めんどくせぇことばかり 『日本人が知らない最先端の世界史2』 福井義高

『日本人が知らない最先端の世界史2』 福井義高

不戦条約
第一条
締約国は国際紛争解決の為、戦争に訴ふることを非とし、且つその相互関係において国家の政策の手段としての戦争を抛棄することを其の各自の人民の名において厳粛に宣す
第二条
締約国は相互間に起こることあるべき一切の紛争、又は紛議は、その性質、又は起因の如何を問わず、平和的手段に依るの外、之が処理、又は解決を求めざることを約す

この本の中でも言ってるけど、《日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する》っていう日本国憲法第九条一項のモデルだね。

ケロッグ・ブリアン協定とも呼ばれるのは、アメリカの国務長官フランク・ケロッグと、フランスの外務大臣アリスティード・ブリアンの尽力によって締結にこぎつけたものであったから。そのケロッグは、公園で次のように言う。 《・・・いかなる意味においても自衛権を制限し、損なうものは存在しない。この権利は主権国家に固有のものであり、すべての条約に暗に含まれている。すべての国家は攻撃又は侵入からその領土を守る自由があり、状況が自衛のために戦争に訴えることを必要としているか否かを決定する権限は、個々の国にだけある》と言っている。

その上で本書は、《不戦条約とは、極論すれば、戦間期でもっとも国際関係が安定していた状況のもと、英米本意の現状維持を承認した上での、世論向けPフォーマンスに過ぎなかった》と言う。



祥伝社  ¥ 1,728

歴史を学ぶことは重要である。しかし、都合よく利用しようとすれば、手痛いしっぺ返しを食う
序章 「反グローバリスト」は「極右」なのか
Ⅰ  満洲におけるソ連情報機関と日本
Ⅱ  「スペイン内戦」の不都合な真実
Ⅲ  「憲法フェティシズム」の果て
Ⅳ  「欧州共同体」という大いなる幻想
Ⅴ  「不戦条約」と日本の運命

不戦条約は有名無実。なにしろ、自衛戦争であるか、戦略戦争であるかの判断権は戦争を行っている当事国にあるというのだから。

たしかに有名無実であるが、それは戦間期の国際関係をリードした英米にとって、有名無実であるということ。ソ連がフィンランドに攻め込んだことを英米は侵略と判断した。イタリアがエチオピアに攻め込んだのは、イタリアをドイツに接近させたくない英米のの都合によって、侵略ではないことになった。

不戦条約は、たしかに締結されたのだ。締結されたことによって、しっかり意味を持った。ただ、戦間期の国際関係をリードした英米だけは、その適応対象外になったということだ。

なにしろ、国際世論というものが、英米指導層の判断に大きく左右されていたことを考えれば、法的に無効な条約ではあっても、英米には極めて都合の良い政治的武器となる。法的拘束力がない以上、自らの武力行使は常に正当化できる一方、気に食わない国の武力行使は、国際世論を誘導して、法的にはともかく道徳的非難に値すると糾弾して、その国を国際社会から孤立させ、追い詰めることができる。

戦間期に、そうして孤立し、追い詰められていった国を、私、知ってるよ。

この本でずいぶんブログの記事を稼がせてもらっちゃった。ネタバレでごめんなさい。でもね。言い訳じみてるけど、ここに書かれている「最先端の世界史」は、実は、ずいぶん前から言われていることばかりだよね。それが「最先端」なのは、ようやくそれが世の中に顔をだすことができるようになったから。

歴史修正主義。安倍晋三首相がチャイナや韓国、さらにアメリアからも、そう罵られることがある。歴史修正主義者というのは侮蔑の言葉なんだな。でも、少し雰囲気が変わりつつある。歴史は、修正されるべきだ。

お願い。誰か、私のことも、歴史修正主義者と読んで・・・。     ・・・マゾじゃないよ。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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