めんどくせぇことばかり 『箸はすごい』 エドワード・ワン

『箸はすごい』 エドワード・ワン

『箸で食事をするとペースが落ちるので、結果的に食べる量が減る。また、ゆっくり食べる分、それがもたらす喜びも噛み締めることになり、食べるものに対する感謝の気持ちが強くなる』
(公子バーバー)

『箸は、手の動きを器用にするだけでなく、子供たちの脳の働きも活発にする』
(一色八郎)

箸を使うようになった事情ねえ。そうだよね。子供がしっかりと箸を持てるようにしつけるのは、けっこう手間がかかった。このあと、孫にも教えることになるだろうけど、あの孫だからな。いまから、先が思いやられる。

そんな大変な思いまでして、箸を使う理由ねぇ。スプーンから先、フォークから先の話だよね。

箸は、・・・つまめる。箸は、・・・乗せられる。箸は、・・・掻きこめる。使えるようになりさえすれば、箸は、とても自由。今、選択を迫られることがあれば、迷うことなく箸を選ぶな。だって、ナイフとフォーク、それにスプーンをくわえたとしても、食事の風景はあまりにも不自由なものになる。・・・もちろん、箸に比べてね。

本書の中に、「火を通してものを食べるようになったことで、ホモ・エレクトスはホモ・サピエンスに進化した」という、ハラールド・ブリュソーという学者さんの言葉が紹介されている。火を通すようになったことで、食事道具を使いようになる大きなきっかけになっているかもね。

また、土器を使用するようになったことも大きな変化だったはず。液体の貯蔵だけでなく、《煮て食う》という新しい方法を手に入れて、食材は格段広がったはず。さらに、粥状、汁状の食い物に直接手を入れようとすれば、温度の下がるのを待つ必要がある。調理の過程を考えれば、よけいに何らかの道具が登場したはず。


『箸はすごい』    エドワード・ワン
柏書房  ¥2,376

箸 その歴史は7000年? 箸の歴史って、そのまま食文化の歴史
1 なぜ箸なのか。その起源と初期の役割
2 おかず、ごはん、麺ー箸の役割変化
3 箸文化圏の形成ーベトナム、日本、朝鮮、さらに広域へ
4 箸の使い方、習慣、作法、礼儀
5 分かちがたい一対の箸ー贈り物、隠喩、象徴としての人気
6 世界の食文化に箸が橋渡し


長江流域の米文化圏のほうが、古い遺跡から箸が見つかってるらしい。小麦文化圏だと、・・・そうそう、以前、定時制の生徒と付き合いの深かった頃に、こんな経験がある。

車くんっていうチャイニーズがいて、その子と、日本とシナの、食べ物の話をしてた。その時、何らかの文脈の中で、車が「餃子は麺だ」ってようなことを言ったんだよね。まあ、こちらの感覚で、「餃子は麺じゃねえよ」ってやり取りになったんだけど。そのうち、ふと、“麺”っていう字が頭に浮かんでね。わかりますよね。「ああ、餃子は麺だったんだ」ってね。

その子はハルビンから来た生徒で、まあ、満洲のシナ料理ってのは、小麦文化圏のものだろうからね。それが“麺”になった段階で、食事道具が用いられるようになったんじゃないかな。

多くの場合、匙、・・・でもいいよね。粥状、汁状の食べ物に対するなら。あるいは、ご飯食べるのにしたってね。箸との違いは、《挟んでつかむ》ってことだね。匙では、それができないからね。「ご飯をたべるのは、匙の方が便利」って言われそうだけど、器を手に持ってしまえば何の関係もないし、ご飯を匙ですくうっていうのは、箸に習熟しちゃうと幼稚に見える。

最後まで気になったのが、箸はシナ文化の中で生まれたって決めつけて書いてる点だけど、最後の方まで読んでから気がついた。著者は、エドワード・ワンさん。北京大学の歴史の先生だって。

私は、箸は日本列島で生まれた可能性も高いんじゃないかと思う。最古の土器は、大陸と列島で、ドッコイドッコイだしさ。箸は、おそらく、土器文明の中から生まれたもんだろうと思うしね。米文化は、長江流域から日本に持ち込まれたとすれば弱いけど、日本の長い棒なら、縄文の豊かな森から生まれそうな気もするんだよね。・・・、別に、張り合わないけどね。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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