『日本の365日 季節の道しるべ』 日本気象協会
季節のある国に生まれてよかったよね。すごく、めんどくせぇことばかりだけどね。今年の春から連れ合いと二人だけの生活になって、気持ちをぶつける相手が私と猫だけになって、それでようやく思い知った。なにしろ、ちょっとしたひと言二言が、全部私に集中するからね。年がら年中快適な生活を続けてこれたのは、一重に連れ合い様のおかげでした。
こんなめんどくさいことを、娘や息子に手伝わせて、ときには文句をぶつけながらやって来てくれてたんだな。今は、年賀状の準備がどうのこうのと、・・・ちょっと、目が鯨に・・・。
かつては母の手伝いをした。押し入れから綿入りのちゃんちゃんを引っ張り出して縁側に並べちぇ日干ししてね。家族みんなのちゃんちゃんを一気に着込んで、転げまわって祖母に怒られてた。季節ごとの生活の準備って、めんどくさいよね。めんどくさいから、できるだけ楽しくできるように、いろいろな工夫があってね。なんか、あの時の、縁側の陽だまりの匂いまで思い出す。思い出って、鼻孔に入ると、涙腺が緩むね。
そんな暮らしのリズムが、暦の中にある。二十四節気、七十二候、雑節といった節目を中心に、気象協会が観測データに基づいて集めた気象にまつわる生活の知恵と暮らしのヒント。自ら《気象でひもとく暮らしの歳時記》とまで言うなら、もう後へは引けない。引かせてもらえない。
1年を、睦月から師走まで12か月に分け、さらに二十四節気、それを3分割して七十二候。ここまで来れば、「日本には365の季節がある」と言い切った方が潔い。気象協会はそこまで踏み込んだか。

1日につき、ほんの5~8行の短文。そんな短文に365分割した季節を乗せるというのは、ちょっと、・・・というか、だいぶん大変なこと。まあ、“取り組んだ”という実績に敬意を表しましょう。
それでも、さすがは気象協会。綿密なデータはさることながら、古今の季節にかかわる言い習わしまでしっかり押さえているのは大したもの。私なぞは、教えてもらうことばかり。
「寒八の油揚げ、寒九のとろろ」とか、「寒九の水」とか、寒の入りの頃の健康維持は、強く意識されてきたんですね。新芽が出てから古い葉を落とすから、柏は子孫繁栄の縁起物。そんな、小さいころの記憶を掘り起こしてくれる記述があると、それだけで、“一家に一冊、いかがでしょう”ってことになるけど、なかなかそんな日ばかりじゃあない。
たとえば私の誕生日、《世界気象機関条約発効の日で世界気象デー》ってだけで終わり。寂しー!
ぜひ“一家に一冊、常備が望ましい本”にまで、仕上げてほしいもんです。
七十二候っていうのも、これまで意識することがなかったので、これを機会に、七十二候も意識してみよう。ちなみに、調べたところによると、12月12日は、二十四節気なら大雪。本格的に冬が到来するころ。同時に、正月の支度を始めるころ。七十二候なら熊蟄穴(くまあなにこもる)。いよいよ冬ごもりの時期。
これは時々お邪魔する《暦生活 http://www.543life.com/》ってところで教えてもらいました。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
こんなめんどくさいことを、娘や息子に手伝わせて、ときには文句をぶつけながらやって来てくれてたんだな。今は、年賀状の準備がどうのこうのと、・・・ちょっと、目が鯨に・・・。
かつては母の手伝いをした。押し入れから綿入りのちゃんちゃんを引っ張り出して縁側に並べちぇ日干ししてね。家族みんなのちゃんちゃんを一気に着込んで、転げまわって祖母に怒られてた。季節ごとの生活の準備って、めんどくさいよね。めんどくさいから、できるだけ楽しくできるように、いろいろな工夫があってね。なんか、あの時の、縁側の陽だまりの匂いまで思い出す。思い出って、鼻孔に入ると、涙腺が緩むね。
そんな暮らしのリズムが、暦の中にある。二十四節気、七十二候、雑節といった節目を中心に、気象協会が観測データに基づいて集めた気象にまつわる生活の知恵と暮らしのヒント。自ら《気象でひもとく暮らしの歳時記》とまで言うなら、もう後へは引けない。引かせてもらえない。
1年を、睦月から師走まで12か月に分け、さらに二十四節気、それを3分割して七十二候。ここまで来れば、「日本には365の季節がある」と言い切った方が潔い。気象協会はそこまで踏み込んだか。
『日本の365日 季節の道しるべ』 日本気象協会 マガジンハウス ¥ 1,404暦に刻まれた季節を表す言葉から、人々がどんなに日々を慈しんできたかが感じられる |
1日につき、ほんの5~8行の短文。そんな短文に365分割した季節を乗せるというのは、ちょっと、・・・というか、だいぶん大変なこと。まあ、“取り組んだ”という実績に敬意を表しましょう。
それでも、さすがは気象協会。綿密なデータはさることながら、古今の季節にかかわる言い習わしまでしっかり押さえているのは大したもの。私なぞは、教えてもらうことばかり。
「寒八の油揚げ、寒九のとろろ」とか、「寒九の水」とか、寒の入りの頃の健康維持は、強く意識されてきたんですね。新芽が出てから古い葉を落とすから、柏は子孫繁栄の縁起物。そんな、小さいころの記憶を掘り起こしてくれる記述があると、それだけで、“一家に一冊、いかがでしょう”ってことになるけど、なかなかそんな日ばかりじゃあない。
たとえば私の誕生日、《世界気象機関条約発効の日で世界気象デー》ってだけで終わり。寂しー!
ぜひ“一家に一冊、常備が望ましい本”にまで、仕上げてほしいもんです。
七十二候っていうのも、これまで意識することがなかったので、これを機会に、七十二候も意識してみよう。ちなみに、調べたところによると、12月12日は、二十四節気なら大雪。本格的に冬が到来するころ。同時に、正月の支度を始めるころ。七十二候なら熊蟄穴(くまあなにこもる)。いよいよ冬ごもりの時期。
これは時々お邪魔する《暦生活 http://www.543life.com/》ってところで教えてもらいました。


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