めんどくせぇことばかり 『逆説の世界史 2』 井沢元彦

『逆説の世界史 2』 井沢元彦

「キリスト教徒は21億人で、イスラム教徒は12億人」だって。・・・ユダヤ教徒を加えて、人類の半分近くが一神教徒か。始末におえな・・・、いやいや、ずいぶんたくさんいるんだね。なにしろ、“一神教”についてはこの間書いたけど、《ただでは済まない一神教徒》だからね。

物事、袋小路にから抜け出せなくなって、煮詰まっちゃった時には、一度原点に立ち返れば、本質を見つめ直せば、なにか話を展開させる糸口がつかめるもの。だけど、一神教だけはだめ。そんなことになれば、イスラム教徒が立ち返る先は7世紀のオリエント。グローバル化に巻き込まれてかつての秩序は失われ、ムハンマドは人々に強力な力を持つ神への道を示した。

ユダヤ教なら、出エジプトか。モーゼは神との契約と約束の地を示した。でも、教義の中に連帯が生まれるのはバビロン捕囚後かな。あるいは紀元の頃のオリエント。一番“ユダヤ”が意識されるのは、やはりユダヤ戦争?だったら、ユダヤの人々は、そこで行き場を失ったはず。

キリスト教徒なら紀元ころのオリエント。グローバル化の波にさらされ行き場を失った人々に、イエスは・・・、イエスはともかく、イエスを担ぎ上げた連中は、イエスの十字架と復活という輝く道を示した。

そんなところに変えられでもした日には、神の本質を捻じ曲げる輩はもちろん、自称多神教徒なんか、許しておくわけには行かなくなって、正義の味方桃太郎侍に退治されてしまう。


小学館  ¥ 1,782

一神教のタブーと民族差別
序章  一神教の起源
第一章  ユダヤ教徒『旧約聖書』の謎
第一話  ユダヤ民族が体験した二大奇蹟
第二話  聖地エルサレムをめぐるローマ帝国との攻防
第二章  キリスト教徒『新約聖書』の謎
第一話  民主主義社会における「平等化推進体」
第二話  『新約聖書』で読み解くイエスの生涯とその復活
第三章  イスラム教徒『コーラン』の謎
第一話  メッカで布教を開始した使徒ムハンマドと聖戦
第二話  誰がムスリムのリーダーを決めるのか
第四章  十字軍遠征と聖地エルサレム
第五章  オスマン帝国の崩壊と中東戦争
第一話  近代資本主義社会の成立を阻むもの
第二話  中東和平をこじらせる最大の障害

歴史は、私たち現代人がどう生きるべきかを考える“鏡”として勉強する。・・・うっ、まるで、言い方が支那人みたい。まあ、支那人が好んで鏡とする歴史は、こう言っちゃあ何だけど、彼の国の歴史っていうのはいかさまって相場が決まってるからね。

そんなことはともかく、なかでも、宗教は人の生き方に極めて大きな影響を与える。いや、人は神によって生かされる。それが一神教なら、もう逃げ場はない。一神教徒で人類の半分、それに支那人とインド人を合わせれば、おおよそ60億人。それがひしめき合ってきた時間を歴史と呼ぶのか。ああ、なんてことだろう。・・・、考えないようにしよう。とにかくそんな風にして、今の世の中は成っている。

「これからの時代を、私たちはどう生きていくべきか。」・・・、井沢さんの書く歴史は、その本質を、けっして踏み外さない。だから、読み応えがあるんだな。

この本を読んで、一つの確信を持った。現代の捉え方なんだけど、その捉え方の一つとして、「オスマン帝国なき後の世界」という捉え方は、やはり成立する。オスマン帝国はそれだけ巨大だった。その力によって、さまざまな問題を押さえてきた。バルカンの問題、人種間の問題、そして宗教の問題。オスマン帝国は、それらの対立を、けっして先鋭化させなかった。

やがてオスマン帝国は力を落とし、代わって西ヨーロッパがその地に張り出した。オスマン帝国が押さえてきた諸問題は先鋭化し、西ヨーロッパは搾取を通して火に油を注いだ。

現代世界が直面し、解決しようにも、なかなか糸口もつかめない問題がある。最たるものがパレスチナ問題だろう。井沢さんは、パレスチナ問題にも挑戦を試みた。

あとは、読んでみてね。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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