めんどくせぇことばかり 『ギリシャ神話の森』 丹羽隆子

『ギリシャ神話の森』 丹羽隆子

昨日は、ずいぶん前の記事を紹介しましたが、つい先日から、ギリシャ神話の本をちょこちょこ呼んでいて、以前に『本当は恐ろしいグリム童話ー禁断のエロス編』を紹介したときに、ギリシャ神話に絡めて書いたことを思い出して、紹介してみました。
それにしても、ギリシャ神話には、それがまるで主題であるかのように、“父殺し”であるとか、“近親相姦”であるとかの話が登場する。もちろん、タブーとして悲劇的結末に結びつく話もたくさんある。ソフォクレスの書いた悲劇はその集大成のような話で、オイディプス王はそれとは知らずに父を殺して母を妻として子まで成す。しかし、やがて真実を知って、破滅していく。
しかし、そんな話ばかりではない。ギリシャ神話における天地創造の過程は、まるで神々の近親相姦と父殺しの過程である。そして、そのことによって、世界は力を与えられてきた。

アフロディーテは、クロノスが切り取り海に投げ捨てた、その父ウラヌスのペニスから生まれた。メティスの産んだ子がその王座を奪うと神託されたゼウスは、はらんだ子もろともメティスを飲み込んでしまう。しかし、、偉大な力を宿した胎児は、父の脳に移動して成長し、ゼウスの頭から生まれる。勇者アテナである。

キュプロス王のところに夜伽に忍び込んでいた女。ふたを開けてみれば、愛してやまない愛娘のミュラであった。娘ミュラの美しさを自慢する母親の話を聞き咎めたアフロディーテが、ミュラに、父への道ならぬ恋を吹き込んだのであった。正体を知られ、恥ずかしさに絶望したミュラはアラビアの果てまで逃げのびて没薬の樹木に身を変えた。いつしか樹のこぶが膨らんで、生まれ落ちたのがキュプロス王の血をひく絶世の美少年アドニス。そのアドニスに、今度はアフロディーテが心を奪われてしまう。
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ホメロスの二大叙事詩の大樹は大地に深く根を張り、天空をついて聳え立つ
第一章  ギリシャ神話の生成
第二章  世界の創造
第三章  オリュムポス神界
第四章  オリュムポスの十二神に入らない重要な神々
第五章  神々と人間たちの愛の物語
第六章  勇者たちの物語
第七章  トロイア戦争
第八章  オデュッセウスの漂白


ゼウスに愛されたニンフのカリストを、処女神アルテミスは憎んだ。カリストは、こっそりとゼウスの子アルカスを生み、地方豪族の父に養育を頼んだ。ゼウスの不義を知ったヘラはアルテミスを炊きつけ、アルテミスはカリストを熊に変えた。熊に帰られたカリストは、子供にも会えずに森に住んだ。時は流れ、成長したアルカスが森で狩りをしていると、こちらをじっと見つめる熊がいる。アルカスは狙いを定めて矢を放ち、熊を射殺した。・・・ゼウスは二人の運命を憐れんで、天上に迎えて星に変えた。大熊座と小熊座である。

アテネの王女プロクネはトラキア王テレウスに嫁いで、子にも恵まれ、幸せだった。その姉を、仲のよかった妹のピロメラ訪ねることになった。長い船旅を心配して、プロクネは夫のテレウスに迎えに行ってくれるよう頼んだ。しかし、その途上、欲情したテレウスがピロメラを犯した。義兄を罵るピロメラに対し、テレウスはその舌を抜き、トラキアの森に監禁した。テレウスは妻に、ピロメラは旅の途上で死んだと伝えた。監禁されたピロメラは、森の小屋で、テレウスの非行を書き込んだ布を織りあげ、門番に依頼してプロクネに届けた。デュオニュソスの祭典に乗じ、プロクネはピロメラを助け出し、テレウスへの仕返しを始めた。デュオニュソスの祭典の狂乱に狂気をあおられ、理性を失った。プロクネがその日、テレウスの食卓に並べた手料理は、二人の子イテュスを殺して料理したものだった。テレウスが、その料理に舌鼓を打って食べ終えた頃、二人は飛び出して、テレウスにイテュスの頭を投げつけた。逆上して剣を振りかざすテレウス。逃げる二人にはいつしか羽根が生え、舌を抜かれたピロメラはナイチンゲールに、息子を殺したプロクネは悲しみで胸を赤く染めたツバメに変身した。
所詮、人の英知の及ぶところなんてそんなもので、あとは手を合わせて頭を垂れるしかない。頭を垂れたその上を、神さまたちが、いずれいいように計らってくれているらしく、世は平穏に続いている。それならいっそ、平素から、神をたたえて祭り上げておけば、そのへんの奴らだってそれなりにへりくだるだろう。その分また、神さまにはお世話になるわけだから、それなりのわがままは飲み込みますよ。ええ、長のお嬢さまはきれいなお方で・・・。

でも、ヘラクレスが生まれるあたりのいきさつはすごいな。いくらゼウス様でも、あれはちょっと・・・。
来週へ、続く。・・・続くのか本当に・・・。




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カオスから生まれた原初の神々
大地母神ガイア
大地の奥底タルタロス
愛エロース(生殖)

ガイアが一人で生んだ神々
天空ウラノス
不毛の海ポントス

ガイアがウラノスと交わって生んだ神々がティタン神族

ウラノスが生まれた子供たちをタルタロスに幽閉することに腹を立てたガイアは、子供たちにウラノスを倒すようにけしかけるが、尻ごみする。唯一、末っ子のクロノスが、ガイアの計画を手伝う。いつものように、夜になり、ウラノスがガイアの下に降りてくると、クロノスは寝入ったウラノスに襲いかかり、男根を大がまで切り取り海へ投げ捨てる。海に落ちた男根から立ち上がった白い泡から、愛と美の女神アフロディーテが生まれた。

宇宙の主となったクロノスは妹のレアと結婚する。しかし、レアが子をうみたびに、クロノスはその子を飲み込んだ。ウラノスを倒した時に、「お前も自分の子に支配権を奪われる」と予言されたからである。

3人の娘ヘスティア、デメテル、ヘラ、2人の息子ハデス、ポセイドンを失ったレアは、
6人目が生まれると、ガイアの協力を得て、その子をクレタ島に隠し、クロノスには産着にくるんだ石を与えた。クロノスはその石を6人目の子と信じて飲み込んだ。

クレタ島で成長したのがゼウスである。ゼウスはレアと協力して、嘔吐をもよおす薬をクロノスにのませ、石と兄弟たちを吐き出させた。ゼウスの兄弟たちと、クロノスとティタン神族が始まり、やがてゼウスたちが勝って、ティタン神族たちはタルタロスに幽閉された。


ゼウスは、人間のおごりを戒めるため、まだ男しかいなかった人間世界に、美しい乙女を作って送りだした。その乙女に、アフロディーテが優美を、アテナが手仕事の技を、伝令の神ヘルメスが好奇心や虚栄心を吹き込んだ。ゼウスの贈り物の女の名はパンドラ(すべてを与えられた者)。パンドラはプロメテウスの弟エピメテウスのもとに届けられた。エピメテウスと結婚したパンドラは、開けてはならないと忠告された神々からの贈り物の甕のふたを開けてしまった。中からはさまざまな苦しみや悲しみがあふれ出た。あわててふたを閉めたが時すでに遅く、病苦や災禍が甕から飛び出して、世界中に散らばった。唯一、甕の中に残されたのが、希望だった。
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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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