めんどくせぇことばかり 『生還せよ』 福田和代

『生還せよ』 福田和代

思いっきり題名だけで入手してしまいました。“・・・しまいました”なんて言い方で始めれば、わたしがここに、その後の後悔のほどを書き示すようにしか聞こえませんよね。そう考えるのが当たり前ですよね。だけど、《怪我の功名》という言葉もあります。ということで、「この本は怪我の功名」。面白かったです。

ここのところ、山の本なら、それだけの理由で選んじゃってるからね。この本についても正直なところ、疑いはあったんですよ。山の本で遭難物。戦争物。警察物。山の本であることを期待していたのは本当なんだけど、戦争物なら“どんとこい”だし、警察物でも仕方ないくらいの気持ちでいた。

プロローグに出てくるのが、終戦時の、陸軍中野学校生たち。山の本ではなかった。しかも、なおかつ戦争物でもない。話の舞台は現代。

いつもながら私は、何の先入観もなしに読んだ。読み終えて、最後の著者紹介のところに書いてあった。そこではじめてわかったことなんだけど、《本作は、『迎撃せよ』、『潜航せよ』nに続く“国際謀略シリーズ”。読んでいる途中に、“前作”があることは確信していたが、そのとおりだった。

前2作を読んでいないのでなんのかんの言えないけど、日本にもいよいよ本格的諜報機関を設立する動きが水面下で進められていく中で、話は展開されているようだ。


『生還せよ』    福田和代

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航空自衛隊から内閣府に出向した安濃は、シンガポールで諜報員として潜入捜査に入る


その諜報機関は、内閣府内に設置された遺骨収容対策室。上官は内閣総理大臣で、有事には、総理の直接の指示で動く。平時は内閣官房長官が指示をとり、実際上の連絡は内閣府大臣政務官が行う。

さて、本作での話。日本のゲームメーカーが開発した軍事転用が懸念される航空機操縦シュミレーターをめぐる誘拐事件が発生。ドローンで炭疽菌を無差別頒布するっていう過激グループの計画も絡んで、諜報員としての初仕事に臨む安濃将之が過激グループを追う。

その、日本に本格的諜報期間を設立する話と、かつて諜報員を要請していた陸軍中野学校が絡んでくる。

面白いんですけど、ただ、著者の第二次世界大戦への認識が残念。真剣に自分の脳みそであの戦争と向き合うところまで言ってないみたい。ならば、あえて陸軍中野学校を持ち出すような真似しなきゃよかったのにと思っちゃったけど、それに気づくってことも、自分で向き合わないと気が付かないだろうからね。

それとも、この題名のために陸軍中野学校を持ち出したのかな。中に、《謀略は誠なり。諜者はシナず死なず。石炭殻のごとくに》という陸軍中野学校の教えが出てくる。“諜者は死なず”から『生還せよ』。・・・なるほど、いいアイデアだ。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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