めんどくせぇことばかり 『さすらいの仏教語』 玄侑宗久

『さすらいの仏教語』 玄侑宗久

じつは、この本はずいぶん前に読んでいる。出版されたのが2014年1月。おそらくそれから間もない時期に読んでいる。もともと、“言葉”には興味があるし、この本も面白く読んだ記憶がある。それにもかかわらず、ブログにこの本の記事を書いた形跡がない。なんで書かなかったんだろう。特別なことは、なにも思い当たることはない。・・・まっ、たまたまだろう。
特別なことはなく、ブログにも記事を書かなかったこの本を、どうしてまた、たまたま取り上げることになったのか。じつはこっちには理由がある。その理由というのが、右の本。
*現在、本の写真が反映されてない。大丈夫かな?

これ、『さすらいの仏教語』の、-大活字シリーズー版です。いやー、偶然、最寄りの図書館に入っているのを見つけて、なつかしさに手に取りペラペラとめくって見るうちに読み始めてしまい、貸し出ししてもらいました。家に帰って読み始めると、読みやすいこと、読みやすいこと。・・・何がって、字がでかいからだよ。読んでいても、楽なんだよね。

内容が面白いこともあって、ほとんどストレスなく、面白く読むことができた。

さて、その内容だけど、長い時間の間にものごとは変わる。それは仏教の教えそのものでもある。時には、まったく違うものに変化する場合もある。まかり間違って、正反対の意味を持つようになるものもある。そうなると、もとはそのものの名を意味した言葉も変質していくしかなくなる。

言葉が、本来の意味していた本質を失って変質していく。変質しながらも、言葉は常に何らかの意味を持ったのだ。著者は、それを言葉の“さすらい”と呼ぶ。その間に、多くの言葉が失われたのかもしれない。でも生き残った者も少ないくない。それらは意味する内容を微妙に変化させ、荒波にもまれて変質し、分化したりしながら別の意味や思想と合流し、たくましく生き延びてきたのである。


中央公論新社  ¥ 821

諸行無常、物事は変化する。内実が変わったのに言葉が変わらないと、言葉そのものの意味が変質する

はじめに
Ⅰ 師子身中の虫/莫 迦/ホラ吹き/魔 羅/どっこいしょ/皮 肉/貧者の一燈/観 念
   娑 婆/退 屈/大丈夫/分 別
Ⅱ 餓 鬼/素 性/阿弥陀クジ/油 断/うろうろ/ないしょ/工 夫/がたぴし/めっぽう
   ふしだら/ご開帳/祇 園
Ⅲ 三千大千世界/女 郎/お陀仏/砂 糖/台無し/つっけんどん/爪弾き/あまのじゃく
   けげん/おっくう/説 教/袈 裟
Ⅳ 利 益/藪と野暮/ゴタゴタ/ご馳走/出 世/自 由/一大事/老婆心/不思議/おぼん
   彼 岸/玄 関/後生と一蓮托生
Ⅴ えたい/微 塵/金輪際/有頂天/奈 落/功 徳/冥 利/愚 痴/閻 魔/般 若/微 妙
   檀那と坊主
Ⅵ 言語道断と自業自得/上 品/実 際/権 化/極 微/念 仏/挨 拶/講 堂/伽 藍/邪 見/徹 底
   啖 呵/中 有/瓦/閼 伽/補陀落
Ⅶ 南 無/七 難/荼 毘/聖/道 場/塔 婆/無 念/露 地/愛 嬌/方 丈/菩 提
仏教語索引

今でもそうだが、日本人には言葉を逆さにしてしまうことがよくある。六本木がギロッポン、寿司がシースーなんてのは“業界用語”なんて呼ばれるけど、“業界”ってなんだ?

もう、逆さにされた言葉の方が、今では当たり前に使われていることも少なくない、「ゲンを担ぐ」というが、その“ゲン”はもとは“ギエン”、逆さにすれば縁起になって、「縁起を担ぐ」がもともと。そういえば、“新しい”は“あたらしい”と読むが、もとは“あらたしい”が正しいらしい。“新た”な気持ちは、“あらた”と読むもんね。

「だらしない」という言葉がある。ないのは“だらし”であるが、これが逆さにされている。逆さにされる前は“しだら”。“しだら”は、“だらし”に等しいのだ。だから、「だらしない」と「ふしだら」は共通性を持つ。

“しだら”の本来の意味だが、インドではネックレスなどを貫く糸、シナでは織物の経糸をあらわし、漢字をあてると「修多羅」。本来の意味するところは《生活上の筋》、《規則正しさ》だそうだ。

「修多羅」って、もしかしたら、「スートラ」か? 「スートラ」といえば、「カーマ・スートラ」。「カーマ・スートラ」はインドの性愛論書。つまり、“正しい性愛”について書かれた本。正しい律動を感じる。

《規則正しさ》はリズムに乗って、「スーダララッタ、ホイホイっと」
そんなことはともかく、私の結論。・・・すべての本が、ー大活字本ーになるべきだ。・・・歳とったんだなあ、私も・・・。

歳だから、“三千代”なんていう名前出されると、新珠三千代を思い出してしまう。考えたこともなかったけど、その“三千代”というのも仏教語だそうだ。“三千大千世界”の“三千”なんだそうだ。“三千大千世界”とは、頭に思い浮かべることもできないくらいに大きな世界のこと。大きく深い愛で何でも受け入れてくれる女。私の新珠美千代像にぴったりだ。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
関連記事

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください
人気ブログランキングへ にほんブログ村 政治ブログへ


言葉は人の心をあらわします。
「歌は世につれ世は歌につれ」と言いますが、言葉についても同じことが言えるでしょう。
これから出る本
















































当ブログ内人気図書 






















































カウンター
カテゴリ
ブロとも一覧
アジシオ次郎の時事原論
はりこのはやしや 
ハシビロコウ
素足のアイドル達
うさぎ屋の四方山話
わくわく株式投資
プロモデラー林哲平のジャンクロボット創作ブログ『ケルバーダイン』
大好き!グラビアアイドル!
伊織のブログ
Re:BAD TASTE♥
QWERT 5w1h
「伝わる技術」オトデザイナーズ・坂本真一
歌と知恵でハッピーライフ^^
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
最新記事
応援して下さい