『世界一美味しい煮卵の作り方』 家メシ食堂
本の名前の付け方が絶妙ですね。場合によっては、“煮卵専用の料理本”、なんて思われかねないという懸念もあったはず。それをあえて押し通すことで、逆に、煮卵に代表されるこの本の、《適当で、楽で、安く済んで、それでいて美味しい》という性質を十二分にあらわしている。見事なネーミングだ。
この本を買って帰った翌日である25日の朝、とりあえず、前の晩に作って味をなじませておいた煮玉子を食った。その夕方、帰りにスーパーに寄ってたまごを一パック買ってきた私は、煮玉子を作ってジップロックに入れてで味をつけている。ごはんのたびに出して食べるんだ。
連れ合いにも、一つだけあげた。
“一人暮らし料理人気ランキング”というのがあるんだそうだ。そこで、26週に渡って連続で1位の地位に輝き続けているという。なんと半年以上も1位を続けるとは・・・。
日本には、そんなにも寂しいやつが溢れているわけか。・・・そっちのほうが問題だな。


いずれも、"適当で、楽で、安く済む”料理のオンパレードだ。それがうまいかどうかは、人による。
だけど中には、「これはあまりと言えば、あんまりな」と言うものもないではない。《やみつき塩キャベツ》なんて、キャベツをちぎって、牛角旨塩ダレとすりごまをまぶすだけ。こんなもの料理とは言わない。“うまいまずい”は、キャベツによる。
これなら、私が山に持っていく“ソーセージサンド”の方がよっぽど料理だ。まな板の上で、八枚切りの食パンを、すりこ木の棒を使って適当に伸す。伸しておかないと上手に負けない。魚肉ソーセージを縦半分に切る。きゅうりを細長く切る。水気のあるものが巻いてあると食いやすい。サランラップの上にのしたパンを載せ、からしマヨネーズを塗る。ソーセージときゅうりを乗せて巻く。サランラップを巻き簾のように使って上手に巻く。サランラップの両端をくるくると巻き上げて、そのままタッパに入れる。山に持っていくと、これは便利。汚れた手でも大丈夫。雨が降ってるとき、立ったままでも食えるし、歩きながらでも食えて、即座に力に変わる。
その程度に“適当で、楽で、安く済む”料理が満載。麺類の中には、山で使えそうなほどの“適当さ”のものもあり、ありがたいところ。
先ほど、《やみつき塩キャベツ》なんて料理じゃないと言った。言ったは言ったけど、キャベツさえまずくなければ、これはうまい。おんなじくらい料理じゃないのは、《濃厚!釜玉うどん》。これなら私の得意な、《素うどんじゃなくて酢うどん》の方がよっぽど料理っぽい。冷やしうどんに酢をたっぷり入れためんつゆを注ぎ、おぼろ昆布をたっぷり混ぜ込んで食べる。夏場にはいい。でも、料理じゃないけど、《濃厚!釜玉うどん》も、間違いなくうまい。
呆れるほど簡単な作り方で、驚くほどうまい。考えてみれば、これに過ぎるものはない。
仕事から帰ると、連れ合いは出かけている。晩飯は作っておこう。何にしようか。とりあえず、キャベツでもちぎろう。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
この本を買って帰った翌日である25日の朝、とりあえず、前の晩に作って味をなじませておいた煮玉子を食った。その夕方、帰りにスーパーに寄ってたまごを一パック買ってきた私は、煮玉子を作ってジップロックに入れてで味をつけている。ごはんのたびに出して食べるんだ。
連れ合いにも、一つだけあげた。
“一人暮らし料理人気ランキング”というのがあるんだそうだ。そこで、26週に渡って連続で1位の地位に輝き続けているという。なんと半年以上も1位を続けるとは・・・。
日本には、そんなにも寂しいやつが溢れているわけか。・・・そっちのほうが問題だな。
『世界一美味しい煮卵の作り方 家メシ食堂』 はらぺこグリズリー 光文社文庫 ¥ 972 適当で楽で安く済んで、でも美味しい料理こそ、本当に必要な料理じゃないだろうか |
いずれも、"適当で、楽で、安く済む”料理のオンパレードだ。それがうまいかどうかは、人による。
だけど中には、「これはあまりと言えば、あんまりな」と言うものもないではない。《やみつき塩キャベツ》なんて、キャベツをちぎって、牛角旨塩ダレとすりごまをまぶすだけ。こんなもの料理とは言わない。“うまいまずい”は、キャベツによる。
これなら、私が山に持っていく“ソーセージサンド”の方がよっぽど料理だ。まな板の上で、八枚切りの食パンを、すりこ木の棒を使って適当に伸す。伸しておかないと上手に負けない。魚肉ソーセージを縦半分に切る。きゅうりを細長く切る。水気のあるものが巻いてあると食いやすい。サランラップの上にのしたパンを載せ、からしマヨネーズを塗る。ソーセージときゅうりを乗せて巻く。サランラップを巻き簾のように使って上手に巻く。サランラップの両端をくるくると巻き上げて、そのままタッパに入れる。山に持っていくと、これは便利。汚れた手でも大丈夫。雨が降ってるとき、立ったままでも食えるし、歩きながらでも食えて、即座に力に変わる。
その程度に“適当で、楽で、安く済む”料理が満載。麺類の中には、山で使えそうなほどの“適当さ”のものもあり、ありがたいところ。
先ほど、《やみつき塩キャベツ》なんて料理じゃないと言った。言ったは言ったけど、キャベツさえまずくなければ、これはうまい。おんなじくらい料理じゃないのは、《濃厚!釜玉うどん》。これなら私の得意な、《素うどんじゃなくて酢うどん》の方がよっぽど料理っぽい。冷やしうどんに酢をたっぷり入れためんつゆを注ぎ、おぼろ昆布をたっぷり混ぜ込んで食べる。夏場にはいい。でも、料理じゃないけど、《濃厚!釜玉うどん》も、間違いなくうまい。
呆れるほど簡単な作り方で、驚くほどうまい。考えてみれば、これに過ぎるものはない。
仕事から帰ると、連れ合いは出かけている。晩飯は作っておこう。何にしようか。とりあえず、キャベツでもちぎろう。


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