めんどくせぇことばかり 『良いかげんごはん』 たかぎなおこ

『良いかげんごはん』 たかぎなおこ

おもしろい。本当におもしろい。

この本のテーマは、“食い意地”。分かるんだ。この女。私と同じ趣向を持った人間だ。所詮、人間には二種類しかない。“食い意地”が張っている人間と、そうでない人間だ。この本を書いた人も私も、もちろん、“食い意地”の張っている人間だ。与えられた、許された条件の中で、少しでも“美味く”メシを食おうとする。その、《少しでも》という部分に、他人から見れば、バカバカしいほどの情熱を注いでしまう。そういう種類の人間だ。

じつは、この本で一番面白いのは、“おわりに”の部分で、通常の〈あとがき〉にあたる部分。そこまで漫画で描かれている。なにがおもしろいって、この“食い意地”の張った著者が、この本のもとになった連載最終回あたりで、どうやら結婚されたようなのです。それはおめでたい話なんですが、・・・大変おめでたい話なんですが、・・・。

ああ、おもしろい。・・・というか、お気の毒なことに、伴侶を得たことで生活に関する感覚にズレができたんでしょうか、これまでどおりの“食い意地”を発揮できない状況になっているようなのです。かわいそうだけど、・・・おもしろい。

やっぱり女は大変だよね。・・・でも、私、知ってます。同時に、女は、・・・強い。いつまでも、このままではありえない。時期に、二人分の〈良いかげんごはん〉が、とある所帯に成立していくことだろう。


『良いかげんごはん』    たかぎなおこ
オランジページムック  ¥ 1,200
今後は、二人暮らしの「良いかげんごはん」を目指すんだそうで・・・、お幸せに
春の良いかげんごはん
夏の良いかげんごはん
秋の良いかげんごはん
冬の良いかげんごはん
その他・・・良いかげんとはどんなかげん?  ベストオブごはんの友
《いい加減》な料理は、正直男の特権だと思ってたんだけどね。この本は女の人が書いた本。こういう本が女の人から出てくるようになったこと自体、大きな変化ですね。以前であればこの手の話、特に人に話す出なく、ほめられることもなく、娘、孫娘だけにおばあちゃんから伝えられた知恵袋みたいなもんだったんじゃないかな。
この本の中では、作者がいろいろな失敗をして、そこから少しずつ自分なりの《良いかげん》を探り当てていきますよね。一つひとつの《良いかげん》より、そこに至る過程がこの本の面白さだな。

そう考えれば、際限がないと思えるようなおばあちゃんの知恵袋も、その中の一つひとつは、作者のように漫画に書けば、それこそ抱腹絶倒のエピソードに満ちていたんじゃないだろうか。

・・・いや、そんな簡単なことじゃないな。考え違いをしてました。おばあちゃんたち世代に、自分ひとりの《良いかげんごはん》に、自分ひとりでほくそ笑むなんて、そんな時代があったわけないね。還暦を数年先に控えた私の世代でもそうはいかなかったろうし、私たちより上の世代となれば、小さい頃から家族のために働いて、嫁いでは・・・つらい思いをして・・・。

せめて娘には同じ思いはさせたくないと、ちょっと言葉も厳しくなりがちながらも伝えたいその知恵の数々は、それこそこぼした涙の数だけということか。

作者さん作者さん、そう考えれば何でもない。さっそく二人分の〈良いかげんごはん〉に取り掛かるべきだね。二人分の〈良いかげんごはん〉を、いつか三人分、四人分として、堂々と子供たちに教えていってくださいね。“二人分の・・・”はいつごろ出版されるのか。楽しみにしてます。




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ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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