『体験的山道具考』 笹原芳樹
皮の登山靴は捨てちゃったんだよね。山をやめたときに。・・・夏用の靴の方は、二度もソールを張り替えた大事な靴だったのにな。残ってたのは青いナイロン製の靴。雪かきとかする時に使ってたので、取ってあった。ちょっと、靴ひもをひっかけるフックがぐらぐらしてる(この間購入)。
ザックは赤いナップサックが二つ。あまり使ってなかったんだけど70Lのザックは、出してみたら、プラスチックの部分がぐずぐずに崩れてきた。サイドのプラスアルファの部分だから、荷物を入れて背負うだけなら使える。でも、今様と違って、お尻のベルトも胸のベルトもないんだよね。よく使っていたのは、黄色いスチール製の背負子。高校の時に歩荷用に買って、いつも使ってた。山岳部の合宿でも、ナップサックに荷物入れて括り付けちゃえば済むから、パッキングも楽なんだよね。ずっとそのパターンだから、70Lのザックは人に貸すために使うくらい。
二本あったピッケルが出てこない。細引きはあったけど、ザイルがない。スパッツはロングスパッツの片方だけが出てきた。アイゼンはない(この間、新たに十本歯を購入)。カラビナはいくつか出てきた。目出帽がごみのように丸まってた。
「コッフェルが残ってた」って思ったら、一番外側の奴だけで、中味がない。EPIのガスはついた。よかったよかった。
雨具を着てみたら、内側の青い塗料が粉のようになって、全身にこびりついてしまった(この間、新品購入)。
テントはあった。といっても、さかいやスポーツオリジナルの8人用。すごいでかいテントで、住み心地はいいんだけど、人より先にテント場につかないと、張るところがなくなる。ヘルメットはなかった。親父の勤めていた昭和電工の名前の入った薄緑色の作業用ヘルメット。すごいかっこいいでしょ。・・・捨てちゃったみたい。一人用のテントがない。8人用は、家族キャンプで使った。その為にとってあったんだ。
ヘッデンとか、ブキとか、そういった細かいものも、なぜか見つからない。
ちなみに、「捨てた」というのは、連れ合いに「捨てといて」って頼んだんだよね。靴にしたって、ピッケルやザイルにしたって、自分じゃ捨てられないもんね。


もう一度山に登ることになったので、あんまりこだわらないけど、それなりに必要なものはあるからね。買わなきゃ、と思ったら、この二十数年間で、ずいぶんと様変わりしてること。分からない。ゴアテックスはじめ、素材革命があったんだね。
靴は、ミドルカットの靴を買った。メリルの靴。私の足は日本人らしい足で、いろいろ履いた結果、シリオが一番合ってる感じなんだけど、ハイカットの靴しかなくて。ハイカットじゃ今の私には、ちょっと仰々しいので、店員さんに相談したら、「メリルも日本人の足に合いますよ」って。昔、皮の登山靴で足が豆だらけの血だらけになってね。あとで用品店に行ったら、「足に合うようになるまで履いてください」って言われたけど、今はいいね。“足が悪い”なんて言われないんだ。
“何を買おうかな”、“お店に行こうかな”、“ネットの方が安くすむかな”なんて、いろいろ考えていたら、この本を見つけた。2014年の本で、書かれたのはだいぶ前だけど、とても助かった。なにしろ、著者は、学生の時に何度もお世話になったカモシカスポーツで働いていた人っていうんだから、山の道具を考えるのに、こんなうってつけの人はいない。
まだ、私が山に登ってる二十数年前でも、さまざまに軽量化の努力ってのがされていて、高校、大学の時に比べれば、とても軽く、便利になっていた。この間そのスピードは加速されていて、雨が降っても体が濡れないなんて、まだ半信半疑。
それになんだ、あのシュラフの小ささは。子供用なのかと疑ってしまうほど小さいシュラフ。エアマットなんかもすごいね。実際、それを使って山登りしたうえで、どうだったか書かれてるんだから、本当に、これ以上強い味方はないんじゃないかな。そのうえ、食料まで紹介されている。もちろん、食ったうえでのこと。お湯を注いだら、それだけでカレーの出来上がりって、わけがわからない。
いや~、すごい。こりゃ、道具屋さんに行ったら、爆買いしてしまいそうだ。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
ザックは赤いナップサックが二つ。あまり使ってなかったんだけど70Lのザックは、出してみたら、プラスチックの部分がぐずぐずに崩れてきた。サイドのプラスアルファの部分だから、荷物を入れて背負うだけなら使える。でも、今様と違って、お尻のベルトも胸のベルトもないんだよね。よく使っていたのは、黄色いスチール製の背負子。高校の時に歩荷用に買って、いつも使ってた。山岳部の合宿でも、ナップサックに荷物入れて括り付けちゃえば済むから、パッキングも楽なんだよね。ずっとそのパターンだから、70Lのザックは人に貸すために使うくらい。
二本あったピッケルが出てこない。細引きはあったけど、ザイルがない。スパッツはロングスパッツの片方だけが出てきた。アイゼンはない(この間、新たに十本歯を購入)。カラビナはいくつか出てきた。目出帽がごみのように丸まってた。
「コッフェルが残ってた」って思ったら、一番外側の奴だけで、中味がない。EPIのガスはついた。よかったよかった。
雨具を着てみたら、内側の青い塗料が粉のようになって、全身にこびりついてしまった(この間、新品購入)。
テントはあった。といっても、さかいやスポーツオリジナルの8人用。すごいでかいテントで、住み心地はいいんだけど、人より先にテント場につかないと、張るところがなくなる。ヘルメットはなかった。親父の勤めていた昭和電工の名前の入った薄緑色の作業用ヘルメット。すごいかっこいいでしょ。・・・捨てちゃったみたい。一人用のテントがない。8人用は、家族キャンプで使った。その為にとってあったんだ。
ヘッデンとか、ブキとか、そういった細かいものも、なぜか見つからない。
ちなみに、「捨てた」というのは、連れ合いに「捨てといて」って頼んだんだよね。靴にしたって、ピッケルやザイルにしたって、自分じゃ捨てられないもんね。
『体験的山道具考』 笹原芳樹 ヤマケイ新書 ¥ 864 この本があった プロが教える使いこなしのコツ |
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もう一度山に登ることになったので、あんまりこだわらないけど、それなりに必要なものはあるからね。買わなきゃ、と思ったら、この二十数年間で、ずいぶんと様変わりしてること。分からない。ゴアテックスはじめ、素材革命があったんだね。
靴は、ミドルカットの靴を買った。メリルの靴。私の足は日本人らしい足で、いろいろ履いた結果、シリオが一番合ってる感じなんだけど、ハイカットの靴しかなくて。ハイカットじゃ今の私には、ちょっと仰々しいので、店員さんに相談したら、「メリルも日本人の足に合いますよ」って。昔、皮の登山靴で足が豆だらけの血だらけになってね。あとで用品店に行ったら、「足に合うようになるまで履いてください」って言われたけど、今はいいね。“足が悪い”なんて言われないんだ。
“何を買おうかな”、“お店に行こうかな”、“ネットの方が安くすむかな”なんて、いろいろ考えていたら、この本を見つけた。2014年の本で、書かれたのはだいぶ前だけど、とても助かった。なにしろ、著者は、学生の時に何度もお世話になったカモシカスポーツで働いていた人っていうんだから、山の道具を考えるのに、こんなうってつけの人はいない。
まだ、私が山に登ってる二十数年前でも、さまざまに軽量化の努力ってのがされていて、高校、大学の時に比べれば、とても軽く、便利になっていた。この間そのスピードは加速されていて、雨が降っても体が濡れないなんて、まだ半信半疑。
それになんだ、あのシュラフの小ささは。子供用なのかと疑ってしまうほど小さいシュラフ。エアマットなんかもすごいね。実際、それを使って山登りしたうえで、どうだったか書かれてるんだから、本当に、これ以上強い味方はないんじゃないかな。そのうえ、食料まで紹介されている。もちろん、食ったうえでのこと。お湯を注いだら、それだけでカレーの出来上がりって、わけがわからない。
いや~、すごい。こりゃ、道具屋さんに行ったら、爆買いしてしまいそうだ。


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