めんどくせぇことばかり 武士団の興亡(覚書)『埼玉県 謎解き散歩2』金井塚良一 大村進

武士団の興亡(覚書)『埼玉県 謎解き散歩2』金井塚良一 大村進

前から、何かの機会に書いているけど、私のアイデンティティに於いては、“埼玉県民”であることよりも“秩父人”であることのほうが上回ってます。「埼玉県には恩もなければ義理もない」なんて憎まれ口を叩くのは、埼玉県民の心ない一部の者たちが秩父を県外扱いするから。実は、秩父人は埼玉県民意識が、けっこう強い。

私の地元、影森は、武甲山の麓、秩父盆地の端にあたる。その私でも埼玉県民意識はけっこう強いんだけど、なぜかそれは、億へ行けば行くほど強まる気がする。最奥の大滝村、現在は秩父市に合併されているが、大滝村時代、ここでは時報代わりに、日に一度“埼玉県歌”が村内放送で流されていた。秩父高校で、荒川村や大滝村の連中と一緒になったが、やはり県民意識が強かった。

《辺境にこそ、核心は結晶する》・・・。私はそれを疑わない。だから、私には、この手の本は見過ごせない。

『埼玉県 謎解き散歩2』   金井塚良一 大村進
新人物文庫  ¥ 時価

まだまだ魅力が尽きない埼玉の話題がさらに満載❢

最近、大和朝廷の成立には東国の勢力が大きな役割を果たしたと言われるようになってきている。東国っていうのは、直接的には終わりとかを指したんだろうけど、その背後にはさらに広大な“東国”が広がっていた。埼玉県北部の行田市には、埼玉古墳群と呼ばれる前方後円墳の集合がある。稲荷山古墳から出土した鉄剣には雄略天皇を意味する「ワカタケル」の名があり、この地域と大和朝廷の関係の深さを示している。

平安時代、皇族が臣籍降下ののち、地方で地元武士団の核となって力をつけていく。そのようにして誕生した源氏と平家の双方が、この武蔵国に関わって武士の時代を築き上げたことには、古代以来、大和に影響を及ぼし続けた“東国”の重要性の謎が隠されているように思われる。

歴史の上では、埼玉には謎が多い。埼玉の謎を解き明かすことは、古代日本の謎を解き明かすことにもつながる。埼玉県民でも知らないことだらけ。新しい埼玉県民ならことさらだよね。この本読んでもらって、ちょっと回ってみませんか。
平安後期、この武蔵野が、まさしく歴史を動かす。その辺り、この本の中でも軽く触れられている。ちょうど一年前、けっこう熱い本を読んだ。つまらない大河ドラマなら、ぜひ、この武蔵野が熱く燃えていたこの時代ドラマを・・・。
過去記事だけど・・・
篠綾子さんて作家さんは知らなかった。ただ、題名に含まれる“武蔵野”に惹かれれて読んだ。面白かった。私は武蔵国の者。故郷は秩父の山里で、武蔵野の広さは夢のまた夢。でも、十八の時からは、ずっと武蔵野に住む。河越、菅谷館、比企館、いずれも三十分の距離にある。近隣を散策すれば、すぐに鎌倉街道の切れっ端に行き当たる。この本の副題はー比企、畠山、河越氏の興亡ー。だから地元史どまん中。読まないで済む本じゃない。

出版元が比企総合研究センター。聞いたこともない。HPを見てみると、・・・となりのおっさんの会合みたいな写真が・・・。あんまり地元色が強すぎて・・・、やっぱりちょっと距離置こうかな。出版元はマイナーだけど、お話はかなり面白いよ。ぜひ読んでね。
比企総合研究センター  ¥ 1,404

副題は「比企・畠山・河越氏の興亡」・・・大河ドラマにしてくんないかな


一章  以仁王の令旨
二章  頼朝挙兵
三章  実盛の首
四章  治承・寿永の内乱
五章  河越処分
六章  奥州征伐
七章  武衛死す
八章  比企ケ谷炎上
九章  結び松
十章  最後の武蔵武士

もったいないな。“一所懸命に生きる武士” という姿をもっと強調して欲しかったな。藤原荘園体制のもとで、自らの土地の正統な所有者になれない武士たちの姿をクローズアップして欲しかったな。それがあれば、武士たちが平氏政権になにを期待したか。なぜ失望したか。なぜ雪崩を打つように、頼朝について行ったのか。そういったところが説明できないんだよね。

だけどいいよ、この本・・・。時代的には平家物語の世界ね。平家物語は何度か大河ドラマになったけど、おんなじような時代を、武蔵を舞台に描いてる。著者の篠綾子さんには、久寿二(一一五五)年の大蔵合戦から畠山氏滅亡までを、対が歴史ロマンとして描くという計画があるそうだ。
武蔵国には、大蔵合戦で斃れた源義賢、治承・寿永の内乱で活躍した畠山重忠、斎藤別当実盛、熊谷次郎直実などの武将もいれば、義賢に愛され木曽義仲の母となったとされる遊女小枝、義経を愛した郷姫、頼朝・頼家を取り巻く比企氏の女たちなど、綺羅星の如き役者がそろっている。
本書P366《あとがき》より

ということで、NHK大河ドラマにご不満のみなさん。私からの提案です。この篠綾子さんの計画を、そのままNHKの大河ドラマに取り上げさせるっていうのは・・・。
ちなみに畠山重忠の菅谷館は、現在、埼玉県立嵐山史跡の博物館になってる。博物館もいいけど、武蔵野の面影を残す林の中に右のように土塁や堀が残っているので、そういうのを見ながら、武蔵武士の在りし日に思いを致すもの一興かと・・・。菅谷



 


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坂東武者

こんばんは。いつも楽しく拝見させて頂いてをります。
いつも感じてゐるのですが、イーグルス16さんの読書量、半端ないですよね。凄いと思ひます。
引用「歴史の上では、埼玉には謎が多い。埼玉の謎を解き明かすことは、古代日本の謎を解き明かすことにもつながる。」
「平安後期、この武蔵野が、まさしく歴史を動かす。」
これ、某所より引越して来た身として、心に刺さります。

橘右近大夫 さま

メッセージありがとうございます。とてもうれしいです。
最近はあくせくと、目に見えて働くことを強いられ、働いているのではなく、働かされている状況。読書に時間がとれません。しかも、速読どころか遅読の私。一冊の本で二度、三度と記事にしたり、以前の記事を使い回したり。船場吉兆のおかみさんの気持ちがよくわかります。
足が悪くて遠出がままならず、クロちゃんの旅の様子を楽しみにさせてもらってます。

ありがとうございました



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「歴史修正主義」とは、戦前の日独をことさら評価する史観ではない。
米英両国の外交に過ちはなかったのか。
あったとすればそれは何だったのか。
それを真摯に探ろうとする歴史観だ。
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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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