めんどくせぇことばかり 『レスキュードッグ・ストーリーズ』 樋口明雄

『レスキュードッグ・ストーリーズ』 樋口明雄

いつもの《南アルプス山岳救助隊 K-9》と、ちょっと趣の変わった短編集ですね。なんでも、『山と渓谷』に毎月書いていた作品に加筆修正して単行本化したものだそうだ。今までの“K-9”のシリーズに比べ、事件であったり、犯罪であったりよりも、“山”そのもの、そして“山”と人とのかかわりに重点が置かれているように感じた。“短編ならでは・・・”ということかもしれない。私は、この方が好きだ。

第5話の「霧の中に・・・」は、他でも似た話を読んだことがある。“K-9”風の味付けで、面白く読ませてもらった。依然読んだのは安曇潤平さんの『山の霊異記』で、シリーズのどれかに、似た話が合った。

それは、亡くなった人の霊が、電車に乗ってくるんだ。んで、となりに座って、これから“私”が向かうルートの周辺に、素晴らしいお花畑が広がっていると語るんだ。“私”は、その話に強く惹かれ、実際にそこに行ってみるわけだな。

パターン化されている話って気がする。似たようなことは聞いたことがあるしね。そう思うと、自分でも書いてみたくなるな。自分ならどんな設定にするかな。そうしたって、好きな山が舞台になる。それも、そうそう人が近づくようなところじゃ、《遺体が発見されない》って前提に説得力がなくなる。『山の霊異記』は、たしか、北アルプスのどこかだった。“K-9”は北岳。ちょっと、スケールが違うけど、奥秩父でどうでしょう。中央アルプスとか、八ヶ岳は、「勝手知ったる・・・」とまでは言えないので、残念ながら・・・。奥秩父なら、けっこう細かいところまで入ったので、何とかなりそう。かといって、和名倉の西側山麓だと、そもそも人が入らない。東京で殺人を犯した人の、死体の捨て場みたいに思われ・・・。いっそのこと、そういう話にするか❢


・・・不謹慎ですみません。

山と渓谷社  ¥ 1,512

標高3193m。日本第二の高峰北岳。そこに山岳救助犬を伴う南アルプス山岳救助隊K-9チームがある
第1話  遺書
第2話  山の嫌われ者
第3話  青天の霹靂
第4話  神の鳥
第5話  霧の中に・・・
第6話  帰ってきた男
第7話  父の山
第8話  サバイバーズ・ギルド
第9話  辞表
第10話  向かい風ふたたび
第11話  相棒
特別収録  夏のおわりに

もう一つ、第9話の「辞表」は、身につまされるところがあった。リニア新幹線のトンネルが南アルプスを突っ切る。人間なんて勝手なもので、開発の利便性を享受しておきながら、開発そのものには反対を叫んだりする。

でも、それって、自分にとって、生涯にわたり背負っていかなければならないテーマ。それは、故郷の山、武甲山のこと。開発の行きつく先は、・・・知っている方も多いと思いますが、無残なもの。武甲山って、その名を口にしただけで、気持ちが昂る。・・・やめときます。
朝日新聞デジタル 2017/03/06
恩師「死ぬ順番違うだろ」 長野ヘリ墜落で遺族ら悲しみ
http://www.asahi.com/articles/ASK365SYGK36UTIL04K.html
(抜粋)
人命救助を志した隊員9人が命を落とした長野県防災ヘリコプターの墜落事故。遺族や友人は受け止め切れない悲しみにくれた。
(続きを読む)に全文
驚きました。少し前、奥秩父でも遭難者の救助中にヘリが墜落して救助隊員5名が亡くなったことがあったが、今回の事故ではいっぺんに9人のたいへん優秀な救助隊員を失った。関係者の方々のお気持ちを思うと、胸が詰まるようだ。おそらく、今年の夏の、主に北アルプスを中心とする山域の山岳救助は、厳しいものになるだろう。

ねえ、今年は遭難するのやめようね。

さあ、関東も梅雨入りした。あと、1か月半で夏山シーズンがやってくる。山を再開して、はじめての夏。まあ、仕事があるからね。まとまった休みは取れない身分だし、あんまり大ぶろしきを広げずに、連れ合いと一緒に、涼しいところにでも行ってみようかな。霧ヶ峰なんかどうかな。そんなところで、日がな一日、山岳小説を読みふけるのも悪くない。なにしろ、それなら遭難しないしね。


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朝日新聞デジタル 2017/03/06
恩師「死ぬ順番違うだろ」 長野ヘリ墜落で遺族ら悲しみ
http://www.asahi.com/articles/ASK365SYGK36UTIL04K.html
(全文)
人命救助を志した隊員9人が命を落とした長野県防災ヘリコプターの墜落事故。遺族や友人は受け止め切れない悲しみにくれた。

伊熊直人さん(35)は妻子を長野市に残し、長野市消防局から松本市へ単身赴任していた。同局の込山忠憲次長は「非常にショック。まだ若く、これから活躍してもらう人物だった。家庭でも大切な存在なのに」。

「死ぬ順番が違うだろう」。17年前、消防学校の教官として伊熊さんを指導した同局の丸山徹さん(53)はうつむいた。「救助隊を希望します」。伊熊さんは学校生活を終える前、まっすぐな目で目標を語った。勉強やトレーニングに励み、「消防の花形」の県消防防災航空センターに。

今年1月に白馬乗鞍岳で発生した山岳遭難で救助活動にあたり、悪天候で救助に3日かかったが、遭難した神戸市の60代の男性を救った。「活躍は耳に入ってきた。経験を若手に伝えて欲しかった。無念です」。丸山さんは黙り込んだ。

高嶋典俊さん(37)の自宅の庭では6日、幼い子どもたちがサッカーをしながら元気な声を響かせていた。高嶋さんの妻(35)は「いつも通り出て行きました。今は何も考えられません。少しでも心の整理ができたら」と目をうるませた。「本人はなりたかった航空隊。任務を遂行したんだと思います。ずっと希望を出していました。消防という仕事がすごい好きで。天職だったんじゃないかな」。夫の写真を見つめ「かっこいいでしょ。超かっこいいんだよなあ」と言葉を絞り出した。

同年代の子をもつ近所の人たちは「うちの子も遊んでもらった。気さくな方でした」と口々に話した。

高嶋さんと、小口浩さん(42)を派遣した松本広域消防局の幹部は「ともに信望があり、信頼の厚い隊員。自ら志願し航空隊員となり、県全体のために頑張ってきた。非常に残念」と悔やんだ。青森県防災航空隊員の八戸寿士さん(29)は約2年前、講習で小口さんと知り合い、航空隊員同士で意気投合。仕事だけでなく、子どもの話も語り合った。事故を聞き「残念です」と悲しんだ。

甲田道昭さん(40)の妻も自宅で「気持ちの整理がつかない。まだ受け入れることが」と言葉を詰まらせた。

隊に派遣した上田地域広域連合消防本部の松井正史消防次長(58)は「どんな困難な現場でも救助を任せられる貴重な人材だった」と声を震わせた。救助隊で長年、活動を共にし、自身も同航空センターで救助隊員を務めた。「明朗活発で後輩の指導もよくできる、特に優れた隊員だった」。救助の技術に優れ、関東地区の大会にも県代表として出たという。

「仲間思いで、家族思いで」。3日には同本部の退職職員の送別会にも駆けつけた。4月に同本部に戻るはずだった。別の職員は「あと1カ月だね、というような話もしていた。よもや」と惜しんだ。

整備士の清水亮太さん(45)の上司は「子育てに力を入れていた」と話す。隣人の建築業山岸和明さん(69)は「家族のように悲しい」と目を伏せた。清水さんは、自分の小学生の子どもと山岸さんの孫を連れて通学に付き添ってくれた。雪が降った時、公園に雪の坂をつくり、孫とソリで遊んでくれたという。

隊でリーダー格だった瀧沢忠宏さん(47)。派遣元の長野市消防局で上司の男性職員(53)は、瀧沢さんが高校生の頃からの付き合い。母校野球部の後輩にあたり、控え選手でも懸命にボールを追い、弱音を吐かなかった。「高校の頃から変わらない」と目頭をおさえた。

大工原正治さん(42)は4月に佐久広域連合消防本部に戻る予定だった。本部の職員は「一緒に働き、救助の技術、能力、知識が卓越していた。チームワークが大切な消防の現場でコミュニケーション能力にも優れた職員として送り出した」と振り返った。

別の職員も「リーダーシップがあり、後輩思いの隊員だった。とにかくまじめで、精いっぱい仕事をこなしていた」と話した。

伊藤渉さん(35)を隊に派遣した北アルプス広域消防本部は「『人の命を救う。助けたい』という意識が高く、特に仕事熱心だった」と、死を悼んだ。

パイロットの岩田正滋さん(56)は、県消防防災航空隊が発足し、防災ヘリ「アルプス」が導入された1997年から同隊に所属。飛行経験が豊富な人材が全国的に不足するなか、ベテラン機長として隊を支えてきた。

年間300時間程度飛行し、実際の救助は100時間。訓練に150時間を費やしたという。飛行時間は5100時間。3千メートル級の山岳救助も多く、八ケ岳連峰で今年2月に早稲田大学の学生4人の登山パーティーが遭難した事故でも操縦した。

東京都出身で、もとは警視庁航空隊に所属。県の広報によると「アルプスの山々に魅せられ」、長野県のパイロットになった。「山岳での救助活動を消防隊員とともに、日々訓練しています。皆さんが安心して過ごせるようわれわれが待機しています」と紹介されている。

県警松本署を訪れた岩田さんの父は「パイロットの父です。(息子は)こちらを生きがいにして勤務していた」とだけ語った。

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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