めんどくせぇことばかり 『新 怖い絵』 中野京子

『新 怖い絵』 中野京子

その絵に隠された歴史的、社会的、そして文化的背景。画家はどんな思いを、その絵にかけたのか。発注者はどんな思いを、画家に託したのか。人の心を動かすのは、生きること、そして死ぬことをめぐる葛藤。当然、絵が描かれた背景にもそれが関連していることが多い。

しかし、多くの場合、表立って訴えられないだけに巧妙に隠されている。

そうでなくても、かつての切実な事情は、時間とともに忘れ去られる。そんな状況では、切実な事情が分かるからこそ鑑賞された絵は、訴える力を失ってしまう。

この本の中には、かつて何処かで、何かの機会に見たものも少なくない。でも、私は事情も知らず、絵柄の斬新さと研ぎ澄まされた筆致に感嘆のため息を漏らすだけで、わずかに記憶にとどめたに過ぎない。
さて、『怖い絵』のシリーズも4冊目。表紙のオフィーリアから、胸のドキドキが止まらない。

『新 怖い絵』    中野京子
角川書店  ¥ 1,944

コンセプトは「絵を読む」こと そして作品のはらむ怖さに気づいたとき
ヴァイオリン弾き
眠るエンディミオン
ブナの森の修道院
オフィーリア
ローマのペスト
落穂拾い
鰯の埋葬
折れた背骨
自画像
思いがけなく
パウルス三世と孫たち
ダンテとウェルギリウス
懐かしい我が家での最後の日
テルモピュライのレオニダス
あなたの子供を受け取ってください旦那さま
世の栄光の終わり
ルシファー
ぶらんこ
死の床のカミーユ
洗礼者ヨハネの斬首
 
ba.jpgシャガールの『ヴァイオリン弾き』

不気味でね。顔が緑で。とりあえずは屋根の上のヴァイオリン弾きか。シャガールはロシア。圧政に耐える不屈の魂、それとも不安定はユダヤ人の立場そのものを現すか。

・・・屋根の上のヴァイオリン弾きでロシア。・・・なんだ、この絵の衝動は“ポグロム”か。そう言えば、向こうの方にいる人は、明らかに何かから逃げてる。この絵のなかで殺戮が行われていたんだ。

この人の緑色の顔。この人、死人なんじゃないかな。

殺した相手と一緒に写真を取ったというポグロム。昨日まで挨拶を交わした隣人が、今日は棍棒や鋤鍬で襲い掛かってくるポグロム。雪の上に残る足跡は、ユダヤ人の家から出てくると、血の赤い色に変わる。

やはり、二・三の背景を教えてもらっただけで、絵の見方が変わる。・・・さて、ルシファーは、・・・オフィーリアは・・・



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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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