日経社説:『「女性宮家」と国民の覚悟 』・・・困った
日経社説:「女性宮家」と国民の覚悟
2011/12/1付
「女性宮家」の創設を政府が検討することになった。このままでは皇族が減っていくことははっきりしている。女性宮家は、将来も天皇の地位を安定して継いでいくこととも関わっている。幅広い、建設的な議論が欠かせない。
現在、女性皇族は結婚によって皇室を離れると皇室典範が定めている。それを男性皇族と同様、宮家をつくって皇室にとどまれる仕組みに変えようというのが、女性宮家創設の趣旨だ。
皇室はいま23人。女性が15人と多く、未婚の8人のうち6人が20代だ。女性皇族が結婚して皇室を離れれば、皇室の数は急激に減ることになる。
一方、天皇の地位は父方が天皇の血筋を引く男性が継ぐと定められている。皇位継承者は、皇太子さま、秋篠宮さま、悠仁さまの順だが、天皇陛下の孫の世代は悠仁さま一人しかいない。
皇位継承のありかたをめぐっては小泉純一郎政権時代の2005年、有識者会議が女性天皇や母方が天皇の血を引く天皇を認める報告をまとめた。報告には女性宮家の創設も盛り込まれている。
しかし、06年9月に悠仁さまが生まれて以降、議論は立ち消えになったままだ。長く放っておける問題ではない。
今月23日に78歳になる天皇陛下は、11月に19日間入院された。昨日46歳になった秋篠宮さまは記者会見で、「皇室のあり方について私や皇太子殿下の意見も聞いてほしい」と述べ、「天皇の公務に定年制も必要になってくる」との考えを示されている。
女性宮家の創設には皇室典範の改正が必要だ。宮家をつくる女性皇族の範囲も決めねばならない。将来は、一般の男性が結婚して皇室の一員になるということも想定される。そういった形で皇室を支える覚悟が、国民にも求められるわけだ。
憲法第1条は「天皇の地位は国民の総意に基づく」とうたっている。皇室のあり方は、国民一人ひとりと無縁ではない。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E4EBE2EBEAE4E2E2E3E3E0E0E2E3E38297EAE2E2E3?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
日経新聞の皇室への想いは、憲法条文に書かれた程度のものであるらしい。
私は、自分の皇室への想いが特別であるとは思わない。
しかし、日経の皇室に対するとらえ方とはまるで違う。
日経のそれには、怒りさえ感じる。
天皇陛下と国民との紐帯は、憲法に規定されたからどうのこうのという問題ではない。
戦後日本社会の意見をリードしてきた人たちが、いくら天皇陛下の存在をを憲法や法令のなかに閉じ込めようとしても、それは無理なのだ。
天皇陛下を、憲法や法令の条文の下にしか解釈できていない日本人の代表が小沢一郎だ。
小沢一郎は、こう言った。
『何とかという宮内庁の役人がどうだこうだ言ったそうだが、日本国憲法、民主主義を全く理解していない発言としか思えない。私には信じられない。政府の一部局の一役人が内閣の方針について、どうしても反対なら辞表を提出した後に言うべきだ。・・・天皇陛下の国事行為は、国民の代表たる内閣の助言と承認で行われる。(羽毛田長官の政治利用に当たるとの懸念に従えば)国事行為は全部政治利用になってしまう。天皇陛下は何にもできないではないか。・・・天皇陛下のお体、体調がすぐれないというなら、優位性の低い行事はお休みになればいいことではないか。』
小沢一郎が天皇陛下に求めたことは国事行為ですらないから、彼は憲法や法令すら自分勝手に解釈していたわけだが、いかにも嘆かわしい。
日経新聞は、小沢一郎の嘆かわしい人物を反面教師とし、この社説の内容を反省してほしい。
また、『「女性宮家」と国民の覚悟』などと言っているようでは、皇室に対する理解が全く不足している。
不足しているのでなければ、悪意があると言うことになる。
本来は、「昨日の秋篠宮さまのご発言から皇室の方々の思いをお察し申し上げ、国民からすすんでご安心いただけるよう頑張りましょう」くらいのことを書いてほしいところだが、これでは無理だ。
皇室の思いは、「万世一系の皇統を守ること」に尽きる。
それを、皇室の方々の口から言わせるようなまねはしてはならない。
国民の務めだと思う。

2011/12/1付
「女性宮家」の創設を政府が検討することになった。このままでは皇族が減っていくことははっきりしている。女性宮家は、将来も天皇の地位を安定して継いでいくこととも関わっている。幅広い、建設的な議論が欠かせない。
現在、女性皇族は結婚によって皇室を離れると皇室典範が定めている。それを男性皇族と同様、宮家をつくって皇室にとどまれる仕組みに変えようというのが、女性宮家創設の趣旨だ。
皇室はいま23人。女性が15人と多く、未婚の8人のうち6人が20代だ。女性皇族が結婚して皇室を離れれば、皇室の数は急激に減ることになる。
一方、天皇の地位は父方が天皇の血筋を引く男性が継ぐと定められている。皇位継承者は、皇太子さま、秋篠宮さま、悠仁さまの順だが、天皇陛下の孫の世代は悠仁さま一人しかいない。
皇位継承のありかたをめぐっては小泉純一郎政権時代の2005年、有識者会議が女性天皇や母方が天皇の血を引く天皇を認める報告をまとめた。報告には女性宮家の創設も盛り込まれている。
しかし、06年9月に悠仁さまが生まれて以降、議論は立ち消えになったままだ。長く放っておける問題ではない。
今月23日に78歳になる天皇陛下は、11月に19日間入院された。昨日46歳になった秋篠宮さまは記者会見で、「皇室のあり方について私や皇太子殿下の意見も聞いてほしい」と述べ、「天皇の公務に定年制も必要になってくる」との考えを示されている。
女性宮家の創設には皇室典範の改正が必要だ。宮家をつくる女性皇族の範囲も決めねばならない。将来は、一般の男性が結婚して皇室の一員になるということも想定される。そういった形で皇室を支える覚悟が、国民にも求められるわけだ。
憲法第1条は「天皇の地位は国民の総意に基づく」とうたっている。皇室のあり方は、国民一人ひとりと無縁ではない。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E4EBE2EBEAE4E2E2E3E3E0E0E2E3E38297EAE2E2E3?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
日経新聞の皇室への想いは、憲法条文に書かれた程度のものであるらしい。
私は、自分の皇室への想いが特別であるとは思わない。
しかし、日経の皇室に対するとらえ方とはまるで違う。
日経のそれには、怒りさえ感じる。
天皇陛下と国民との紐帯は、憲法に規定されたからどうのこうのという問題ではない。
戦後日本社会の意見をリードしてきた人たちが、いくら天皇陛下の存在をを憲法や法令のなかに閉じ込めようとしても、それは無理なのだ。
天皇陛下を、憲法や法令の条文の下にしか解釈できていない日本人の代表が小沢一郎だ。
小沢一郎は、こう言った。
『何とかという宮内庁の役人がどうだこうだ言ったそうだが、日本国憲法、民主主義を全く理解していない発言としか思えない。私には信じられない。政府の一部局の一役人が内閣の方針について、どうしても反対なら辞表を提出した後に言うべきだ。・・・天皇陛下の国事行為は、国民の代表たる内閣の助言と承認で行われる。(羽毛田長官の政治利用に当たるとの懸念に従えば)国事行為は全部政治利用になってしまう。天皇陛下は何にもできないではないか。・・・天皇陛下のお体、体調がすぐれないというなら、優位性の低い行事はお休みになればいいことではないか。』
小沢一郎が天皇陛下に求めたことは国事行為ですらないから、彼は憲法や法令すら自分勝手に解釈していたわけだが、いかにも嘆かわしい。
日経新聞は、小沢一郎の嘆かわしい人物を反面教師とし、この社説の内容を反省してほしい。
また、『「女性宮家」と国民の覚悟』などと言っているようでは、皇室に対する理解が全く不足している。
不足しているのでなければ、悪意があると言うことになる。
本来は、「昨日の秋篠宮さまのご発言から皇室の方々の思いをお察し申し上げ、国民からすすんでご安心いただけるよう頑張りましょう」くらいのことを書いてほしいところだが、これでは無理だ。
皇室の思いは、「万世一系の皇統を守ること」に尽きる。
それを、皇室の方々の口から言わせるようなまねはしてはならない。
国民の務めだと思う。


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