めんどくせぇことばかり 伊勢の神(覚書)『神社に秘められた日本史の謎』 新谷尚紀

伊勢の神(覚書)『神社に秘められた日本史の謎』 新谷尚紀

『延喜式』の“式”は律令の施行細則をまとめたもの。820年に弘仁式がまとめられ、その後に登場した貞観式を合わせて増補したのが『延喜式』である。全国の神社を式内社と式外社に分けることがあるが、『延喜式』に収められた「神名帳」に記載された神社を式内社という古代の神社や神のことを知ろうとすると、古代の主要神社の一覧表のような性格を持つ『延喜式』を紐解くことになるんだそうだ。まあ、私の場合、自分で『延喜式』に当たるってことはないだろうけどね。

そういうので調べてみてもね。どうも、奈良時代以前には、天皇家がアマテラスを祀ったという事実はなかったということなんだ。『延喜式』の成立は平安のことだって言うから、実質上、日本書紀がアマテラスの初出ということになる。あの、藤原不比等が実権を握った時代。持統が孫の文武に世の支配を委ねたように、孫のニニギに地上世界の支配を委ねたアマテラスは、まさにその時代に創造された皇祖神だった。

『延喜式』によれば、それ以前から、山城、大和、摂津、丹波、播磨、対馬と、非常に広範に祀られた神に、アマテラスと名前の重なる“アマテル”という神がいるという。「天照御魂神」や「天照玉命」などの名を持つ神である。“アマテル神”って言うのは、アマテラスに先行する太陽神。アマテラスに先行する土着の神ってことなら、それこそ国津神の一味ってことになる。

洋泉社  ¥ 929

古代から近現代まで、52の疑問を解決❢

ずいぶん前だけど、関裕二さんの『新史論 2』で、謡曲の《三輪》を取り上げているのを読んだ。その時書いたブログの中の一節。
『三輪』は、三輸山の麓に庵室をかまえている玄賓僧都のもとに女姿の三輪明神が現われ、三輪の妻問いの神話を語り、天照大神の岩戸隠れの親和を物語って神楽を奏しますが、夜明けと共に消えてゆくという話。その最後に歌われるのが次の歌。
天乃岩戸を、引き立てて神は跡なく入り給へば、常闇(とこやみ)の世と、はやなりぬ。八百萬の神達。岩戸の前にてこれを歎き、神楽を奏して舞ひ給へば、天照大神その時に岩戸を、少し開き給へば、また常闇の雲晴れて、日月光り輝けば、人乃面しろじろと見ゆる 。おもしろやと、神の御聲乃妙なる始めの、物がたり。

思へば伊勢と三輪の神、思へば伊勢と三輪の神。一體分身乃御事今更何と磐座や。
その関の戸乃夜も明け、かくありがたき夢の告。覚むるや名残なるらん、覚むるや名残なるらん。

のちに伊勢神宮が整えられた場所は、もとは五十鈴川の川の神を祀った場所だったそうだ。川の神は水の神、つまり竜神で、時には蛇の姿であらわれる。蛇の姿であらわれる神といえば、思い浮かぶのは大物主神。

謡曲《三輪》に謡われる三輪の神っていうのは大物主神で、大物主は大国主に習合された性質の一つだから、アマテラスとは言われているものの、伊勢に祀られているのは“アマテル神”。それは大国主に習合された性質の一つということになるんじゃないかな。

伊勢神宮には、斎宮(いつきのみや)と呼ばれる未婚の皇女が奉仕役としてお仕えすることになっている。“未婚の皇女”であるから、「伊勢の神に“妻”としてお仕えする」だろう。そう考えれば、伊勢の神は男神でなければおかしい。本書にも次のような下りがある。

神宮祭祀の最も十代な秘儀は、大物忌という童女によって執り行われた。このような事実は、伊勢では古くからローカルな太陽神が祀られて土着の祭祀がとり行われており、この太陽神が皇祖神とされたために天皇の名代として斎宮が派遣されたが、しかし外来者であったために祭祀の確信には関われなかった

そう言えば、その秘儀において、大物忌の童女が奉仕されるのは、「心の御柱」というものであるという。なにかで呼んだな。それって、男性のシンボルじゃないかな。やっぱり、ここの神様は、男の神様だな





にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
関連記事

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください
人気ブログランキングへ にほんブログ村 政治ブログへ


言葉は人の心をあらわします。
「歌は世につれ世は歌につれ」と言いますが、言葉についても同じことが言えるでしょう。
これから出る本
















































当ブログ内人気図書 






















































カウンター
カテゴリ
ブロとも一覧
アジシオ次郎の時事原論
はりこのはやしや 
ハシビロコウ
素足のアイドル達
うさぎ屋の四方山話
わくわく株式投資
プロモデラー林哲平のジャンクロボット創作ブログ『ケルバーダイン』
大好き!グラビアアイドル!
伊織のブログ
Re:BAD TASTE♥
QWERT 5w1h
「伝わる技術」オトデザイナーズ・坂本真一
歌と知恵でハッピーライフ^^
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
最新記事
応援して下さい