン作用で動物がメス化することは、ない。
まあ、高級焼却炉も、一回りしただろうから、ダイオキシン法はその役割を終えた。ところが、ダイオキシンに関する学術的認識が公に改められ、ダイオキシン法が廃止されたという話は聞かない。・・・もしかして、二回りめを狙っていたりして・・・。


 


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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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