めんどくせぇことばかり 『巨樹めぐり』 大久根 茂

『巨樹めぐり』 大久根 茂

ずい分前に購入し、ずいぶん長く眠らせてしまいました。税抜き一五〇〇円した本ですが、実際に記事にする前に“時価”になってしまいました。お恥ずかしい次第です。

子供の時分、うちの裏にあった防風林代わりの五本の杉が、とてつもなく大きく感じられたものです。小学校の四年のとき、はじめて同じ組になった友人と、大木の話で意気投合し、大字影森の大木を自転車で回ったことがあります。暗くなってうちに帰ると、大きいはずの杉の木が、その時の僕の心と同じように、なぜか小さくなってしまっていました。

それからどれくらい立った時でしょうか。学校から帰ると、杉は五本とも切り倒されていました。

うちは、武甲山の北側斜面に正対するように、南に向いて建ってました。縁側から正面を見れば、いつも武甲山が私を見下ろしていました。春夏秋冬、私を見下ろす武甲山はその時に合わせて装いをあらためておりました。木々の青に雪の白をかぶせた水墨画のような冬の武甲山の厳しさもいいけど、やっぱり若葉萌え、筋肉が盛り上がるような初夏の武甲山が一番かっこよかった。

その後、武甲山は山を形作る石灰岩で秩父を養い、それとともにやせ細っていった。いや、人は利に突き動かされて武甲山を削りとった。

僕たちは、少しずつ、そして徐々に加速をつけながら、“神”を殺してきた。

『巨樹めぐり』  大久根 茂
幹書房  ¥ 時価

巨樹、巨木、大木、古木、老木、名木 中でも巨樹は、最も巨大さを表す

埼玉、茨城、栃木、群馬を代表する六十の巨樹が紹介されている本。私の地元、埼玉からは十四の巨樹が紹介されている。その十四の巨樹の中でも、土屋神社の神木杉(坂戸市)と正法寺の大イチョウ(東松山市)は、生活の中で触れてきた木だけに、ここに収録されたことがとてもうれしい。
結婚して最初に暮らしたアパートが坂戸にあって、土屋神社は散歩コースで、アパートから五分とかからない。土屋神社は通りに面しているんだけど、裏手には田んぼが広がっていてね。季節には、うるさいほどカエルが鳴いてた。

すげぇな、この木。千年を超えてるんだ。解説によれば、土屋神社にある古墳より古いんじゃないかって。だったら千年どこじゃないってことになる。

sakatuti.jpg
iwadono01_0909.jpgこちらは正法寺の大イチョウ。正法寺は別名を岩殿観音という。私のところの住所、大字が岩殿ですので、まさにここは生活圏。娘はお寺のお嬢さんの同級生で、境内は遊び場でもありました。

ある日。境内に蝮が出てきて大騒ぎ。住職さんが焼酎付けにして、精力剤になってしまったそうです。
秋になると、黄色く色づいたイチョウの葉が、ほんの数日の間に、まるで雨が降るように散るんだよね。そのとき、音がするんだ。「ザー」って。雨も、しとしと雨じゃなくて、「ザー」って音を立てた土砂降りなんだ。

高山不動の大イチョウ、上谷の大クス、萩日吉神社の児持杉、椚平の姥樫、天満大神宮の千本カツラも見てる。秩父市中町今宮神社は武甲山の伏流水が湧き出るところ。ど地元。これは私が登った木。神社やお寺だからこそ、守られてきた木も多いね。

そうかぁ。木を見るって言う楽しみ方もあるんだな。山を歩く時の“おまけ”にうってつけかも知らないね。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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