めんどくせぇことばかり 『タモリと戦後ニッポン』 近藤正高

『タモリと戦後ニッポン』 近藤正高

タモリといえば、イグアナ、いかさま韓国語だったり、ドイツ語だったり。抱腹絶倒。おもしろくて、おもしろくて・・・。でも、なんか最初っから、それまでのテレビの人と違ってた。なんか、隠れてみなきゃいけないような、そんな危なさが感じられた。いかにも、“袋とじ”だった。

女の子には、ずいぶんひどく言われていた。「なんか本当に爬虫類みたい」とかね。その通り、“イグアナ”だもん。「テレビで見ただけで、全身舐め回されているようで、生理的にダメ」とかね。主婦の敵だったもんね。

「笑っていいとも」あたりからかな、受け入れられたのは・・・。主婦たちは、先っちょが二つに分かれたあの舌で、全身を舐め回されることを、快感と感じるようになってしまったのだ。あのお母さんも、あの主婦も、あの奥様も・・・。

いまや、それこそ「リスペクト・フォー・タモリ」。NHKの《ブラタモリ》なんか、正座をして見てるもんね。


講談社現代新書  ¥ 994
一九四五年八月二二日、終戦の一週間後に生まれ、その半生は戦後史と軌を一にしている
序章  “偽郷”としての満州
第一章  坂とラジオ、そしてジャズー祖父母に育てられて
第二章  大学紛争とダンモ研狂騒曲ー森田一義から「タモリ」へ
第三章  空白の七年間ーボウリングブームのなかで
第四章  ニッポン最後の居候ータモリ出現
第五章  テレビ界「お笑い」革命ー芸能人と文化人のあいだで
第六章  “変節”と“不変”ーフジテレビの絶頂と「笑っていいとも」
第七章  「リスペクト・フォー・タモリ」ブームーテレビは終わらない
第八章  タモリとニッポンの老後

赤塚不二夫の居候となって世に知られるタモリだけど、そのきっかけはジャズ・ピアニスト山下洋輔との出会いにあった。・・・これが、・・・すごい。・・・すごいけど、ここには書けない。もしこの話を知らないなら、絶対この本を買って読んで下さい。一一〇ページに書いてありますから。
 
やっぱり、《時代》だと思う。一言で片づられることでないのはわかっているけど、それ以上にふさわしい言葉は、私には思い当たらない。赤塚不二夫はバカボンのパパに、「これでいいのだ」と言わせた。ちばてつやの描いたあしたのジョーは、“真っ白に燃え尽きる”まで戦わせた。彼らは満州を知っている。
おそらく戦後の日本に、彼ら“満州”を知る者が与えた影響は、計り知れないほどに大きいんだろう。実は、ずい分前なんだけど、満州からの引き揚げ体験を持っている漫画家たちの話をまとめた本を読んだ。彼らの多くは、子供時代に満州が染み込んでいる。

彼らの作品の中に、もしもその満州が染み出しているなら、私も満洲をむさぼったことになる。私の中にも満州が生きているのか。

《戦後七〇年》って言う言葉、どうにもなんか、軽々しく使われている気がする。・・・戦中、戦後の混乱を知るって、どういうことかって考えるとね。みんな、語らなかったよね。語るほどのことがなかったからってわけはないじゃないですか。

何の本で読んだんだっけかな。五木寛之さんが、大学で「ロシア文学をやりたい」ってお父さんに言った時、お父さんが「お母さんの仇だぞ」って言ったって。戦争とか、満洲とかさ。なにが私たちの血になり、肉になっているのか、意識してもいいと思うんだけどね。それにしても満洲。とてつもなく面白いことだけはよ~くわかった。

・・・とてもじゃないけど、“主婦の敵”なんて呼ばれるはずもない、情けない“私”でした。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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