めんどくせぇことばかり 『たった一人の30年戦争』 小野田寛郎

『たった一人の30年戦争』 小野田寛郎

終戦後、まだ戦い続けていた小野田さんが忘れられていた30年間よりも、小野田さんが“戦後日本”に生還してからの歲月の方が、長くなってたんだな。もう、あれから、43年も経ってる。調べてみたら、2014年に亡くなってるから、91歳まで生きたんですね。復帰してからも40年。それもまた、感慨深いですね。

この本は1995年が初版で、2014年に35版で出されたもの。ずい分前に読んだような、読まなかったような記憶があるというか、なんというかで、何かの際に読もうと買っておいたという記憶があるような、ないような本。

少なくとも、終戦から30年間、日本は小野田さんのことを忘れていたけれども、復帰後40年、日本は小野田さんを意識し続けた来たということだ。

日本人というのは、いつもそうだ。今の自分が変わってしまったことに、なにがしかの後ろめたさを、・・・別に、後ろめたく思う必要はないはずなのだが・・・、それを他者から指摘されるのが、突きつけられることが不安なのだ。本当は、ああでもない、こうでもないとあげつらって、小野田さんを同化したかったのだが、同化するには、小野田さんの背は、ピンと一本筋が通って揺らぐところがない。

だから、小野田さんは、ずうっと他者のままだった。


東京新聞  ¥ 1,730

戦後50年。だがルバング島“最後の帰還兵”の元少尉には戦後20年だ

ブラジルの日々
30年目の投降命令
フィリピン戦線へ
ルバング島での戦闘
密林の「残置諜者」
「救出」は米軍の謀略工作だ
終戦28年目、小塚一等兵の"戦死”
たった一人の任務遂行
帰還、狂騒と虚脱と
生きる
戦後50年と小野田元少尉



1972年に横井庄一さんがグアム島で、1974年には小野田寛郎さんがルバング島で発見され、祖国に復帰した。中学生の頃かな。横井さんも、小野田さんも、戦前の軍人のまま、特に小野田さんはその香りを濃厚に残したままで“戦後日本人”の目前に現れた。

終戦後15年目に、外より10年時間の流れの遅い山里の盆地に生まれた私の周りにいた人たちは、圧倒的に戦前を知っている人たちだったし、戦中の話を聞く機会も少なくなかった。だけど、お二人は、特に小野田さんは、戦前の軍人のままの姿と精神で私たちの目の前に現れた。ある意味では、戦国時代の人間や、江戸時代の人間が、突然現れたに近い感覚だったのだ。

小野田さんが、戦後の日本に復帰するきっかけを作った鈴木紀夫さんは、その後、ヒマラヤに雪男を探しに出かけて遭難死しているのだから、当時の日本社会における小野田さんの存在の特殊性が推し量られる。

本書にも「戸惑うことが多かった」と書かれているが、それなりに適応し、しかも、自分の特異な立場をしっかり日本社会に生かして生きた。頭の良い人物であったのだろう。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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