『米中戦争 その時日本は』 渡部悦和
そうだな。その時シナは、我々にとって、考えうる最悪のシナリオを実行してくるんだろうな。もしも、台湾をめぐってそれが始まるなら、平時から潜入している軍人、工作員、シナのシンパ、シナ人観光客が、台湾の基地、在日米軍基地、フィリピンの基地における破壊活動を開始する。ただし、基地を目標とするのはハードルが高い。ソフトターゲットとして、重要インフラに破壊活動を仕掛ける可能性が高い。
著者の言葉を借りれば、「戦争開始前後におけるこれらの破壊活動は、台湾、フィリピン、日本の各国民にショックを与え、国家指導者の決心を遅延させ、各国軍隊の行動を遅延させることが目的となる」ということだ。
さらに、「特殊作戦部隊が空海から侵入し、破壊活動や重要目標の奪取に従事、同時にミサイル攻撃のセンサーとしての役割を」果たす。同時に、攻撃的サイバー戦、人工衛星に対する攻撃と、陸海空に加え、宇宙、サイバーと、五つのドメインで、先制攻撃を受けることになるということだ。
「そんなことは、起こるはずがない」とするのは易しい。特に、日本の場合、言霊信仰という、時にやっかいな遺伝子が受け継がれているからね。あとになって、どうしてそのための準備をしておかなかったかと後悔することが歴史なのかだけじゃなく、日常生活にも垣間見える。
中国共産党は、そのための準備を整えつつあり、それはアメリカもそう。習近平はアメリカと対等の立場に立とうとしおり、アメリカはこれまで、ライバルの登場を決して許さなかった。むしろ、衝突するのが道理なのだ。
著者は、36年間、安全保障に携わってきた元陸上自衛官。現在も、ハーバード大学アジアセンターで日米中安全保障を研究している人物。


日本には“軍事学”という分野がない。地政学的な知識なら少しはもっているつもりでも、“兵器学”、さらには、サイバー、宇宙となっては太刀打ちができない。さらには、たとえ日本語で読ませてもらっても、そのもとになってるノウハウが日本のものではないから、いちいち、言葉の意味・概念に当たらなきゃいけない。
日本にノウハウのあるものでも、軍事学として学んでいないので、やはり言葉の意味・概念に当たらなきゃいけない。そういった言葉が数多く登場するので、正直なところ、すんなり頭に入ったというわけではない。専門的な分野では読み飛ばさせてもらった部分もある。その辺は、著者や、同様の人に任せるしかない。
著者の目は、非常に冷徹で、シビアである。そこからは感情や、期待は排除されている。“その時”の日本の危機が、生半可なものではないのはよくわかった。
この本は、米中戦争という最悪の事態を想定し、それに対処する体制を日米が適切に構築することで、シナによる派遣への挑戦を抑止するために書かれた。そして、そのために、我われ日本人が何をなすべきかが示されている。
著者は、専守防衛について述べている。シナの戦いは超限戦で、国際法も民主主義の倫理も無視した戦いとなる。それに対して日本は専守防衛。相手から武力攻撃を受けて、初めて防衛力を行使する。・・・というだけではなく、それも『自衛のための必要最小限にとどめ、また、保持する防衛力も自衛のための最小限のものに限る』・・・これでは勝負にならない。
私は、この国土をシナ人に蹂躙されるなど、まっぴらごめんだ。チベットやウイグル、そして内モンゴルのように、シナ人の血を植え付けられてエスニック・クレンジングされていくなど、到底受け入れられない。
起きてほしくないことならば、声高に叫んで、対策を施さなければならない。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
著者の言葉を借りれば、「戦争開始前後におけるこれらの破壊活動は、台湾、フィリピン、日本の各国民にショックを与え、国家指導者の決心を遅延させ、各国軍隊の行動を遅延させることが目的となる」ということだ。
さらに、「特殊作戦部隊が空海から侵入し、破壊活動や重要目標の奪取に従事、同時にミサイル攻撃のセンサーとしての役割を」果たす。同時に、攻撃的サイバー戦、人工衛星に対する攻撃と、陸海空に加え、宇宙、サイバーと、五つのドメインで、先制攻撃を受けることになるということだ。
「そんなことは、起こるはずがない」とするのは易しい。特に、日本の場合、言霊信仰という、時にやっかいな遺伝子が受け継がれているからね。あとになって、どうしてそのための準備をしておかなかったかと後悔することが歴史なのかだけじゃなく、日常生活にも垣間見える。
中国共産党は、そのための準備を整えつつあり、それはアメリカもそう。習近平はアメリカと対等の立場に立とうとしおり、アメリカはこれまで、ライバルの登場を決して許さなかった。むしろ、衝突するのが道理なのだ。
著者は、36年間、安全保障に携わってきた元陸上自衛官。現在も、ハーバード大学アジアセンターで日米中安全保障を研究している人物。
『米中戦争 その時日本は』 渡部悦和 講談社現代新書 ¥ 907 中国軍は侮れない 日本は必ず巻き込まれる はたして勝者は? |
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日本には“軍事学”という分野がない。地政学的な知識なら少しはもっているつもりでも、“兵器学”、さらには、サイバー、宇宙となっては太刀打ちができない。さらには、たとえ日本語で読ませてもらっても、そのもとになってるノウハウが日本のものではないから、いちいち、言葉の意味・概念に当たらなきゃいけない。
日本にノウハウのあるものでも、軍事学として学んでいないので、やはり言葉の意味・概念に当たらなきゃいけない。そういった言葉が数多く登場するので、正直なところ、すんなり頭に入ったというわけではない。専門的な分野では読み飛ばさせてもらった部分もある。その辺は、著者や、同様の人に任せるしかない。
著者の目は、非常に冷徹で、シビアである。そこからは感情や、期待は排除されている。“その時”の日本の危機が、生半可なものではないのはよくわかった。
この本は、米中戦争という最悪の事態を想定し、それに対処する体制を日米が適切に構築することで、シナによる派遣への挑戦を抑止するために書かれた。そして、そのために、我われ日本人が何をなすべきかが示されている。
著者は、専守防衛について述べている。シナの戦いは超限戦で、国際法も民主主義の倫理も無視した戦いとなる。それに対して日本は専守防衛。相手から武力攻撃を受けて、初めて防衛力を行使する。・・・というだけではなく、それも『自衛のための必要最小限にとどめ、また、保持する防衛力も自衛のための最小限のものに限る』・・・これでは勝負にならない。
私は、この国土をシナ人に蹂躙されるなど、まっぴらごめんだ。チベットやウイグル、そして内モンゴルのように、シナ人の血を植え付けられてエスニック・クレンジングされていくなど、到底受け入れられない。
起きてほしくないことならば、声高に叫んで、対策を施さなければならない。


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