『大和言葉つかいかた図鑑』 海野凪子
え~と。海野凪子、海野凪子。・・・このふざけた名前、・・・たしか何処かで。・・・、あらあら、すみません。本当に失礼しました。他所の方の名前に対して「ふざけた名前」などと、言語道断の発言をいたしました。でも、どこかで聞き覚えがあるんだよな、この山野高子いや、空野青子いや、夏野暑子いや、・・・海野凪子。
ということで、ちょっと過去の読書歴を調べてみると、・・・ありました。ありました。どうも、すみません。「ふざけた名前」などと。
そうでした。この人でした。

「大和言葉」って言われると、それなりに構えてしまうところがあって、漢語が入ってくる前の古代日本列島で使われていた言葉といったニュアンスがある。年齢のせいかな。でも最近は、そう構えずに、漢語や外来語に対する日本生まれの言葉としての和語を“大和言葉”というようですね。この本ではそのへんのところを、「漢字で書いたときに訓読できる言葉」って考えているそうです。そういうことなら、気をはらずに使えるし、私はけっこう使ってる。
お盆休みに読もうと思って、いつもより多めに本を買って、そのへんに置いといた。そしたら連れ合いが、目くじらを立てて・・・。仕方がないから、部屋の片隅に積んでおいた。その一番上にあったのがこの本で、私がへそを曲げて先に寝床に入ったら、どうやら連れ合いがこの本を手にしたらしい。翌朝は、すっかり機嫌を直して、この本の評価をしてました。
連れ合いによると、「笑った、笑った」って・・・。お腹を抱えて笑ったそうです。私のいない、一人のお茶の間で・・・。どうやら挿絵が面白いって・・・。もう、私の本を渡しの前に読んで、しかも完全評価を通告するなんて・・・。
挿絵はニシワキタダシさん。ここに紹介されている一つひとつの大和言葉に挿絵が付いているので、この本は挿絵率が高い。挿絵が本の評価を左右する。実際、私も読んだわけですが、挿絵について考えている時間のほうが長いのです。深いんですよ。文章よりも挿絵のほうが。・・・お疑いでしょうが、そのへんは読んでいただくより、致し方ございません。
たしかに、大和言葉はどこか柔らかいですね。“音の響きが強すぎず、ゆったりしている”と凪子さんはおっしゃいますが、その通り。そして、とても好ましく思われます。やはり、漢語、外来語以前の日本人の心は、言葉を通しても、私たち、今を生きる日本人にまで流れ込んでいるんですね。とても幸せな民族ですね。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
ということで、ちょっと過去の読書歴を調べてみると、・・・ありました。ありました。どうも、すみません。「ふざけた名前」などと。
そうでした。この人でした。
『大和言葉つかいかた図鑑』 海野凪子 誠文堂新光社 ¥ 1,296日本人なら知っておきたい心が伝わる綺麗な日本語 |
「大和言葉」って言われると、それなりに構えてしまうところがあって、漢語が入ってくる前の古代日本列島で使われていた言葉といったニュアンスがある。年齢のせいかな。でも最近は、そう構えずに、漢語や外来語に対する日本生まれの言葉としての和語を“大和言葉”というようですね。この本ではそのへんのところを、「漢字で書いたときに訓読できる言葉」って考えているそうです。そういうことなら、気をはらずに使えるし、私はけっこう使ってる。
お盆休みに読もうと思って、いつもより多めに本を買って、そのへんに置いといた。そしたら連れ合いが、目くじらを立てて・・・。仕方がないから、部屋の片隅に積んでおいた。その一番上にあったのがこの本で、私がへそを曲げて先に寝床に入ったら、どうやら連れ合いがこの本を手にしたらしい。翌朝は、すっかり機嫌を直して、この本の評価をしてました。
連れ合いによると、「笑った、笑った」って・・・。お腹を抱えて笑ったそうです。私のいない、一人のお茶の間で・・・。どうやら挿絵が面白いって・・・。もう、私の本を渡しの前に読んで、しかも完全評価を通告するなんて・・・。
挿絵はニシワキタダシさん。ここに紹介されている一つひとつの大和言葉に挿絵が付いているので、この本は挿絵率が高い。挿絵が本の評価を左右する。実際、私も読んだわけですが、挿絵について考えている時間のほうが長いのです。深いんですよ。文章よりも挿絵のほうが。・・・お疑いでしょうが、そのへんは読んでいただくより、致し方ございません。
たしかに、大和言葉はどこか柔らかいですね。“音の響きが強すぎず、ゆったりしている”と凪子さんはおっしゃいますが、その通り。そして、とても好ましく思われます。やはり、漢語、外来語以前の日本人の心は、言葉を通しても、私たち、今を生きる日本人にまで流れ込んでいるんですね。とても幸せな民族ですね。


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