めんどくせぇことばかり 『孔子を捨てた国』 福島香織

『孔子を捨てた国』 福島香織

ほぼ同時に読んでたもう一冊の本が、福島香織さんと高山正之さんの『アメリカと中国が世界をぶっ壊す』だったからね。内容が入り混じっちゃって、・・・もう大変。

改革開放の始まった頃、シナのどこの駅だったか、発車間際の列車に、シナ人が取りすがる。列車の窓越しに、日本人に何でもいいから売りつけようとしているのだ。「シェンイェン、シェンイェン」と、それこそ自分が持ってきた商品を窓から日本人に投げつけようとする勢い。知り合いの女性は、刺繍のハンカチを3枚買おうと千円札を出したら、シナ人の女が、それをひったくって、ハンカチを渡さずに走り去ったと怒っていた。

その方のご主人、私の先輩は、12・3センチの孔子像を買った。窓越しに交渉して、+もう1体、2体の孔子像を千円で購入した。先輩は、それを日本に持ち帰り、地元の骨董商に、1体10万、2体20万円で売りさばいた。それを見た友人のM氏は、シナ旅行の代金を埋めて余りある先輩の商法に感動し、「かくありたい」と念じたようだ。

まもなく、M氏はヒロ・ヤマガタのシルクスクリーン2点を、200万で購入し、「近いうちに倍の値段で売れる」と豪語した。「もし値が下がっても、元値で引き取ると画廊が言ってた」と、分けの分からないことをほざいていた。たしか、アトランタオリンピックの頃の話だと思う。

先輩によれば、孔子像は、ごく新しいものを、しばらく土の中に埋めて、古っぽく装ったものだそうだ。すでにあの頃、シナは、《孔子を埋めた国》だった。

『孔子を捨てた国』    福島香織

飛鳥新社  ¥ 1,300

副題は《現代中国残酷物語》 シナ人が孔子を捨てると、どんな国が出来上がるのか
第1章  虐げられる女性と子ども、高齢者の人権
第2章  司法が人民に牙を剥く
第3章  政治権力闘争がすべて
第4章  環境汚染とマスメディアの暗黒
第5章  凶悪事件・重大事故続発の酷薄社会
現代のシナ人と、孔子の時代に同じ領域に生活したものとの間には、何のつながりもない。何より民族が違う。生活様式が違うし、言葉が違う。ものの考え方も、行動様式も、比べることが馬鹿馬鹿しいくらいに違う。何の関係もないということだ。ただ、ここに生きているということを除いては・・・。

しかし、それがすべてなのかもしれない。ここに住むということが、ここに住むものに、そのような生き方を強いるのだ。だれであろうが、そこでは、そういった生き方以外はできなくなるのだ。

こうまで民族が入れ替わり、そのたびに断絶し、失われ、ぶった切られながら、ただ、無意味に王朝の交代だけを繰り返す。延々と同じことを繰り返す。もはや、“領域”が、それを強いているとしか、捉えようがない。

・・・読めば分かる。孔子はすでに2500年前に呆れたのだ。巧言令色ばかりで、やってられなかったに違いない。ここに住むということは、だまし、出し抜き、あざけり、踏みつけにする。だから、論語の言葉は力を持ち、輝きを放つのだ。

全編を通じて、絶望的な状況が語られている。この国が、未だにもっていることが不思議だ。おそらく、それは規模の問題なのだろう。大木は倒れるときも時間がかかる、ということだろう。この国には、もう先はないと考えられていた胡錦濤の時代と比べると、最近の様子は、目に見えて傾くスピートが上がって、いよいよ《ドスーン》と大地をゆるがせそうな状況と考えて良さそう。

最終章で紹介されるシナの現状は目を覆うばかりだ。同時に、分かったことがある。この国は、文化大革命の時に、実は終わっていたのだ。“捨てた”もなにも、この国の人々が、孔子を抱いていた時代など、今も、そして過去にも、一度もありはしないのだ。

息子が、仕事で上海に研修に行くという。・・・

そうそう、久々に友人のM氏と飲んだ。聞けば、あのヒロ・ヤマガタは、いまだに居間の壁に飾られているという。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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