めんどくせぇことばかり 習近平(覚書)『孔子を捨てた国』 福島香織

習近平(覚書)『孔子を捨てた国』 福島香織

習近平は気持ち悪い。計り知れない薄気味悪さを感じる。江沢民も気持ち悪い。彼の計算ずくの反日には虫唾が走った。だけど、同じ気持ち悪いでも、習近平の薄気味悪さは別もんだ。彼は総書記就任前の段階で、小沢一郎とのつながりを使って民主党政権に圧力をかけ、来日して天皇を表敬訪問した。

次期リーダーの地位は有力だったものの、まだ逆転もあり得た段階だった。天皇を表敬訪問したのは、それを確固たるものとするための、きわめて重要な作戦だった。

習近平は、準備に怠りのない男なのだ。

現在の習近平の狙いは、軍を従わせて、終身に及ぶ長期安定政権を確立するにある。もちろん、波風は立つ。社会情勢、経済情勢、政治情勢、国際情勢と、ありとあらゆる方向で、習近平への反発の波が高まり、いよいよ正念場といった感が強い。しかし、もしも彼がこれを乗り越えた時、この騒がしさは止み、チャイナは新たな静寂に包まれることになる。・・・コワッ❢
控えめな意見を言えば騒乱挑発罪。少々厳しい意見を言えば政府転覆扇動罪。デモや集会は社会秩序擾乱罪。少数民族の立場を擁護すれば国家分裂扇動罪・・・。
本書p117

2012年の1月に政治亡命した作家の余傑は、亡命先から、依然として習近平の独裁ぶりを批判する執筆活動を続けているが、彼の本を出版した香港の出版人が、別件逮捕されて懲役十年の実刑判決を受けた。習近平は海外に逃げたものにも、油断なく目を光らせているのだ。 
『孔子を捨てた国』    福島香織

飛鳥新社  ¥ 1,300

副題は《現代中国残酷物語》 シナ人が孔子を捨てると、どんな国が出来上がるのか
第1章  虐げられる女性と子ども、高齢者の人権
第2章  司法が人民に牙を剥く
第3章  政治権力闘争がすべて
第4章  環境汚染とマスメディアの暗黒
第5章  凶悪事件・重大事故続発の酷薄社会
人権活動に圧力が加えられつつある状況は、日本国内でも、いくつか報道された。上に書いた、“香港出版人”事件も、一時ニュースとなっていた。だけど、背後関係は、この本で読んでわかった。

2015年10月、国家政権転覆扇動容疑に問われる女性人権弁護士の子息が政治亡命のために海外脱出中、ミャンマーで身柄を拘束されたそうだ。この年の7月は、《暗黒の7月》と呼ばれ、民族問題や宗教問題に関わって人権活動を続ける弁護士たちへの一斉取締が始まった。子息の母もこの時に公安に身柄を拘束され、父とともに正式に逮捕されたという。

子息は、一時、軟禁状態に置かれるが、両親の友人たちが彼の安全のために、海外に出国させようとしたものらしい。雲南からミャンマーに抜け、タイを経由してアメリカに亡命する予定だったということだが、残念ながら、ミャンマー政府は、両親の友人ともども子息の身柄を拘束し、習近平の国へ返した。

なんとかタイまで逃げた二人の亡命者も、タイ国内で逮捕され、習近平の国へ送還されたそうだ。タイ警察の逮捕理由は“不法滞在”であるが、この二人は国連の難民認定を受けていたそうだ。

習近平政権は、2015年以降、海外にまで逃げた民主活動家や人権活動家、さらにはその家族にまで追及の手を伸ばしているという。チャイナの仕掛ける民族淘汰から逃れたウイグル族がタイで拘束され、チャイナに強制送還された。

かつての中国共産党の政権は、海外に逃亡したもの、しかも、上記のような民主、人権、民族活動家にまで手を伸ばすくことはなかったという。著者はそれを、習近平の《怯え》と言っている。

それにしても、ミャンマーもタイも、チャイナの圧力をはねつけて、“活動家”たちを守ることができなかった。日本ならどうか。今なら、あるいは、民主党政権時なら、日本はどうするか。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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