韓国人の内省『ルポ 絶望の韓国』 牧野愛博
若い人の仕事が無いみたいですね。15~29歳の若年失業者は2016年に過去最高の9.8%を記録したそうだ。韓国でも急速な少子高齢化が進行していく中でのこの状況だから、事態はたしかに深刻だ。日本が経験した“失われた20年”を、韓国はまさにこれから経験するんだという観測もあるという。
経済の面では悲観論が広がるが、たとえば“失われた20年”一つとっても、仮に似かよった現象が韓国で発生しても、日本と同じ道をたどると決まったわけではない。“失われた20年”は、とても日本らしい現象ではなかったか。実態のないバブルに狂乱したことへの自省から適切な金融政策さえ敬遠して不況を長引かせた。その姿勢は、諸外国から指摘されたように、内向きに過ぎた。
だけど、日本人は、本来、つましい生活を惨めだとはとらえない。おそらくそっちの方があっている。バブル以前を記憶する世代ならなおさらで、むしろそんな生活に郷愁をそそられたりする。日本文化には、お金をかけようとすれば天井知らずのものはいくらでもあるが、いくらもかけずに楽しめるものがいくらでもあることも日本文化の特徴。この内向きの20年間は日本らしさの再発見につながり、今や諸外国からの関心も、非常に高くなっている。
菅原道真の進言で遣唐使の派遣をやめて内向きになったことで、国風文化が花開いた。諸外国との交流を制限した江戸時代に花開いた文化は、まさに今、諸外国から賞賛される私たちの日常生活のもとになったものである。
“失われた20年”とは言うものの、“失われた”ものばかりではないということだ。
『ルポ 絶望の韓国』 牧野愛博 文春新書 ¥ 950 朴槿恵大統領の弾劾・罷免・逮捕の過程で垣間見えた韓国という隣人の「病理」 |
韓国人は、そんなにも内向きではないだろう。いやむしろ、外向きに過ぎるんじゃないかとさえ感じる。外ばっかり見てるんじゃないの。なにしろ、私は、けっこう頻繁に感じるんです。韓国人の視線を・・・。韓国人から見られているように感じるのは、私だけが特別とは思えない。多くの日本人がそのように感じているんじゃないだろうか。もしかして、韓国人が“外向き”に感じられるというのは、日本に文句ばっかつけてるから、そう感じられるのかな。
経済規模が急速に縮小してデフレスパイラルに陥ったとしても、いつまでも韓国人がナイーブに自省するというのは考えづらい。 適切な経済政策どころか、周辺諸国、・・・日本が眉をひそめるような手を打ってくることも考えられる。“日本に支援を依頼する”なんてことじゃなくて、かつて韓国に迷惑をかけた日本は、それをするのが当たり前であるかのように振る舞うことは、これまでにもあった。
そもそも、自省するなら、本来の朝鮮半島の歴史に向き合って欲しい。韓国人が、もしも、そんな自省の期間を過ごせるならば、その期間は、韓国にとって、非常に貴重なものになるだろう。
まずは、とりあえず、“慰安婦問題をめぐる日韓合意”だな。なんか、韓国では、これを白紙に戻そうという動きが、文在寅大統領に代わってから激しい。この期に及んでそんなことなら、“経済低迷にともなう自省期間に自らの歴史に向き合う”なんて、端からありえないってことになってしまう。
フットボール批評 2017/06/02 済州の乱闘事件、韓国紙が理不尽な批判。浦和MF阿部勇樹へのエルボーは「偶発的」 https://www.footballchannel.jp/2017/06/02/post214125/ (全文) 先月31日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の浦和レッズ対済州ユナイテッドの試合で、済州の選手が起こした乱闘騒ぎについて一部の韓国紙が理不尽な批判を展開している。 (続きを読む)に全文 |


フットボール批評 2017/06/02 済州の乱闘事件、韓国紙が理不尽な批判。浦和MF阿部勇樹へのエルボーは「偶発的」 https://www.footballchannel.jp/2017/06/02/post214125/ (全文) 先月31日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の浦和レッズ対済州ユナイテッドの試合で、済州の選手が起こした乱闘騒ぎについて一部の韓国紙が理不尽な批判を展開している。 事の発端は、済州のDFペク・ドンギュが浦和のMF阿部勇樹にエルボーを食らわせたシーンである。 2戦合計スコア2-2の状況で迎えた延長後半、浦和はDF森脇良太が決勝ゴールを奪う。その後、浦和は相手陣内でボールをキープして時計の針を進めた。 このプレーをきっかけに済州は浦和の選手たちと衝突。控えだったペク・ドンギュはビブスを着てベンチに座っていたはずだが、全力疾走でピッチを横断し阿部の顔面にエルボーを食らわせた。試合出場のなかったペク・ドンギュには、当然レッドカードが提示されている。 韓国紙『ブリッジ経済新聞』は「浦和が被害者のコスプレ。済州の一方的な暴行ではない」と報じている。 同紙が伝えているところによると、ペク・ドンギュが阿部にエルボーを食らわせたのは「偶発的」なのだという。浦和のFWズラタンと済州の選手が口論していたところを仲裁に入ろうとしたペク・ドンギュは、「スピードをコントロールできず阿部とぶつかった」という言い分だ。 映像を見る限り、ペク・ドンギュはズラタンには見向きもせず一目散に阿部目がけて走っていることがわかる。明らかに肘を前に出して阿部に顔面に直撃させているため、「偶発的」とは言い難い。 だが同紙は「済州の選手と衝突した原因を引き起こしたにもかかわらず、浦和は被害者のコスプレを続けている」と、あくまでも衝突の原因は浦和側にあると主張している。 また、決勝ゴール後の浦和のボールキープにも苦言を呈した。通常、リードしたチームが相手陣内でボールをキープすることは世界のサッカーにおいて常套手段だが、「普通ではなかった」と、これにも批判的な論調だった。 済州のチョ・スンファン監督は「ファンにはいい試合といいマナーを見せることができず申し訳なく思う」と謝罪の言葉を述べた一方で、「浦和の選手が我々のベンチに向かって勝利を喜んだことで選手たちを刺激した」とも発言していた。 韓国メディアの多くはこの乱闘事件を冷静かつ客観的に報じ、済州を批判するメディアもあったが、『ブリッジ経済新聞』は浦和に対して批判的に報じている。 しかし、どんなに試合がエキサイトしようと暴力は絶対に許されるべきではない。激しさの中でもフェアーにプレーし、互いをリスペクトするべきだろう。 |
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