めんどくせぇことばかり 『日本史のなぞ』 大澤真幸

『日本史のなぞ』 大澤真幸

今日は、あえて、目次を紹介したわけなんだけど、・・・どうだろう。目次見ただけじゃ、“日本で唯一の革命を成功させた人物”にはたどり着けないな。すみません。この間は、少しあおったようなことになっちゃいましたね。まあ、面白い本だから、ぜひ読んで下さいね。

この本では、日本の“革命”を写す鏡として、シナや西洋の“革命”を参考にしているんですね。そこでの、シナの革命、西洋の革命の分析そのものが、まず面白い。とりあえず、それだけでも十分価値がある。なにしろ、たった778円の本ですからね。

シナの革命と言えば、《易姓革命》ですよね。「天命が革まり、姓が易わる」・・・つまり、皇帝が持つべき徳を失うと、天命が革まり、王朝が替わるわけですね。まずは《天》という概念が存在する。それは君主からは独立して存在しており、天は君主にとって“他者”でなければならないわけだ。

まず、日本には《天》の概念がない。天皇から独立した、他者としての天というのが存在しない。だから易姓革命も起こり得ない、だいたい、天皇家は王朝ではない。

易姓革命によって王朝が交代する根拠は、皇帝が「徳を失った」ことにある。そして、「徳を持った」皇帝の支配を前提として王朝の交代が行われるのであるから、《支配の構造》、社会構造や政体を変化させるような“革命”は起こらない。この本では、「易姓革命は革命を否定する革命」とか、「皇帝という制度を持続させるための理念」という言葉を使っているが、たしかにそうだな。

その点、西洋の革命は、社会構造や政体を意図的に変化させる革命となる。時には、きわめて残酷で、悲惨な事態を引き起こすこともあったが、いくつもの革命を繰り返して、現在の西洋となった。

シナと西洋の違いは何か。シナの革命の起動因は天命であった。西洋では、何が革命の起動因となるか。それが、「神との契約」であるという。そう考ええば、分かりやすい。天命ってのは、知ることのできないものだからね。古い王朝が暴力的に倒されて、新たな王朝が開かれた時に、それが天命であったと、後追いで知るしかない。

神との契約は違う。それは預言者によって伝えられ、聖典に明示されている。ところが、契約は、ときに更改される。契約を更改することで、それまでの契約が破棄されてしまうことは、社会の根底からの変化を避けがたいものとする。・・・まさに革命だ。


朝日新聞出版  ¥ 778

革命とは無縁の日本にも、歴史上ただ一人、革命家とみなしうる人物がいた
Ⅰ 革命家はただ一人
1 革命とは  2 革命なき社会  
3 唯一の革命家  4 不思議な高評価
Ⅱ 東の革命/西の革命
1 伝わらない一書  2 革命を否定する革命  
3 革命の反復の反復  4 革命の一般範式
Ⅲ 天皇なき天皇制
1 天皇というなぞ  2 きこしをす者  
3 日本的革命の論理
イエス・キリストを媒介として、古い契約が捨てられて、新しい契約が結ばれた。それまでの“法”を捨て、新たな“法”を導入する。まさに社会を根底から変革する。新たな法は変数となっていて、求められればいかなるものにも変わりうる。だから、“新しい皇帝”しか生み出さない易姓革命に比べ、まったく新しい社会を現出させうる。

社会が変化するためには、求められている変化が、人民に外在する《例外的な一者》に帰せられた意志となった時に限られる。例えば、“天の意志”として、例えば“神の意志”として。

このような、《シナの革命》、《西洋の革命》に照らし合わせて見るわけです。日本で唯一の革命を成功させた人物の成し遂げた“革命”を。そうすることによって、シナや西洋に対する、日本社会の特殊性を導き出していくわけです。

たとえば、日本における《例外的な一者》とは何者か。想像されるのは、どんな存在があるかな。まず、あがるのが天皇。・・・自然なんていうのもあるかな。人間の間を支配する空気なんてどうだろう。

んんん・・・、日本で唯一の革命を成功させた人物の名を挙げずには、もうこれ以上語るのは無理だ。・・・というわけで終わります。ぜひ読んでね。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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