めんどくせぇことばかり 『KZ'Deep File いつの日か伝説になる』 藤本ひとみ

『KZ'Deep File いつの日か伝説になる』 藤本ひとみ

あとから知ったんだけど、これは、『探偵チームKZ事件ノート』というシリーズの中の一つのお話。藤本ひとみさんは、この手のライトノベル系とも言えるお話も手がけているんですね。いやいや、大変面白く読ませてもらいました。あとにも書きましたけど、旅のお供にはちょうどいい本ですね。
古都、長岡京で開かれる旧財閥の懇親会。厳重な警戒の中、ナイフを持ち込む少年の目的は!?二つの蜂の巣、誘拐された幼女、からむ因縁の糸はどこに続くのか!? 真実を追う少年たちの夢と挫折、友情と葛藤を描く、書き下ろし長編。
これは、“売らんがため”の口上書きね。

でも、あんまりいい口上じゃないな。読んでみると、もっともっと面白いよ。なにしろ、私はこの本を買って後悔してたんだから。

・・・というのもね。私、通常、あんまり作者にこだわらないんです。誰が書いたかって、あまり気にしないの。もちろん読むたびに面白ければ、次第に名前も覚える。まあ、藤本ひとみさんじゃあ、“覚える”もへったくれもないんだけどね。だから、藤本さんの名前で買っちゃったのよ。内容をちっとも確認せずに。帰ってからペラペラめくったら、ちっともフランスじゃあないし、ちっとも歴史ものじゃあないし、・・・そういうことで、後悔したわけ。

じつはここのところ、仕事が忙しくてね。本を選ぶ暇がないもんだから、バタバタしながら本を買ってくる。ネットの場合もあるけどね。それこそ、はずれがあって当然くらいの状況だな。なんて、図に乗ってひっくり返ってペラペラめくっているうちに、・・・なんだよ、面白い。

まったく、私は恥ずかしい。こんな面白い本を読みそびれるところでした。たしかに、日ごろの自分の趣味・趣向とはだいぶ違うんだけど、そんなこととは関係なく面白い。

旅の電車の中で外の景色を見るのに疲れたときに、こんな本がお供なら、いい旅になるだろうな。


講談社  ¥ 1,512

若者たちが持つ快活さと真摯さ、繊細さ。いつの間にか消えていき、二度と戻ってこないもの
序章
第1章  呪いの都
第2章  ゲノム編集
第3章  我がKのために
第4章  奇妙な祠
第5章  因縁の糸
第6章  時を超える闇
終章


四人の中学生を主人公にした話。保険金一家殺害事件がどうの、ゲノム編集によるデザイナーベイビーがどうのって話が絡まって進んでいく話。縦糸には、第二次世界大戦末期、配線が色濃くなる中、政商として成り上がった財閥創業家が軍から委託された裏の仕事と、終戦後の混乱の中で発生した二人の人物の失踪事件が編み込まれている。

散漫になるかと思われるほど色々な糸が使われていることに不安を覚えながら中盤までを読むことになるが、終盤に向かって、それが一つの意味を持たされていく様子が心地良い。

その糸の一つに、石綿、アスベストの製造と、その被害の話がある。この折り込み方が非常に巧妙で、その始まりは、なんと・・・。ちょっと、これは、これから読む人のためにやめておこう。

子供の頃、父の会社が石綿を作っていた。父は休みの日でも会社に行って仕事をすることがよくあった。その仕事が簡単に終わりそうな時は、自転車の荷台に私を乗せて連れて行くことがよくあり、仕事をこなす間、私を工場の中で遊ばせておいた。なんだかわからないけど、休みの日の工場にも人がいて、なんだかんだと珍しいものをでしてきて遊んでくれた。木くずだとか、鉄くずだとかね。

その工場の隅っこには、いつもふわふわした綿くずのようなものが、けっこううず高く積もっていたような記憶がある。あれは何だったんだろうか。

父が死んだあと。同じ時期に同じ工場で働いていた方が仏壇に手を合わせに来てくれた。その方は会社から依頼を受けて、石綿を製造していた時期に努めていた人に連絡を取って、アスベストの外を説明し、医者に掛かることを勧めて回っていた。

いずれにせよ。私は1960年生まれ。いろいろな意味合いで、日本は“混沌”の中から立ち上がってきたんだ。

そうそう、この本にはもう一つ、“早良親王の怨霊”というすごい糸が使われていることをお伝えして、終わります。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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