『日本人はなぜそうしてしまうのか』 新谷尚紀
特別決めつけることのない軽い書き方。かと言って軽くは扱えない、ものすごい量の資料の提示。“決めつけることのない”とはいいながら、そこに提示される豊富な資料は、自然と読むものをある方向へ導いていく。・・・そんな感じの本だな。
前から、私の欠点の一つとしてお知らせしておりますが、私、よっぽどのことがないと、書いた人の名前を憶えられません。「なんか、書き方が前に読んだ本と似てるな」なんて思いつつ、あとから気づけばいい方で、そのままスルーされてるものが多いだろうと思います。
この本もそう。「なんか、この軽めの書き方・・・」なんて思いながら、スルー寸前、「尚紀」という字に目が止まった。「尚紀」さんは、「たかのり」さんなんですよね。「なおのり」さんじゃないんです。以前この方の本読んだとき、それに気づいて、珍しいなって思ったことを思い出した。
今日、ご紹介する『日本人はなぜそうしてしまうのか』の方が、実は、前回ご紹介した『神社に秘められた日本史の謎』よりも以前に書かれた本なんですよね。近々、過去記事で紹介させていただこう。
それはそうとこの本。日本人の振る舞いの中に、日本人の心の源流を探ろうとする、けっこう意欲的な試み。


さて。・・・今を生きる日本人の、ごく自然な振る舞いの中に、“日本人の本質”にせまる意味が隠されてるんだな。
私に関して言えば、《第2章 話をしながら相手をよく「叩く」のはなぜか》っていう日本人です。叩くんですよ、相手を・・・。叩くだけじゃないんです。叩くよりも、どちらかと言えば、「蹴る」法がひどいんです。それはもちろん、この本に書かれているように、“祓い・清め”であり、“愛情の注入”なんです。・・・悪意のものではありえません。・・・あくまで愛情です。
へえ~、「胴上げ」にそんな意味が・・・。「お辞儀」なんか、日本人らしさがありそうですよね。「泣く」のは、日本人じゃなくてもみんな泣きそうだけど、けっこうそうでもないんだってね。いわば、人前でも、涙流せる国でもあるわけだ。
《第10章 日本人の特徴、それは『「私」の論理』》は、まさしくこの本のまとめ。「さらにこの先へ」話を進められるのは歴然なんだけど、あえてここで終わっているところが、この本の“らしい”ところなんじゃないかな。
『礼儀正しく、勤勉で、驕り高ぶらず、自然の恵みに素直に感謝し、広く神仏の加護を祈り感謝を捧げる、素朴な生活者の論理こそが、日本人の「私」の論理』
もう一歩踏み込もうとしたのが、前に紹介した『神社に秘められた日本史の謎』でもあるんじゃないかな。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
前から、私の欠点の一つとしてお知らせしておりますが、私、よっぽどのことがないと、書いた人の名前を憶えられません。「なんか、書き方が前に読んだ本と似てるな」なんて思いつつ、あとから気づけばいい方で、そのままスルーされてるものが多いだろうと思います。
この本もそう。「なんか、この軽めの書き方・・・」なんて思いながら、スルー寸前、「尚紀」という字に目が止まった。「尚紀」さんは、「たかのり」さんなんですよね。「なおのり」さんじゃないんです。以前この方の本読んだとき、それに気づいて、珍しいなって思ったことを思い出した。
今日、ご紹介する『日本人はなぜそうしてしまうのか』の方が、実は、前回ご紹介した『神社に秘められた日本史の謎』よりも以前に書かれた本なんですよね。近々、過去記事で紹介させていただこう。
それはそうとこの本。日本人の振る舞いの中に、日本人の心の源流を探ろうとする、けっこう意欲的な試み。
『日本人はなぜそうしてしまうのか』 新谷尚紀 青春出版社 ¥ 833思わずしてしまう振る舞いに、隠された日本人の気質とは |
さて。・・・今を生きる日本人の、ごく自然な振る舞いの中に、“日本人の本質”にせまる意味が隠されてるんだな。
私に関して言えば、《第2章 話をしながら相手をよく「叩く」のはなぜか》っていう日本人です。叩くんですよ、相手を・・・。叩くだけじゃないんです。叩くよりも、どちらかと言えば、「蹴る」法がひどいんです。それはもちろん、この本に書かれているように、“祓い・清め”であり、“愛情の注入”なんです。・・・悪意のものではありえません。・・・あくまで愛情です。
へえ~、「胴上げ」にそんな意味が・・・。「お辞儀」なんか、日本人らしさがありそうですよね。「泣く」のは、日本人じゃなくてもみんな泣きそうだけど、けっこうそうでもないんだってね。いわば、人前でも、涙流せる国でもあるわけだ。
《第10章 日本人の特徴、それは『「私」の論理』》は、まさしくこの本のまとめ。「さらにこの先へ」話を進められるのは歴然なんだけど、あえてここで終わっているところが、この本の“らしい”ところなんじゃないかな。
『礼儀正しく、勤勉で、驕り高ぶらず、自然の恵みに素直に感謝し、広く神仏の加護を祈り感謝を捧げる、素朴な生活者の論理こそが、日本人の「私」の論理』
もう一歩踏み込もうとしたのが、前に紹介した『神社に秘められた日本史の謎』でもあるんじゃないかな。


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