めんどくせぇことばかり 幸せな国の証(覚書)『世界が称賛する日本人が知らない日本』 伊勢雅臣

幸せな国の証(覚書)『世界が称賛する日本人が知らない日本』 伊勢雅臣

とりあえず本書でも取り上げられている《英語教育》について触れておこう。
読売新聞 2016/08/03
【読売新聞】 学習指導要領 国際化に対応できる力養おう
http://editorial.x-winz.net/ed-21148
(抜粋)
2020年度から小中高校で順次実施する次期学習指導要領について、中央教育審議会が中間報告を公表した。英語を教え始める時期を小学5年生から3年生に前倒しし、5、6年生は正式な教科にする。中間報告は、始業前の15分程度の短時間学習を積み上げたり、45分授業を60分に延長したりする方法を提案した。
この記事は、8月8日にも当ブログで取り上げ、『英語化は愚民化』という本に関するかつての記事とともに紹介した。民族的特性として、《自分が人からどう見られているか》を気にするところがあり、かつてそれが世界の流れを敏感に感じ取ることにつながり、国家的危機を乗り越えることにもつながった。その反面、外からの目を気にするあまり自らを卑下し、多くの貴重な文化を失った。

上記の記事は、今まさに同じ流れの中で、大切なものを失おうとしていることへの警告としてとりあげた。この記事に展開されている理屈は(・・・文科省主導で英語化が進められる中、読売の社説を責めるのは悪い気もするけど・・・)、明治以降の翻訳の取り組み、日本民族の特殊性を無視して進められている。

“翻訳の取り組み”に関しては過去に何度も書いてきたところなので、今進められる英語教育と日本民族の特殊性についてね。上記の読売の記事、〈続きを読む〉のなかに全文を入れてあるのでそっちで読んでほしいんだけど、《中間報告には、思考力や表現力を培う授業を普及させる方針が盛り込まれた。子供たちが討論や意見発表を通じて、答えを探究する能動的学習(アクティブ・ラーニング)が例示されている》とある。

私が中学生の頃、英語の授業が嫌いなわけじゃなかったけど、「リピート・アフター・ミー」って先生に続いて大きな声を出すことを強制されるのはつらかった。場合によっては、人前で恥をかいたこともある。バカなんだからしょうがないと勉強したけど、心が折れたこともある。さらに今度は〈アクティブ・ラーニング〉だからね。これは、「リピート・アフター・ミー」どころじゃ済まないよ。

何が能動的学習だよ。〈討論〉しない、〈意見発表〉しない勉強は受動的学習であると文科省た切って捨ててるのは、正しい答えよりも争わないことを第一とするこれまでの私たちそのものじゃないか。ちょっと前まではディベートを強引に押し付けていた文科省が、今度はその反省をすることもなくアクティブ・ラーニングだ。ディベートとアクティブ・ラーニング、似ているのはともにカタカナってことだけじゃないと、私は思うんだけどね。

育鵬社  ¥ 1,620

自分の中の「見えない根っこ」を見出し、自分の言葉で「日本を語る」必要がある

《英語ができないのは、幸福な国の証》
この本の著者はそこまで言ってますよ。日本は、アジアにおけるTOEIC上位国のように、かつてイギリスやアメリカの植民地になっていないしね。それらの国のように英語によらなくても大学教育まで受けられる。英語を駆使できないからと言って教育による格差はないから、経済的にも差はつかない。当たり前だな。日本語だけで各分野の最先端の学問にふれることができるんだから。TOEIC上位国においては英語を使えないことが大きなハンデキャップになるけれども、日本ではそうではない。切実さが違う。

仮に海外で仕事をすることになっても、仕事に必要なのは、《一に専門能力、二に誠実さ・真剣さなどの人格、三にコミュニケーション能力》と著者は言ってます。しかも、コミュニケーション能力において最も必要なのは、やはり人柄で、英語能力はそれを生かすための道具に過ぎない。

なまじ英語の勉強に時間を割こうとしても日本国内ではロスが多く、その時間は他のことに回した方が効果的。中学・高校で英語の基礎をしっかりやっておけば、あとは必要によって対応する。大学でエリートの道をめざすなら、そこからみっちり取り組めばいい。社会人でも、第一に必要なのは専門分野の勉強。その先に、もしも英語を必要とするごくわずかな道が待ち受けているならば、そのときになって必死に英語漬けの生活を送ればいい。

まあ、私もずいぶんと無駄な時間を使ってまいりました。何年か前は、一年間、《リトル・チャロ》聞いちゃいましたしね。でも、“チャロ”は可愛かったからいいけどね。でも日本には、日本人の書いた素晴らしい本や、海外のものでも邦訳された日本語で読める本がいくらでもあるんだから、それで知識や人格を学ぶことだね。

いつか、本当に本物の英語力が必要になるときがあったら、そのときは腹をくくって英語の世界に飛び込みましょう。日本人として高い見識を育て、それに耐えうる人間としての鍛錬が行われていれば、なんらおそるるに足りず。・・・それが著者の考えのようです。

どうも、教員免許法の改正の時からそうなんだけど、安倍首相のやることは、こと教育に関してはどうにもねえ。




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読売新聞 2016/08/03ほんとう
【読売新聞】 学習指導要領 国際化に対応できる力養おう
えいごづK
http://editorial.x-winz.net/ed-21148
(全文)
子供たちの将来を見据え、社会のグローバル化に対応できる力を涵養(かんよう)する。それが、学校教育の重要課題である。

2020年度から小中高校で順次実施する次期学習指導要領について、中央教育審議会が中間報告を公表した。

学習内容や授業時間を定める指導要領は、ほぼ10年ごとに改定される。今回の改定により、現行の指導要領と大きく変わるのが、小学校の英語教育だ。

英語を教え始める時期を小学5年生から3年生に前倒しし、5、6年生は正式な教科にする。早い時期から英語に慣れさせ、コミュニケーション力の基礎を身に付けさせる狙いは理解できる。

問題は、授業時間の確保だ。小学5、6年生では、英語の授業が週1コマから2コマに増えるが、1週間の時間割は既にほぼ埋まっている学校が多い。

このため、中間報告は、始業前の15分程度の短時間学習を積み上げたり、45分授業を60分に延長したりする方法を提案した。

いずれも苦肉の策との印象は拭えない。細切れの指導で学習効果が見込めるのか、授業時間の延長で子供たちの集中力は途切れないか。さらに検討が必要だ。

小学校教師の多くは、英語の指導力に不安を抱えている。文部科学省は、教師を補助する外国語指導助手や、語学に堪能な外部人材の活用を進めるべきだ。

高校では、日本と世界の近現代史を扱う「歴史総合」が必修科目として新設される。今に通じる日本の歩みを、世界情勢と関連づけて学ぶことは大切である。

用語や年号をただ暗記するのではなく、歴史的事象の背景と意義を考える授業を浸透させたい。

中間報告には、思考力や表現力を培う授業を普及させる方針が盛り込まれた。子供たちが討論や意見発表を通じて、答えを探究する能動的学習(アクティブ・ラーニング)が例示されている。

主体性を引き出し、学習意欲を高める効果が期待できよう。

一部の教育関係者の間には、「討論を重視すると、知識を教えることが手薄になり、学力低下を招いたゆとり教育へ逆戻りする」といった声がある。

充実した討論には、基礎知識の習得が前提となることは言うまでもない。中間報告も「学習内容の削減は行わない」と強調した。

児童・生徒の知識の定着度合いを確かめつつ、討論や発表の機会を適宜設ける。バランスのとれた授業の工夫こそが求められる。
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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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