めんどくせぇことばかり 『名字でわかる日本人の履歴書』 森岡浩

『名字でわかる日本人の履歴書』 森岡浩

たくさんいるからね。もう、“藤原”ってだけじゃあ、まったく区別がつかないから、住んでる場所なんかで名乗った。近衛、鷹司、九条、一条、二条、三条、西園寺、閑院、花山院、御子左、四条、勧修寺家、日野、中御門。・・・そんな名字を名乗ってるのは、ほんの上澄み。

「その他大勢」にあたるのが、いわゆる“藤姓”。“藤”の姓は、もちろん藤原さん。朝廷の木工寮官僚である木工助は工藤さん。伊勢の藤原さんは伊藤さん。加賀の藤原さんは加藤さん。尾張の藤原さんは尾藤さん。斎宮寮頭になった斎藤さん。備後や肥後の後藤さん。近江の藤原さんは近藤さん。遠江の藤原さんは遠藤さん。内蔵助を務めた内藤さん。下野国那須郡の須藤さん。武蔵の藤原さんは武藤さん。修理職大進、または少進を務めた進藤さん。江藤さんの江は、近江か大江。兵衛を務めた兵藤さん。安藤さんは安房国、安積郡、安曇郡。

一番多いのが佐藤さん。“佐”のつく理由が多すぎる。左衛門尉の佐藤さんは続いていないそうだけど、下野国佐野郡、佐渡ヶ島。左衛門の“左”が“佐”に変わったり。

なんだか、ほとんど日本を乗っ取った雰囲気だな。

講談社+α新書  ¥ 905

なぜ東日本は「佐藤」「鈴木」が、西日本は「田中」「山本」が席巻したのか
プロローグ  名字から日本人の来し方を考える
第一章  名字のルーツを分布から探る
第二章  メジャーな名字でも分布は偏る
第三章  方位に由来する名字の偏り
第四章  名字の分布は歴史を反映している
第五章  東西の名字の違いに浮かぶ日本人の足跡
第六章  漢字や読み方の違いの分布の歴史的背景
エピローグ  名字解明から日本人の歴史の解明へ


かなり、すさまじい本だと思うよ。なにしろ、“名字から日本の歴史を解明する”ことを究極の目的としている著者の書いたもんだからね。確かに名字は、歴史をいろいろな部分で裏付けてくれる。でも、常識的には、“そういう場合もある”ということであって、“恒の可能である”わけではないはずだ。でも、この本を呼んでいると、それが本当に可能なことのように思えてくる。著者は、本当にそれをめざしているし、そのためのとてつもなく地道な努力をしているからだろう。

「言われてみれば確かにそうだな」って思わせるような、いろいろなことも教えてもらった。都道府県名、市名レベルの大きな地名を名字として名のるのは、故郷を離れてからって言うようなのがあったけど、たしかにそうだよね。埼玉県で“埼玉”って名のっても区別できないもんね。逆に、字、小字レベルの小さな地名はそのまま名字になって周囲にアピールできるけれども、それができるのは、その字、小字の最有力者に限られる、とかね。

内田は多いけど外田は少ない、っていうのもあったけど勢力範囲の内側の田と考えれば、勢力範囲の外側の田は、そうそうあるもんじゃないもんね。そういう名字世界の常識を踏まえてなきゃいけないんだね。

地名から名字になったものを調べるのも大変だよね。今の地図では、だいぶ地名が変わっちゃってるしさ。時代を考えて地図を使いこなさなきゃいけないし、字、小字レベルの地名ってなると気が遠くなる。

神奈川県の三浦半島だから三浦。静岡県伊東温泉だから伊東。毛利は神奈川県厚木市の毛利だって。武田は茨城県ひたちなか市の武田。上杉は京都府綾部市上杉町。今川は愛知県西尾市今川町。・・・歴史と付き合わせて、地図と首ったけってことだな。

宮のつく名字は、やっぱり神社関係なんだね。「ねえねえ、そうなの?」って、昨日、清宮くんに聞いちゃいました。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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