めんどくせぇことばかり 『神社に秘められた日本史の謎』 新谷尚紀

『神社に秘められた日本史の謎』 新谷尚紀

昨日の記事を受けて、前に書いた、新谷尚紀さんの本を紹介した記事ね。この本けっこう面白くてね。けっこう楽しめましたよ。

神社って言えば、なんて言ったって“お祭り”。私の生まれた秩父はお祭りがたくさんあってね。なかでも、“お祭り”と特別な思いを込めれば秩父夜祭り。秩父神社の妙見さまと武甲山の龍神の、年に一度の逢瀬にあやかってその年の収穫と一年を無事に過ごせたことを感謝する。

もっと身近なところでは山の神さまのお祭り。武甲山の登り口にあった山の神さまにお参りをして武甲山に登る。小さい頃は、家族みんなで登ったらしいんだけど、記憶に残るのは、末っ子の私を含む三人兄弟と父親でお参りをして武甲山に登った。あの神さまもやっぱり龍神で、小さな祠の裏にあるくぼちに、蛇が屯しているのを何度か見た。そっちは、由来も聞いてない。

あと、神社じゃないけど、すぐ前にある子安地蔵のお祭り。お盆過ぎに一族で集まってお祭りをした。隣の町の“あめやくし”。“やくし”は薬師だろうけど、“あめ”はなんだろう。7月8日だから、梅雨の真っ最中で、“雨薬師”かな。あめをいっぱい売っていたので、子供の頃は“飴薬師”という意味で受け取っていたんだけどな。

お寺も込になってしまったけど、信心には理由がある。その由来は、言うに言われぬものが元になっているに違いない。そうじゃないなら、なにも“信心”にしてまで、子孫に残す必要がない。だから、由来を紐解けば、その由来の元になった、言うに言われぬ物語に近づくことができるかもしれない。

「神社」と書いて「じんじゃ」と読むのは、明治以降に定着したものだそうです。それ以前は、やしろ(社)、みや(宮)が一般的で、「神社」は「かみのやしろ」、「神宮」は「かみのみや」と読まれた。

神社の原形を表す「やしろ」。もし本来の意味を表す漢字を当てるなら、「屋代」が適当で、「屋」が表す建物に「代」を補うことにより、建物そのものではなく、建物を立てるための区域を意味していた。つまり、神を迎えて祀る“時”に神殿が建てられ、その“時”が終われば神殿は解体される。その“時”に、神殿を建てるべき区域こそが、「やしろ」だった。

本の中では、常設の社殿が整備されたのは、《神マツリがしばしば行われ、神霊の常在を願う人々の気持ちが高まってくると》としているが、そこには寺院という建築物を持つ仏教の影響が大きかったんじゃないかな。いずれにせよ、「やしろ」が本来意味する空間に作られた常設の社殿が「みや」である。本来の意味を表す漢字を当てれば「御屋」、尊い建物という意味である。

常設の社殿を持った神社の創建にふれた最古の文献は『古事記』や『日本書紀』で、垂仁天皇が出雲に「かみのみや」を造営させたというものであるそうだ。出雲大社がらみでは、『日本書紀』に、斉明天皇5(659)年に天皇が出雲国造に神宮の修造を命じたというのがあるそうだ。

古代の自然崇拝は日本列島独自の自然環境のもと、支那の“道”の思想の影響などもあって形づくられていったものだろう。縄文時代を代表する三内丸山遺跡の巨大な柱穴も宗教行事が行われた建築物ではないかと考える説があるという。はっきりしてるのは古墳時代の社殿のない神社。自然そのものを御神体とする大神神社や宗像大社。

そして、飛鳥時代の7世紀。斉明天皇5(659)年の出雲大社は“修造”だよね。実際にはそれ以前に作られていたわけだ。天武天皇10(681)年の畿内・諸国への「天社“あまつやしろ”」、「地社“くにつやしろ”」もやっぱり“修理”になっている。*ただ修理には新造の意味もあるらしいけど・・・。いずれにせよ、ここから国家による神社社殿造営が本格化したわけだ。
洋泉社  ¥ 929

古代から近現代まで、52の疑問を解決❢
第1章  知っておきたい神社の基本
第2章  古代編 大神社の誕生とランク付け
第3章  中世・近世編 仏教との不思議な関係
第4章  近代・現代編 大きく再生する神社の姿
資料編  おもな神社の種類と信仰
《第3章 中世・近世編 仏教との不思議な関係》は神仏習合したかたちの中での神社の姿が語られている。《第4章 近代・現代編 大きく再生する神社の姿》では、明治期の廃仏毀釈から国家神道化していく歴史の中での神社、敗戦後、国家から切り離された神社神道における神社の姿が語られている。

いずれも2~4ページのQ&A形式でまとめられているから、まずは興味の持てる項目から読んでいけばいい。とは言え、いずれも前後に関連しているから、最終的にはみんな読むことになるだろう。

「秘められた日本史の謎」に挑むスタンスから、時に一歩踏み出して「神社の歴史」に挑んじゃってるって感じる部分もあるんだけど、その部分は読み飛ばしてもいいかなぁ。

そうは言っても、《第1章 知っておきたい神社の基本》、《第2章 古代編 大神社の誕生とランク付け》は勉強させてもらった。面白かった。それはまさしく、日本列島に住み着いた人々の歴史、日本の歴史の始まりに関わる部分だな。教科書に書かれていることとも違うし、神話に書かれたこととも微妙に違う。この『神社に秘められた日本死の謎』もそうだけど、色んな角度から《日本史の謎》に挑む本が出されているし、時に考古学的発見が、それにストップサインを出したり、ゴーサインを出したりしている。
・・・ワクワクするね。

最後に、この本の最後、《資料編》の最後に収められた、一神社の解説。
氷川信仰(氷川神社)
【総本社】氷川神社(埼玉県さいたま市)/【祭神】素盞鳴尊

武蔵に住み着いた出雲族が奉斎したことに始まるとされ、素盞鳴尊のほか、奇稲田姫命、大国主命など出雲系の神々を祀り、そのほとんどが埼玉県・東京都にある。「氷川」は出雲平野を流れる「肥川」(斐伊川)をさすものと考えられている。
・・・古代史に触れた思い。知りませんでした。



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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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