めんどくせぇことばかり 北朝鮮『戦争にチャンスを与えよ』 エドワード・ルトワック

北朝鮮『戦争にチャンスを与えよ』 エドワード・ルトワック

題名もそうだけど、内容も、とても刺激的な本でした。

戦争ってのは、残酷だけど、とても純粋な、ピュアなものですよね。そこには疑いをはさむ余地のない、命のやり取りが行われている。戦場にいる人間が、「本来は心根の優しい人間である」とか、「誠実で、信頼できる」とか、「女たらしで、明日は違う女とベットに入っている」とか、そんな個人の性質なんかが問題視されることはあり得ない。躊躇こそ憎むべきで、頭で考える前に引き金が引けなきゃどうにもならない。

だけど、ピュアだからこそ、戦争には“意味”がある。戦われるべき“意義”がある。

「戦争は平和をもたらすためにある」

人は、《力に溢れ、夢や希望に満ち、野望に心躍らせて》戦争を始まる。そしてその過程で、資源や資産を消耗させ、夢や希望は幻滅に代わり、力尽きて戦争をやめる。そして平和が訪れる。

著者が、ユーゴスラビア内戦を例に挙げて紹介しているのだが、セルビアがクロアチアと戦いを始めると、まもなくドイツが介入し、クロアチアをの独立を承認してしまったのだそうだ。そのことで逆に、クロアチアはセルビアと妥協することができなくなってしまったというのだ。戦闘を続けることで、お互いが傷つ生き、歩みあう道を模索する。ドイツのクロアチア承認は、その道を閉ざしてしまったと・・・。

そのようになった戦争は、終わらない。ただ、凍結されるだけだ。その間に、双方とも、再開戦の準備を整える。こうなると、止めようがなくなるな。まさに、今のシリアがそうじゃないか。

本来、戦争においては、戦えば戦うほど人は疲弊し、人材や資金が底をつき、夢や希望が経たれて平和につながる。

『戦争にチャンスを与えよ』    エドワード・ルトワック

文春新書  ¥ 850

国連、NGO、他国による中途半端な「人道介入」が、戦争を終わらせるのではなく、長引かせる
1 自己改題「戦争にチャンスを与えよ」
2 論文「戦争にチャンスを与えよ」
3 尖閣に武装人員を常駐させろー中国論
4 対中包囲網の作り方ー東南アジア論
5 平和が戦争につながるー北朝鮮論
6 パラドキシカル・ロジックとは何かー戦略論
7 「同盟」がすべてを制すー戦国武将論
8 戦争から見たヨーロッパー「戦士の文化」の喪失と人口減少
9 もし私が米国大統領だったらービザンティン帝国の戦略論
10 日本が国連常任理事国になる方法


同時に、「平和は戦争につながる」と著者は言う。日常生活や平時におけるロジックとは、全く逆のロジックが戦場では働いているのだ。人は、平時においては、脅威を深刻なものと捉えられなくなる。誰かの脅威にさらされていても、平和になれた人の頭は、いつ降りかかるかしれない脅威への対処よりも、その日に予定していた何かの方が重要である。

だから、誰かの脅威に対して、先制攻撃を仕掛ける準備も、相手の要求を受け入れる準備もせずに、「まあ、大丈夫だろう」と考えてしまう。この本は、そう訴えるのだ。

ヒョエー❢ 北朝鮮のことじゃないか❢

たしかに、なにもせずに、「まあ、大丈夫だろう」と現状を放置することこそ、最も愚かな選択だな。じゃあ、どうする。アメリカさまに運命をゆだねる。ずっと、日本はそうしてきた。安倍首相は、日本が運命をゆだねているアメリカを、東アジアに釘づけにしておきたいんだろうけど、うまくいくかどうか。

日本が、自分の手で事態を解決する道を模索するとしても、とりあえず今は時間がない。もしも、日本人居住区に原爆を落とされるようなことが想定されるなら、どうも、それを防ぎようがないということになるなら、有利な条件を引き出して、降伏を受け入れる。著者の言う通り、それも選択肢の一つだね。





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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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