めんどくせぇことばかり サヴァ 絶対王政(覚書)『日本人の武器としての世界史講座』 茂木誠

サヴァ 絶対王政(覚書)『日本人の武器としての世界史講座』 茂木誠

なんかいい歳こいて、高校の世界史教科書程度の理解で、なんにも分かってなかったことを思い知らされて、少々へこんでいる。物事の背景にあるものをしっかり見ようと思っていても、根が、貧乏ながらまっすぐ育てられたもんだから、読んだこと、聞いたことが字づらが頭の何処かに張り付いちゃうんだな。張り付きっぱなしで何十年も経過して、こうやって恥をかくことになる。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」とは言うものの、その“一時”と“一生”は、もはやあまり大きな違いでもなくなってきた。

西洋史をスキルな状態で理解するには、そこにどう神が関わっているかを理解することにあるじゃないですか。ずっと勘違いしていたのが“王権神授説”。「王様の権力は神さまから授かったものだから、逆らうことは許されない」と言うだけの認識だった。・・・ずっとね。それ自体がまちがいってわけじゃないけど、それだけじゃ“時代の理解”からはほど遠かった。

前提にあるのは、教皇の権威の低下だね。神に許された王権に、教皇を介在させるか、させないかの違いは大きい。教皇を経ないで、直接神から与えられた王権だからこそ、絶対不可侵。王権の絶対不可侵性、サヴァランを、日本では主権とやくしたんだそうだ。ちなみに“サヴァ”は英語ならスーパー、「超越的な」という意味のラテン語だそうだ。・・・なんか、腑に落ちた

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世界史の知識があると、ニュースがこんなに面白くなる

絶対不可侵性を帯びたスペイン王フェリペ2世が、「カトリックの守護者」として、オランダのゴイセンを火あぶりにすべく、スペインの方を飛び地のオランダに適用することを決めた。

これに抵抗し、オランダ独立戦争(1568~1648)を戦うことになるオランダ人の理屈は、次のようなものである。
たしかに我々はスペイン王の臣民であるから、スペインの法を守る義務はある。しかし、それ以前に、我々はキリスト教徒であって、神の方に従う。国王フェリペ2世のやっていることは、明らかに神の意志に反する。だから、我々はスペイン国王に反逆する。

結局、オランダ人はオランダ人で、教皇を介在させずに神と結びついちゃったわけですね。そういう意味では、カトリックの守護者たる絶対君主と新教徒は、おんなじように、教皇から自由になったんだな。

反乱軍を率いたオラニエ公ウィレムは、本来、オランダ総督で、国王を裏切ってオランダ人の指導者となった。のちに、スペイン王の放った刺客に暗殺されるが、オランダ国王というのは、そのオラニエ公の子孫である。

まあ、新教徒は、王の法よりの神の法を優先するという、ごく自然な成り行きだな。フィリペ2世だって、神の支配を行き渡らせようとしたわけだけどね。グロティウスは、人が法をつくる以前の神の法、つまり自然法を原則として、国家の枠を越えた世界共通の方、国際法を主張した。いずれにせよ、法は、それ自体、神の意志と無関係には存在しない。それは誰にとっても同じこと。

ナチスの高官アイヒマンは、国家公務員として法に従い、忠実に任務をこなして、ユダヤ人の殺戮をいかに効率化するかに心を砕いた。・・・神の意志に沿おうとして。・・・アルゼンチン潜伏中をイスラエル秘密警察に逮捕され、死刑となるが、その時、「私は無罪だ。法に従った人間をなぜ裁く?」と語ったという。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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