めんどくせぇことばかり カリフ・イマーム・スルタン(覚書)『日本人の武器としての世界史講座』 茂木誠
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カリフ・イマーム・スルタン(覚書)『日本人の武器としての世界史講座』 茂木誠

ウマイヤ朝の前にあるのが、“正統カリフ時代”ってやつで、“正統”っていうからには、“異端”もあるわけで、すんなり思いつくのは、その後に来るウマイヤ朝ってことになるんだけど、そのへんはどうなんだろうね。

ムハンマドのあと、その後継者として、ムハンマドの盟友にして義父にあたるアブー・バクルが選出される。バグダディが同じ名前を名のったくらいだから、権威付けとしてはうってつけの人物なんだしょうね。アブー・バクルの後がウマル。ウマルの時代にはササン朝ペルシャを滅ぼし、東ローマを破ってエジプトとシリアを征服した。これで、東ローマ都の対立の最前線はシリアとなり、ここに大軍を配備した。シリア総督となったのがウマイヤ家である。

やがてウマイヤ家は、メッカの、ムハンマドの一族であるハーシム家よりも力を持つようになる。第3代の正統カリフ、ウスマーンをついでカリフになったのは、ハーシム家のアリー。アリーはムハンマドのいとこで、ムハンマドを育てたおじさんの息子。しかも、ムハンマドの娘であるファーティマの夫である。穏健なアリーがウマイヤ家と妥協を図ると、ハーシム家派の過激派がアリーを暗殺してしまう。

第5代カリフには、ウマイヤ家のムアーウィアが就任。世襲を提言すると、アリーの息子フサインが、ウマイヤ朝打倒を掲げて蜂起。フサイン一頭は急襲を受けて皆殺しとなる。

ムハンマドの娘ファーティマと、アリーの血を引いた生き残りは、その後もムハンマドの後継者を主張し、それを支持するグループをシーア派と呼ぶ(イスラム教徒の10%)。シーア派は、カリフの称号を用いず、指導者の意味で“イマーム”と呼ぶ。

初代イマームをアリーとして、直系12代まで続いたことになっている。12代目は、11代目が死んだ時の葬儀に現れ、「皆さん、父の葬儀は後継者である私がやります」と挨拶して、そのまま消えてしまった少年がいたという。その後、その少年を見たものはないが、その少年こそが12代イマームで、迫害を逃れて隠れたものと考えられた。これがシーア派主流の《12イマーム派》である。

12代イマームは、アル・マフディ(救世主)と呼ばれ、今でもシーア派最高指導者である。ホメイニが、イスラム革命でイランの政権を握ったとき、彼は、「私は12代イマームの代理人である」と語っている。


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後に、トルコ人のイスラム王朝が生まれるが、トルコ語で、スルタンは“王”、性格には、“軍事指導者”を表す。セルジューク朝の7代スルタンは、アラブのカリフの地位を尊重し、カリフから任命されてスルタンに就任する形を取った。・・・これって、トゥグリル・ベグのことかな。バグダードに入場して、アッバース朝のカリフからスルタンの称号を得たんだよね。

オスマン朝は、東ローマを滅ぼし、エジプトも併合して東地中海一帯を支配した。エジプトで保護されていたカリフをイスタンブールに幽閉して、後に、オスマン帝国のスルタンがカリフを兼ねる政教一致体制に戻った。

アラブ人は、トルコ人がカリフを名のる二兎に反発を覚えた。今一度、コーランに立ち返り、アラブを再統一してトルコに対抗すべきであるという運動がワッハーブによって始められた。このワッハーブの主張に呼応したのが、アラビア半島の豪族サウード家で、ここから建国されたのがサウジアラビアである。

ワッハーブの主張は、コーランを絶対視するものであった。後に続く原理主義というグループは、いずれもこのワッハーブの主張をもとにしている。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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