めんどくせぇことばかり 『春を背負って』 笹本稜平

『春を背負って』 笹本稜平

もとは、2011年の5月に出た本。ずいぶん前の本の紹介ですね。何年か前に、映画になったのは知ってた。松山ケンイチ主演でね。・・・2014年だ。それに合わせて、文庫化されたのか、この本。なにしろ、昨年10月の手術を受ける前までは、山に関するものは、すべてなかったことにしてきたもんですから。

取り戻そうとすると、年を取っていて、体は言うことを聞かない。その間に出たその手の本を読もうとすると、そればっかりになっちゃう。・・・取り戻そうという根性がいけないな。貧乏根性っていうんだよね、そういうの。映画は、いつか見たいな。

表紙の花は、シャクナゲですね。奥秩父はきれいなんだよね。そんなこと言って、奥秩父に入り浸ってた頃は、花の良さなんか分かっちゃいなかったんでけどね。・・・ということで、舞台は奥秩父。小さな山小屋の小屋番が主人公。彼を中心に、山を訪れる人とのかかわりから、人としての生き方そのものに、あせらず、気張らず、無理をせずに触れていく。

山小屋の名前は梓小屋。「甲武信ヶ岳と国師ヶ岳を結ぶ稜線の、ほぼ中間から長野側に少し下った沢の源頭にあります。千曲川支流、梓川の谷の上部に位置するので梓小屋と名付けられました」ということですが、残念ながら実在はしません。あるならすぐに、行ってみたいところだけどね。


『春を背負って』    笹本稜平

文春文庫  ¥ 637

奥秩父の山小屋を舞台に、山を訪れる人々が抱える人生の傷と再生を描く感動の山岳短編小説集
春を背負って
花泥棒
野晒し
小屋仕舞い
疑似好天
荷揚げ日和

高校の時、甲武信の小屋でアルバイトをしてた。高校2年の夏休みだ。山小屋は静かでね。当時、所有者は大滝村の方で、常駐しているのは雇われ小屋番の方だった。朝、飯を食わせてもらったら、甲武信を越えて、梓川沿いに降りて行って、車で運んでもらっておいた荷物を積んで登り返す。歩荷をしてた。お昼までに帰って、ご飯をもらって、昼寝をしてから小屋の仕事をした。

この本では100kgもの荷を運んでいるけど、とてもとても・・・。40kgで、十分つぶれてました。一度、金に目がくらんで50kg越えに挑戦した。途中、梓川沿いにへずっていくところがあって、バランスを取れずに川に落ちた。

ある朝、遠くに悲鳴が聞こえて、甲武信にほど近い三宝山頂方面から黒い煙が上がった。親父さんと一緒に駆けつけると、人が座り込んでいる。あちこち、ひどいやけどしてて、なんでもツェルトから顔だけ出して、固形燃料でお湯を沸かしてたら、火がツェルトに燃え移ったって。可哀そうだった。

ひどいのが両手と首、あと両足首。二人で交代で小屋まで背負ってきて、下に連絡してもらったら、なぜかヘリコプターを呼べなかったんだよね。よく覚えてないけど、大したことなかったのかな。救助の人が下から来るので、行けるところまで下りるということになって、そのお手伝いをした。けっこう大変だった。救助の人に会えた時は、本当にうれしかった。

その数日後、西沢渓谷から、高校の山岳部の仲間が登ってきた。とてもうれしかった。あんまりうれしすぎて、一緒に下りてしまった。そしたら、夏休みの終わりぎりぎりだった。そいつが登ってこなかったら、学校が始まるのを忘れてたかもしれない。・・・それはないか。・・・しかし、翌年も、同じ過ちを犯したしな。

親父さんは、東京農大のバイトの人とか、常連のお客さんとかと、よく一杯やりながら話してたけど、残念ながら、私はまだ子供過ぎた。「そんなこと、高校生の前で話しちゃだめだよ~」とかって言われて、一人ふくれっ面して寝てた。

きっと、中には、この本の中に出てくるような話もあったんだろうな。今の私なら、十分受け止められると思うんだけどな。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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