めんどくせぇことばかり 『日本人の心、伝えます』 千玄室

『日本人の心、伝えます』 千玄室

千玄室さんは、茶道裏千家の第十五代目とか。

残念ながら私の人生は、茶道とは一度も交わることはありませんでした。歴史好きではあったので、そっちの方面から、知識として触れただけでした。まあね、まだまだこれから触れ合うことがあるかもしれないけど、その時には臆せずに、自然体で楽しませてもらおう。・・・とりあえず、そう感じさせてくれる本でした。

千家にも表と裏がありますよね。表と裏があれば、どうしたって魅力を感じるのは裏。・・・「お前が引き合いに出そうとしてるのは“裏柳生”だろ」って思ってますか。・・・その通り。『子連れ狼』に敵役として登場する、柳生烈堂率いる刺客集団。いわが幕府の裏の顔として、表に出せない汚れ仕事で徳川家を支えるわけだけど、それはあくまでも『子連れ狼』の中での話。もちろん、裏千家が、表に出せない茶道の世界の汚れ仕事を引き受けているわけではない。

でも、どっかでなんとなく“裏柳生”と重ねながら、表千家と裏千家のなんたるかを、私はちっとも知らずに今日まで来ちゃいました。
利休の孫に当たる千宗旦は、ある時、父・少庵から継いだ不審庵を三男・宗佐に譲ります。そして、自分は末子の宗室とともに屋敷の北側に茶室を建て、そこに移り住みました。これが今日庵です。今日庵が不審庵に対して通りの北側に位置するため、いつしか裏、表をつけて呼ばれるようになったというわけです。
というわけで、裏千家の“裏”に、なにか、「世界の権力世界になにがしかの影響力を持っているのではないか」なんて匂いを求めていた私の妄想は、今日でお終いということになりました。
幻冬舎  ¥ 1,080

500年続く日本の美を、92年の精進をかけて守る気骨とは?
第一章  日本人なら知っておきたい茶の心
第二章  奥深くてためになる茶の湯の名言
第三章  日々所作を美しく、心豊かに
第四章  日本人の生き方、伝えます


千玄室さんは大正12年生まれ、もうずいぶん前になくなった私の父が昭和3年生まれでしたので、まさしくあの戦争を背負っていた世代ですね。そして、戦後の復興を背負ってきた世代でもある。この本の中でも、玄室さんが特攻の生き残りであることが、何度か取り上げられている。玄室さんは学徒動員だったそうだ。

幼いころ、よく家に飲みに来た父の友達の奥田さんも“特攻くずれ”だった。奥田さんは志願だった。酔っ払った奥田さんの膝で、よく戦争の話を聞かされた。その奥田さんは、父よりも先に死んだ。あの戦争と、戦後の復興を支えた世代は、すでに消え去りつつある。玄室さんも、すでに93歳。玄室さんはすでに、“特攻の”だけではなく、その世代の生き残り。自分が馬鹿であることを原因として、父や奥田さんから受け取れなかったものを、玄室さんら、生き残りの人たちから、少しでも多く受け取っておかないと・・・。

作法は形。たかが形ではあっても、人と真剣に向き合うために心を整えるにあたって、必要なことは何一つもらさず、不必要なことはなにもない形。私なんかが人と真剣に向きあえる心を整えようと思えば、かりにそれができたとしても、おそらくその倍だけの不必要なことをしているだろう。でも、作法を受け入れるには、若い人ならいいだろうけど、私の歳まで来てしまっては頭が固くてだめ。

だけど、若い奴らに比べていいこともある。先が短い分だけ、今に真剣に向き合える。・・・たぶんね。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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