めんどくせぇことばかり 『拉致と日本人』 蓮池透 辛淑玉
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『拉致と日本人』 蓮池透 辛淑玉

なんだかんだ言いながら、私も情報はマスコミに頼りっきりで、あとはいくらかの本を読む程度。だから拉致問題にしたって、マスコミの報道の頻度とともに、私も関心を低下させてしまった。・・・しょうがねぇな、まったく。
蓮池透さんが、『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』という本を出されたときには、正直なところ唐突な感じがした。蓮池さんは、家族会の一員として露出していた頃から、さかんに政府の不作為を攻撃していた。どうも性格的に、怒っている人がいると、怒られている側に立ってものを考えてしまう。怒られている政府の立場に立って、「なにができるんだろうか」を考えてしまう。

なにもできないのだろうか。だとしたら、それはなぜか。そう考えていくと、《日本が確固たる独立国家ではないからだ》というところまで行ってしまう。

おそらく、蓮池さんにとって、家族会の主要メンバーとして活動していた時も、安倍首相を“冷血”とののしる今も、その部分への強い不信感・・・というよりも憤りが、当時と今に共通する行動のエネルギーになっているんだろう。


『拉致と日本人』    蓮池透 辛淑玉

岩波書店  ¥ 1,836

拉致被害者家族と在日朝鮮人 国家に翻弄された家族と人間をめぐる対話・・・?
はじめに──この社会で共に生きてきた蓮池透さんへ
第1章 拉致問題に取り組まない政治
辛淑玉の目線……❶
 朝鮮籍=北朝鮮国籍?──無知と無関心を利用したプロパガンダ
第2章 家族と国家
辛淑玉の目線……❷
 「拉致」に群がった人々の作る未来
第3章 北朝鮮と在日朝鮮人
辛淑玉の目線……❸
 「拉致事件」とはなんだったのか
第4章 分断を超えて

辛淑玉さんは、叔父さんとおじいさんを、北朝鮮帰還運動で北に送り出したんだそうだ。彼らは、北に到着した瞬間から、労働力もお金も知識も、全部吸い上げられて、吸い上げるものが無くなると、最後は捨てられるんだそうだ。

《敗戦後も朝鮮戦争などで祖国に帰れなかった人たちは、日本での差別に苦しんでいたこともあり、北朝鮮という新しい社会に希望を見出そうとしました。韓国政府は在日を敵視していたし、また軍事独裁政権だったこともあって、社会主義を標榜する北朝鮮が「楽園」として伝えられ、金日成も在日朝鮮人を「海外公民」と表現し、祖国に帰れば差別もなく、平等に扱われて教育も受けられる、というキャンペーンを日本のメディアとともに展開したのです。一方、日本政府は貧しい朝鮮人を日本から追い出したかったし、朝鮮植民地支配の結果である在日を見たくなかった。p92》


気持ちはわからないじゃないけど、人のせいにしたって仕方がないって・・・。

《1959年から約20年間の間に、日本国籍を持った女性やその子も含めて、約9万5000年が北朝鮮に渡りました。しかし、そこは楽園ではなく、一度来てしまったら二度と戻ることのできない地獄でした。財産を没収された在日の命の綱は、日本に残る親族だけです。p92》

叔父さんとおじいさんは、辛淑玉さんが仕送りをやめてしばらくして、どうやら亡くなったらしい。

蓮池薫さんは、北朝鮮で、日本語の新聞や雑誌、書物などを朝鮮語に訳す仕事をしていたんだそうだ。もちろん、当局からチェック済みの記事を渡されるらしいんだけど、その中に、たまたまなんかの手違いで見過ごされた重要なものが紛れてることがあるらしい。

なんと蓮池さんは、手渡された記事の中に自分の両親の写真を発見したんだという。ご両親は、どうやら救出活動をしている周回で、たすきをかけた姿で写真に写っていたという。それを見て蓮池さんは、自分の両親が元気で、自分を助け出すために頑張ってくれているということを知ったんだろ言う。その上で、自分が日本に変えれる日は来ないだろうと思っていたんだそうだ。・・・せつない話だね。

蓮池さんにしろ、地村さんにしろ、カップルで拉致されたのは、男を人質にして、女に海外工作活動をさせるという意図があったらしい。だから、蓮池さんの場合なら、祐木子が狙いで、薫さんは人質として拉致された。

当初は別々に監禁されて、互いに、相手は日本に帰されたと言われていたらしい。・・・北朝鮮にいたころのこと、もっともっといろいろ書かれているけど、このくらいにしとくね。後は読んでみてね。

拉致問題に関して、マスコミとともに関心を低下させてしまったことは確か。辛淑玉さんの物言いには、正直頭にくる。だけど、それは朝鮮人に特有のもので、“ああ言えばこう言う”という世界に迷い込むだけだから、私はあえてなにも言わない。それはそれとして、この本を読めたことは、自分にとって幸運だったと感謝している。個人と国家という重い問題も、いかに解決することが難しくても、目をそらしてはいけないことだしね。







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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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