めんどくせぇことばかり 『震災後の不思議な話 三陸の〈怪談〉』 宇田川敬介

『震災後の不思議な話 三陸の〈怪談〉』 宇田川敬介

昨年、手術のために入院する直前に、この本を読んだんだ。実は、なんだかんだ言って、怖かった~。いやいや、病院でね。入院中、夜は眠れなかったんですよ。夜の病院なんて、考えただけでもゾッとするでしょ。半分眠って、半分覚めたような状態で、自分の体がベットに沈んでいくような感覚を、毎日味わいました。「これが、金縛りっていうのかな」って思いました。この本のことは思い出すわ、トイレには行きたいわでね。

次の3・11には、再度、この本を紹介しようと思っていて、昨日は、すっかり忘れてしまいました。1日遅れになりますが、・・・。

あれだけの人たちが亡くなったんだから、そこには無数の霊との関わりが語られるだろうことは、むしろ当然。「いろいろな話があるんだろうな」とは思ってたけど、取り扱い方によっては限りなく不謹慎なこと。たとえば、それを題材にした物語というレベルで考えても、小説にしろ、映画にしろ、まだまだ難しいだろうね。いまだに戦争のことを語れない日本人だからね。

3・11後の被災地で語られた「幽霊」の噂を丹念に取材。亡き人を身近に感じ、ともに生きる “スピリチュアルな復興"の記録! 昔話や民間伝承と重ねつつ「死者の声」に寄り添う試み。
・・・という本です。

亡くなった人たちとのつながりを切ることなんてできないから、つながっていたいから、そんな思いは、人の心を土足で踏み荒らすようなことにならない範囲内で、静かに語られているんでしょうね。

その、“静かな語り”というのが、とても大事なことだと思うんです。この本は、そんな“静かな語り”を集めたものです。
飛鳥新社  ¥ 1,296

「生きてほしい」・・・そんな亡くなった人たちの思いに応えたい
第一幕  迫りくる危機と虫の知らせ
前段  荒ぶる神々と予知能力
第一段  「虫の知らせ」とは
第二段  生死を分けた不思議な出来事
第二幕  「助けて」という願望
前段  海の中の出来事
第一段  「私に気づいて」という訴え
第二段  「この子だけでも」という切なる願い
第三幕  あの日にかえりたい
第一段  帰るべき場所
第二段  止まった時間
第三段  生きている人を引き込む霊
第四幕  見守っています
第一段  死者を祀る
第二段  復興が気になる霊たち  

祖母が霊感の強い人で、人には見えないものが見えたり、聞こえないものが聞こえる人だった。私の生まれた家は、長男の嫁が《ロクサンさま》に通ずる“巫女”みたいな役割をすることになっていて、数字を使って《ロクサンさま》の言葉を推し量り、近所の女たちの悩みに答えていた。母親は、そういうのが嫌だったらしく、自分の長男の嫁には《ロクサンさま》に仕える方法を伝えずに死んだ。とにかくそんな家だったんで、なんか周りにいろいろなものがいるみたいで怖かった。

中でも祖母は怖かった。かつて私もいろいろなものを見たり聞いたりしたけど、高校を卒業して家を出てからは、そんなこともなくなった。きっと、祖母のそばを離れたからだ。

もう、祖父母も、父母も見送った。たまには出てきてくれればいいのにと思うんだけど、さっぱりだ。完全に成仏してる。きっともう、個性を失い、おおきな勾玉の集まりみたいな渦巻きの中で、この世とあの世の秩序を支えているんだろう。


一時は、遺体が流されてたどり着いた山際のあたりから、タクシーで帰ろうとする霊が多くいて、運転手さんは大変だったらしい。私の経験では、霊は昼も現れるから、きっと昼間も普通にタクシー拾ってたでしょうね。ときには、自分の家に帰ろうとする霊が街角を歩いていたに違いない。もしかして、バスや電車で帰った霊もいるかも。

復興ボランティアに紛れて、瓦礫の中から思い出の品を探してた霊もいたって。見つけ出して成仏したでしょうか。仲間で流された人は、霊になっても仲間と一緒に行動してたって。

会いたいのに、ちっとも出来きてくれないから、こっちから会いに行っちゃう人も、きっといたでしょう。ダメだよな~。だから、お母さんは、お父さんの帰りを待ちわびる子に、お父さんはずっと見守っているって、お話をする。子どもは、どこからか自分を見つめる温かい目を感じながら大きくなるんだ。・・・霊とつながることは、生きることにつながるんだな。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
関連記事

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください
人気ブログランキングへ にほんブログ村 政治ブログへ


言葉は人の心をあらわします。
「歌は世につれ世は歌につれ」と言いますが、言葉についても同じことが言えるでしょう。
これから出る本


































当ブログ内人気図書 
















































カウンター
カテゴリ
ブロとも一覧
アジシオ次郎の時事原論
はりこのはやしや 
ハシビロコウ
素足のアイドル達
うさぎ屋の四方山話
わくわく株式投資
プロモデラー林哲平のジャンクロボット創作ブログ『ケルバーダイン』
大好き!グラビアアイドル!
伊織のブログ
Re:BAD TASTE♥
QWERT 5w1h
「伝わる技術」オトデザイナーズ・坂本真一
歌と知恵でハッピーライフ^^
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
最新記事
応援して下さい