めんどくせぇことばかり 『日本、遥かなり エルトゥールル号の「奇跡」と邦人救出の「迷走」』 門田隆将

『日本、遥かなり エルトゥールル号の「奇跡」と邦人救出の「迷走」』 門田隆将

ちょっと前に書いた記事なんですが、北朝鮮の拉致問題に関して、使いまわしすることにしました。

日本にも大きな被害をもたらした台風10号。どうも、北朝鮮が受けた被害は、日本がやられた程度では済まなかったようです。9月18日の朝鮮日報の報道では、《台風10号がもたらした洪水で、死者が138名にも上り、さらに行方不明者は400名を超える》とか。とんでもない事態になっていたようです。

にも関わらず金正恩は、ミサイル発射実験、核実験を強行して周辺国に脅威を与え、なんとか交渉の舞台に引きずり出したいみたい。逆に、自らが追い込まれている様子が透けて見える。朝日新聞はじめ、おかしな左翼勢力までが、口を出すのをためらうほどの暴挙。日本世論は頑なになるばかり。

だけど、そんな状況においても、拉致の事実は変わらないわけで、拉致された日本人はあの国にいる。それこそ、台風10号のさなかも、その猛威に振るえていたかもしれない。

そんな中、アントニオ猪木が北朝鮮を訪問した。
産経ニュース 2016/09/13
【北朝鮮核実験】
菅義偉官房長官「極めて不適切」 アントニオ猪木参院議員の訪朝を非難

http://www.sankei.com/politics/news/160913/plt1609130035-n1.html
(抜粋)
菅義偉官房長官は13日の記者会見で、アントニオ猪木参院議員が5回目の核実験を強行した北朝鮮を訪問していたことについて「極めて不適切だったと思わざるを得ない」と批判した。

本当のところ、政府がこれをどう受け止めているかは分からない。でも、もしも、アントニオ猪木の北朝鮮訪問に対して、“跳ねっ返り”なんて捉え方をしている人がいるとしたら、過去の事実に照らして考えて、それは大きな間違いだ。イラクがクエートに進行した1990年、猪木はイラクに留め置かれていた日本人を実際に救ったし、その時外務省はただ手をこまねくばかりだった。あまつさえ外務省は、猪木の成果が国民の目にそのまんま届かないように姑息な手を使った。

政府のとらえ方が、本当のところどこにあるかは分からない。でも、菅官房長官の言う言葉を、そのとおりにとらえている人がいるなら、どうぞこの本を読んでほしい。

この本は、エルトゥールル号遭難事件をきっかけとする、トルコと日本の友情を描いた物語ではありません。海外で活躍する多くの日本人がなにがしかの困難に巻き込まれても、それをなんとしても救いだそうという気概を持たない日本という国に対する告発の本です。

私は、あの話を、いわゆる“美談”と受け止めていたくらいですから、・・・もう、話になりませんね。せいぜい、「全日空は何やってんだよ。そんなだから潰れるんだよ」ってくらいしかなかったもんね。でも、・・・そんな些細な問題じゃなかった。日本という国を、日本国民そのものに突きつけられた、強烈な問いかけ。


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「自国民の命を救う」・・・それって拉致問題そのものでもあるよね
第一部  海と空の恩義
第一章 エルトゥールル号遭
第三章 出張者たちの混乱
第五章 脱出は不可能なのか
第七章 首相を動かした男
第九章 四半世紀後の「対面」
第二章  テヘラン空爆
第四章  緊急事態の大使館
第六章  フセインの衝撃宣言
第八章  緊迫のテヘラン空港      
第二部  「命」は守られるのか
第十章  人間の盾
第十二章  平和の祭典
第十四章  大使の執念と教訓
第十六章  決死の脱出行
第十一章 長期化する人質生活
第十三章 イエメンからの脱出
第十五章 リビア動乱の恐怖
第十七章 見殺しにされる「命」と「今後」

第一部が紹介するのは、一九八五年、イランの制空権を奪ったイラクのサダム・フセインがイラン全土の上空を戦争空域に指定しあらゆる航空機の安全を保証しないと宣言した期限切れ直前に、邦人二一五名がトルコ航空機によって救出されたできごと。エルトゥールル号遭難事件と絡めて、日本とトルコの間の友情物語と受け止められることもあるが、先に書いたように、この本での扱いはそうじゃない。日本という国に対する強烈な告発だ。

さらに第二部でも、同様のできごとが紹介されている。一九九〇年、イラクのクェート侵攻が行われた時、クェート在留日本人がイラクに移送され、“人間の盾”として人質にされた。紆余曲折を経ながらも、最後は猪木の持ちかけた“平和の祭典”が大きなきっかけとなり人質全員が開放された。

一九九四年、イエメンで内乱が勃発。在イエメン日本大使個人の性質からくると思われる献身的な交渉により、大多数の在留日本人がドイツ機やフランス艦船などでイエメンを脱出。

二〇一一年、ジャスミン革命がリビアに波及し、首都トリポリで銃撃戦に発展。ちぐはぐな大使館の対応もさることながら、一部邦人が脱出する前に駐リビア日本大使館が閉鎖。その後、邦人脱出完了。

第二部では、以上のような三つのできごとが紹介されている。イエメン内乱の時の伊藤進イエメン大使の奮闘には正直ほっとさせられるのだが、もちろんそんなことでは何の解決にはならない。

巻末に関連年表があるが、それを見ると他にもある。一九九六年の中央アフリカの暴動では在留邦人二名がフランス軍機で脱出している。一九九七年のアルバニアの混乱では無政府状態のなか、邦人一四名がドイツ軍機で、二名が米軍機で脱出した。同年、ザイールで内戦激化。邦人一九名がフランス軍機で脱出。一九九八年、エチオピア・エリトリア国境紛争で在留邦人三名が米軍機で脱出。この間、安全が確保された状態で政府チャーター機が邦人を救出したケースはあるが、ここに紹介した幾つかのケースでは、外国軍機によって日本人が救出されている。 

二〇一五年九月に成立した平和安全法制でも、邦人救出問題は改正された。自衛隊法改正で第八十四条の三として〈在外邦人等の保護措置〉が新設された。これで、自衛隊の部隊が〈「邦人の警護、救出その他の当該邦人の生命又は身体の保護のための措置」〉を行わせることができるようになった。危機に陥った邦人の「輸送」だけでなく、「救出・保護」を、自衛隊が行えるようになった。・・・ただし、その要件として、以下の三点が同時に定められた。
  1. 保護措置を行う場所において領域国の権限ある当局が現に公共の安全と秩序の維持に当たっており、かつ、戦闘行為が行われていないこと
  2. 当該領域国の同意があること
  3. 予想される危険に対応して保護措置をできる限り円滑・安全に行うための自衛隊部隊等と領域国当局との連携・協力の確保が見込まれること
・・・本当に笑っちゃうよね。そんな状態なら、はなっから〈領域国の権限ある当局〉が守ってくれるだろうし、自衛隊が行く必要はハナっからないじゃないか。

《救出を待つ在留邦人と、助けに行きたくても行けない自衛隊員。その「壁」になっているのは、いったい何なのか。

どうにも、なにがなんでも、日本が嫌いらしいな。




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産経ニュース 2016/09/13
【北朝鮮核実験】
菅義偉官房長官「極めて不適切」 アントニオ猪木参院議員の訪朝を非難

http://www.sankei.com/politics/news/160913/plt1609130035-n1.html
(全文)
菅義偉官房長官は13日の記者会見で、アントニオ猪木参院議員が5回目の核実験を強行した北朝鮮を訪問していたことについて「極めて不適切だったと思わざるを得ない」と批判した。

菅氏は「国会議員の活動の一つ一つに政府としてコメントは控えたい」とした上で、「わが国は対北朝鮮措置として、すべての日本国民の北朝鮮への渡航の自粛を要請している。こうした考えは、猪木氏に対して従前から伝えている」と述べた。

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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